京都府【京都タワー】 記念メダル

京都タワー記念メダル1
京都タワー記念メダル3
京都タワー記念メダル2
京都タワー記念メダル4
京都タワー45th記念メダル
京都タワー 記念メダル たわわちゃん
京都タワー 記念メダル 50周年
京都タワー記念メダル5
京都タワー記念メダルミッキー
京都タワー記念メダルミニー
京都タワー記念メダルスティッチ
京都タワー 記念メダル VRバンジー
京都タワー 記念メダル 名探偵コナン
京都タワー記念メダル旧
旧メダル:31ミリ

@展望フロア(2020.12現在)
備考:1Fのチケット売り場のお姉さんはなぜかいつも冷たい(個人的印象)。

@展望台行きエレベーター前
備考:昔は記念メダルだけの購入ができそうな絶妙な場所に位置していたが、今は完全に有料エリア内

色々やってる京都タワー。生き残りをかけた戦い

京都タワー外観
近代化が進む京都駅周辺において異質な存在感を醸し出しまくる京都タワー

古くからあるタワーというのは、現在ではその存在意義を問われている。何故ならば、高層ビル群の乱立、さらにはその高層ビルよりも高いものを目指した真新しいタワーの誕生により、かつて栄華を極めていた古いタワー達は、「登ってみたけどそんなに高くない」という難しい立場に立たされているのである。具体的には【神戸ポートタワー】【名古屋テレビ塔】【さっぽろテレビ塔】【通天閣】あたりは街中にあるだけにかなり厳しい。ただ【東京タワー】だけは、高さとしてはもはや【スカイツリー】の半分程度であるもののやはり別格で、観光客が不思議と集まっているようである。ただもちろんそれは、「高さに魅せられて」ではないことは明白である。東京タワーは、いまでもやはり東京のシンボルの一つであるのだ。そのシンボルとしての価値を見に、観光客が集まるのである。

古くからあるタワーたちは、タワーであるにも関わらず、今では「高さ以外の何か」で勝負せざるを得ない状況にある。その「何か」の付加価値を追求して様々な試みが行われるようになった。ここ【京都タワー】でも、生き残るために様々な試みに取り組むようになた。なんなら目の前にある「京都駅」にもその眺望の価値が奪われそうになっている今(京都駅の展望コーナーはタダだし)、【京都タワー】は勝負に出ている。

って、たわわちゃんが言ってます

知らない間に生まれ変わっていた1階

京都タワー1階
近代美術館のような天井のオブジェ。あんた、一体どうしちまったんだ……

めっちゃ驚いたのは、数年ぶりに入った瞬間である。「えっ、スタバとかあるし……一体どうしちまったんだ!」と私の内なる魂が叫んだ(嘘)。過去数回訪れたことのある私の記憶では、京都タワー1階のビルといえば、悪い意味で古き良き(悪き?)ままの雰囲気を余すことなく残した「ザ・お土産屋」という感じであった。近代化が進む京都において田舎の観光地にある土産屋を寄せ集めたようないまいち活気もやる気も感じられないアンニュイな空間であったはずのその1階が、古びた外観からはむしろ不釣り合いなほどにまるで小洒落たデパートのような雰囲気を醸し出す空間へと生まれ変わっていた。一体いつからこんなふうになったの?

ただ、チケット売り場のおばちゃんは、変わらずであった。いや、実際は人は変わっているのかもしれないが、小洒落た空間ではなく昔の雰囲気がよくマッチするおばちゃんであった。なんだろう、この安心感。

私は一体、【京都タワー】にどうなってほしいというのだろうか。

タワーとアニメのコラボがスタンダードになる日

訪れたのは2018年11月3日。このとき【京都タワー】では、『名探偵コナン』の映画「紅の修学旅行」とのタイアップ企画により、名探偵コナンのメダルが販売されていた。タワーとアニメのコラボといえばその先駆者はもちろん【スカイツリー】であり、スカイツリーの企画展メダルは記念メダラー達を「しんどい」の4文字で支配する泥沼メダルであるので、ヤな予感しかしない。

