特集ページ【メダル界の革命児 〜金銀コンビメダルのキセキ〜】

世界の変革は、突如としておこなわれる

 茶平工業が「金銀コンビメダル」を世に解き放ったのは【東京スカイツリー】の1周年記念のときである。以下で詳しく見ていくが、その誕生は突然であった

 最近ではめっきり少なくなった(ような気がする)が、以前までは「同じデザインで金メダルと銀メダルが存在する」というのは記念メダルあるあるの一つであった。一般の方なら恐らく「迷わず金( ´ ▽ ` )」となると思うのだが(勝手な予想)、記念メダラー達には「両方買うべきか、否か……」という記念メダル収集あるあるな葛藤が生まれることになる。この葛藤は、かつては記念メダラーになろうとする人間に訪れる最初の試練であったのである。

というか、一般の人は「迷わず金」だと思うんですがね……。キーホルダーやネックレスが金しかないことが圧倒的に多いし。

 しかし、そんな悩みを一挙に解決するモノが突如として誕生した。それが「金銀コンビメダル」である。金メダルを買うのか銀メダルを買うのか、そんな悩める子羊達にそっと優しい——それでいて贅沢な選択肢を提案してくれる。

「どっちも揃えたもの、ありますよ( ´ ▽ ` )」

 それこそが金銀コンビメダルの誕生のルーツなのである!(嘘です)

ちなみに茶平工業の見積もりでは「GSはめ込み」と表現される(残念ながら誕生しなかった幻の【高田寺】金銀コンビメダル)。

 マニアは見た瞬間、単純に「カッコいい!」と驚嘆するが、果たして一般の方からはどのように映るのか——謎多き金銀コンビメダルの詳細に迫る!(と豪語するほどは迫れない!)

バイカラーメダルをずらっと

【東京スカイツリー】

 金銀コンビメダルの歴史は、【東京スカイツリー】1周年から始まった。メモリアルなメダル、【スカイツリー】という日本のランドマークともいえる販売場所、そしてそのデザインの秀逸さから、その登場は記念メダル界に激震が走るほど衝撃的であった。そしてまた、「刻印したら金と銀がバラバラになった!」という見かけからして「なんかありそう!」と予見できる事故が実際に起こったことも衝撃的であった。現在では改良が施されたのかそのような事故報告は耳にしなくなったが、むしろ逆にそんな目に遭ってみたい! ネタになるやん! と考える私は終末期の記念メダルジャンキー。

 【スカイツリー】では1周年のほか5周年メダルでも金銀コンビが発売された。個人的には周年記念のメダルは金銀コンビでぜひ発売して欲しいと願っている。が、【スカイツリー】でのメダル販売元はデザインに妥協しないことで有名なオークコーポレーションなので、金と銀のカラーをデザインに生かそうとするとデザイン上の制約が厳しくなり嫌がっているのかな〜と思ったりらじばんだり(単純にメダル一枚の単価が高くなることもあると思うが)。

【あべのハルカス】

 【あべのハルカス】は【スカイツリー】とは違い、既存のメダルデザインをそのまま金銀コンビにも採用したという割り切りスタイルである。このパターンは他の場所でも見受けられる単純な採用方法であるといえる。

 一応、1周年記念と通常版とでは裏面のデザインが異なるが、配色を生かしたデザインであるとは言い難いかもしれない(奥歯にモノが詰まった言い方)。

 余談だが、【あべのハルカス】は茶平工業が直接取引を行っている数少ない施設の一つである。そのためなのか、メダルの種類がなかなか多彩である。金銀コンビメダルもいち早く導入されたし、今はなき「ドックタグ型メダル」というのも以前は存在した。これからも記念メダルに積極的な施設であってほしいと願うばかりである。茶平工業から近いし。

【通天閣】

 私が嫌いな【通天閣】は(記念写真の撮影が強制イベントである施設は基本的に嫌い)、なかなかメダルに積極的な施設なので、通常ラインナップにはないものの金銀コンビメダルが販売された過去がある。なかなか金銀の配色を生かしたデザインであり、このメダル自体は好きである。65周年あたりでまた金銀コンビの周年記念メダルを発売して欲しい。発売してくれればキライでも行きますよ!(【通天閣】側は来て欲しくなさそう説)

【京都タワー】

 【京都タワー】はいち早くプリントメダルを導入したり、以前はシールを貼り付けたタイプのメダルを導入していたりと、メダルの変革を積極的に受け入れてきた施設の一つである。少しずつ世界が変わっていくように、いつの間にかあの人の心から私がいなくなってしまったように、金銀コンビメダルも気づかぬうちに静かに登場していた(私が時期を把握していないだけですが……)

 【京都タワー】における金銀コンビメダルの初登場は、50周年のときである。この時に50周年記念メダルが発売された。

参考。メダルが汚い……

 で。

 上記メダルの、金銀コンビバージョンが存在するのである。

 しかも、私が訪れたときは金メダルしかなく、金銀コンビもあるということで意地になって後日買いに行ったら、今度は売り切れで上記の金メダルしかなくなっていたのである(記念メダルあるある)。

 順番としては「金銀コンビメダル発売」→「刻印中に分解してしまう事故発生」→「販売中止」→「代替品として金メダル発売(私、購入)」→「作り直した金銀コンビメダル再発売(二種類同時販売)」→「金銀コンビメダル売り切れ、金メダルのみ(私購入2)」という流れらしい
※ご指摘いただき、修正いたしました。

 そんなわけで、私は50周年メダル金バージョンを2枚所有している(何も買わないのはあまりにも虚しいからもう一枚買った←記念メダルあるある2)。2枚の50周年メダルを見る度に、記念メダル収集の厳しさと残酷さを私にまざまざと思い出させてくれる←ありがた迷惑だぜ!

【東大寺】

 【東大寺】は現状で確認されている全てのカラーのメダルが販売された唯一無二の場所である(金、銀、黒、銅、金銀コンビ)。個人的には「銅メダル」の発売はなかなか挑戦的な試みであると感心した。大仏の風味?とマッチしていて、とても良いメダルだと思う。

参考。十円玉の輝き!

 で、話は金銀コンビであるが、その大仏銅メダルと同時に発売されたのが上記の金銀コンビ大仏殿メダルである。既存のメダルの金型を金銀コンビに流用しただけのデザインなのだが(ミもフタもない言い方)、不思議と重厚感を感じるのはやはり【東大寺】という神社仏閣界の重鎮がもる威厳の為せるわざであろうか(何かと権威に弱いタイプ)。

 ちなみにこのメダルは九州遠征のためのフェリーに乗る直前に立ち寄って購入したのだが、【東大寺】に向かうべく奈良の道を歩いていたら、横断歩道の前で信号待ちをしていると、同じように信号待ちしていた車の中から突然声を掛けられ仰天した。職場の同僚であった。知り合いと他県で出会うと、世界の狭さを痛感する。

 どこまで遠くへ行こうが悪いことは決してできないんだなと思った出来事であった(別にしてないけど)。

【姫路城】

 国宝【姫路城】は改修工事が終わった2015年3月に、大々的にそれを記念した裏面のメダルを発売した。

こんなやつ

 で、その裏面と共に華々しく金銀コンビバージョンが登場した。グランドオープンver.の金銀コンビは残念ながら未所有であるが、通常の裏面に戻った後も金銀コンビの販売は継続され、現在に至る。

 【姫路城】は現存天守閣の城の中では珍しく、周囲が「割と普通の公園」として整備されている(ような気がする)。そのため、なんかバドミントンとかしている中学生の横で写真を撮ったような記憶があるのだが、それは改修工事終了前のことであり、そもそも人の記憶は自分に嘘をつくので真実かどうかは定かではないのであった(というあまりにもどうでも良い文章)。

【京都国際マンガミュージアム】

 記念メダル界において【京都国際マンガミュージアム】を唯一無二の存在にしているのは、この金銀コンビメダルの「逆はめ込みバージョン」の存在であるといえる。この配色は「新五百円玉のデザインと似ている」とTwitterの記念メダル界隈で少し話題となった。

麻生太郎財務大臣の会見よりスクリーンショット

 確かに似ている——というか、同じである。この五百円玉が世に登場したら、メダルを財布に入れて放りっぱなしにしがちな一般ピープル勢は、アトムの素敵な笑顔を間違えてレジに出してしまうかもしれない。