しかし、スカイツリーはメダルを買うまでに合計3500円を要するが、京都タワーは770円で済む。これを安いと感じてしまう罠に我々はすでにハマっているといえる。1000円しないなんてなんてお得なんだとすら思ってしまうのだから恐ろしい。

展望階へ向かうエレベーターに乗ると、なんとコナン君と服部平次の声が天から語りかけてくる。スカイツリーだったら「へー」としか思わなかっただろうが、京都タワーだと「コラボがんばってるやん!」というなんか応援したくなる気持ちとなる不思議。詳しい内容は正直忘れてしまったが(全然応援できてない)、このために本物の声優を使っているのだから金かけてるなと京都タワーの本気度を見た思いである。

ただ、展望室ではあんまりコラボ感なかったけど。展望室から一つ降りた階にはセル画(撮影NG)が置かれていたり宣伝用ポスターがあったりと申し訳程度にコナン色を出していたが、肝心の「紅の修学旅行」という映画作品のPRは無きに等しいものだった。この辺に京都タワーの限界を見た気がした。現在スカイツリー展望回廊でコラボっている『ドラゴンボール超』の映画PRとは場所の地力の差が出たといえる。がんばれ京都タワー。

どうしてもコナンよりたわわを推したい京都タワー。それが自然な想いです。

京都タワーたわわちゃん
「はい、た〜わわ♪」という掛け声で写真が撮られているときもありました

コナン君はさっぱり見かけなかったが、代わりに京都タワーのゆるキャラ「たわわちゃん」がそこら中にいた。それはもちろんそうだ。京都タワーのゆるキャラなのだから。コラボなんて関係ねぇ!

いたるところにいるこのたわわちゃんであるが、実は私、結構好きである。ゆるキャラブームもひと段落どころか下火になりつつある昨今、記念メダルで各地を巡り様々なゆるキャラと出会ってきたが、この「たわわちゃん」に勝るゆるキャラには出会っていない。あの「ひこにゃん」でさえたわわちゃんの前では風の前の塵に同じである。

でも私はたわわちゃんは割と好きです
たわわちゃんおさいせん
金儲けの匂いしかしないたわわ神社

たわわちゃんの何が優れているかというと、「京都タワーの形をしているのに可愛い」という点である。これは実は珍しいのである。ひこにゃんは別に彦根城の形を模していないし、くまモンも熊本の形ではなく、クマである。ぐんまちゃんは馬だし、出世大名家康くんに至っては「家康に浜松のイメージねーし」というツッコミを禁じ得ない有様である。ゆるキャラの問題点は、キャラの可愛さを優先して、よく考えてみると全然関係ないキャラ造形にする点である。熊の字があるからクマ、馬の字があるからウマというのは、実は「ご当地感」という点ではかなり劣るのではないだろうか。その点「オカザえもん」は「岡崎」という漢字からキャラを造形している点で好感がもてる。別に好きではないけど。

そんな中「たわわちゃん」は、京都タワーそのものである。京都タワーをかわいくしたのがたわわちゃんなのである。ご当地感とかわいさを見事にマッチさせた、ゆるキャラに本来求められるべき要素を完璧に備えたゆるキャラなのである。ゆえに私は、たわわちゃんが最も優れたゆるキャラであると考えている。

テレビ父さん記念メダル
槍玉に挙げられたテレビ父さん。とんだもらい事故。

【さっぽろテレビ塔】の「テレビ父さん」、【東京タワー】のノッポン君もそれぞれのタワーを模したキャラ造形であり「たわわちゃん」の方向性と同じではあるが、残念ながらたわわちゃんのようにはかわいくないという点で劣っている。ご当地感だけではダメなのである。そこが難しい。