 個人的にはこの配色のシリーズを【京都国際マンガミュージアム】には続けていって欲しいと願っていたのだが、新しいメダルは普通の金バージョンのようである(まだ行けてないので未確認)。

金のオノも銀のオノも両方欲しい私たち

 現金な話をすれば、茶平工業製記念メダルの中で金銀コンビメダルは最も原価が高いメダルである。そのため、商売的に考えれば単純にコスパが悪いといえる。金メダルであろうが黒メダルであろうが金銀コンビメダルであろうが、1種類しかなく売れる数が同じであるなら、同じ値段に設定した場合金メダルにすることが商売的には一番賢い選択肢となる。一方で、利益率を同じにしようと原価に合わせて価格を変えた場合、それは売れ行きに直結することになるだろう。単純に、高くすれば売れなくなり、安くすれば売れやすくなる。つまり、金銀コンビメダルは価格の面で不利となる。

 さらに、「金メダルだったから売れなかったけど、金銀コンビメダルだから売れた」という証明は、統計学的アプローチにおいて同じような条件下でABテストによる実証実験を行わなければ永遠にわからないことである。わからないのだから、とりあえず「金メダルにしておこう」となるのは売り手側のごく自然な発想であるといえる。要するに、売る側の立場に立てば、金銀コンビにする必要は全然ないといえる(というか、メリットがわからない)。

 しかしながら、記念メダルには購買要素として最も需要な「記念」という価値の他に、「デザイン製」という付加価値がある。「その場所を訪れた記念品として購入する」という他に、「デザインが素敵だから買う」という要素もあるわけである(普通逆だと思いますが〜)。金銀コンビという特殊な配色を「デザイン製の向上」という要素に生かせれば、売り上げにプラスの影響を与えることは可能であるかもしれない。しかし、それは容易なことではない。

 【姫路城】のように同じデザインで金、銀、金銀コンビの複数種のメダルが販売されている場所でどのメダルが最も売れるかの結果を調べれば、配色の違いによる効果がある程度はわかるかもしれない。ただこの条件だと、「金銀コンビを買ったらか金メダルはやめた」というパターンやその逆パターンが容易に起こり得る(普通の人は1種類しか買わないよね〜)。そのため、売り上げという観点では「わざわざ金銀コンビにする価値」というのは実はわからないのである(例えば、金銀コンビが存在しなければ金メダルがその分もっと売れていたかもしれない。その逆も然り)。

 だから、売る側の気持ちで考えれば正直旨味は少ないな〜と思っちゃうところである。それこそオークコーポレーションの【スカイツリー】メダル並にその配色をデザインに生かせればまた話が違ってくるかもしれないが。それだって、同一デザインで普通のメダルと金銀コンビメダルとの売上を似たような環境の異なる場所で実証実験をして測らなければ本当に効果があったのかは測定できないけど。

 以上のことから、金銀コンビメダルは(メダル製作者側にとって)

上級者向け

であるといえる。この配色を単価アップに見合うだけの売り上げに繋げることは容易なことではない(気がするが、それも統計学的アプローチで以下同文)。非常に夢のないことを言っているが、思っちゃったんでここに書く。人間とはかくもわがままなものなのですね……(他人事のように書いて責任を逃れる文章)

 で、何が言いたいかというと、

金銀コンビメダルをみんな買おう!

ということである。それは、絶滅させないためである。なんだかんだいって、私は

金銀コンビメダルが好き

 なのである。この配色は、めっちゃコレクター心をくすぐる贅沢なものだと思うんですよね〜。特別感があるというか。

 ただ、「それが一般の人にも届くのか」というところが不安な点で、その存続にちょっと危機感を抱く次第なのである。まあ【京都タワー】のように売り切れて買えなかったなんてこともあるので、やはり一般ピープルにもこのカッコ良さが届いていると信じたいお年頃である。アタイ、信じてる( ´ ▽ ` )

 なお、この記事で言及したメダル以外にも金銀コンビメダルがあればそっと教えていだだけると泣いて喜びます。

※記念メダルの具体的な原価や原価の差に関する質問には、お答えできません。興味を掻き立てるかのごとくこのような話をしておいて申し訳ございません。。。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)