しかしながら、そんなたわわちゃんの魅力をそぎ落としてしまうような事案が一つある。タワー名物「半強制記念撮影」である。先に断っておくが、京都タワーの「半強制記念撮影」は割と親切な方である。観光施設の記念撮影は、とりあえず写真を撮られ、大抵写真を勝手に印刷され、「どうですか?」と訊かれる。買わない判断をした者に「せっかく印刷までしたのに申し訳ない……」という罪悪感を手土産に持って帰らせる極悪システムが多いのだが、ここ「京都タワー」は、写真を買わなくてもその時撮った写真を使った小さい「写真カード」をタダでくれるのである。これをくれたらむしろ写真を買って帰る人が本格的にいなくなるのではないかという心配をしてしまうくらいである。カップルでくればとてもよい思い出となるであろう。カップルじゃなければ結局余計なサービスであるが。

で、このときの写真を撮る掛け声が「はい、た〜わわ」なのである。そして「良い写真がとれたわわ〜」なのである。嘆かわしい。「つう、てん、確認しま〜す」「良い写真が撮れタワー」でお馴染み【通天閣】と同じ嘆かわしさである。自分をそんなに安売りしてはダメだたわわちゃん(お前誰やねん)。

京都タワーたわわちゃん2
この木はどこに生えてる? 京都駅?
京都タワーたわわちゃん6
分別を見張るたわわちゃん。一つしかゴミ箱ないけど
京都タワーたわわちゃん7
雑なサインの飾られ方。目の前にダンボール積むかね。仕事の基本は5Sからだぞ!

記念メダルについて

メダルラインナップ①(展望室)
メダルラインナップ②(エレベーター前)
2018年11月頃のラインナップ

【京都タワー】は古くから記念メダルに積極的な場所の一つである。現在でも毎年のように新しい記念メダルが発売されては、古い記念メダルが販売終了となっていく。○○周年記念メダルにも積極的である。また、いち早くシールタイプの記念メダルを導入したことも話題になった(記念メダルという非常に狭い世界での話題だが)。

 歴史あるタワー【京都タワー】であるが、歴史に取り残されている感も強く、現在ではなんなら目の前にある京都駅の駅ビルより低いんじゃないかと思うくらいである(実際どうだかは知らない)。京都駅周辺の都市開発によって今ではすっかり高層ビル群に囲まれ、なんだか時代に取り残された遺物のような趣すらある。
【京都タワー】は、現代のドン・キホーテなのである。

 しかし、だからこそ良いという人もいるのか、訪れると大抵結構な人がいる。人がたくさんいて、入場までに待ち行列がある。その行列の先には記念撮影という強制イベントが待っていて、「はい、た〜わわ」の掛け声とともに写真を撮られ、「いい写真が撮れタワー」と言われてようやく先に進むことができる。これは「客がまさかこんなところに一人で来るなんてことはないだろう」という前提に立った強制イベントだといえる。カップルや家族連れが並ぶ列によもや記念メダルの購入のみを目的とした30過ぎのおっさんが訪れようとは夢にも思っていないのである。30過ぎのおっさんがカップルや家族連れが立ち並ぶ前で一人立ち尽くし、マスコットキャラ「たわわちゃん」の横でハイテンションで写真を撮られるという拷問が発生するということに全く配慮がなされていないといえる。わかっててやっているなら、30過ぎの記念メダル収集をするおっさんなどゴミに等しいと考えているに違いない。

 この生き地獄は、実は最近の関西圏のタワーではよくあることであり(有名なのは【通天閣】、他には【神戸ポートタワー】等)、記念メダラー達にとっての鬼門となっている(単純に時間を浪費するという側面もある)。

 ちなみに私はそもそも展望タワーの良さというものが全くわからない人間であり、記念メダルがあるから登り、記念メダルを購入すればすぐ降るといった感じである。私はタワーに登って感動したことというのが1度もない。日本で一番高いはずの【スカイツリー】の【特別展望フロア】ですらない。
ただ、大好きな人と一緒に登る展望台は全くの別である。すべての景色が輝いて見え、隣で喜ぶ彼女の顔は眼前に広がる夜景よりも美しい。そうーー美しい夜景が見たかったのではなく夜景に喜ぶ美しい君が見たかったーーそういうことである(どういうこと?)。そういう意味で、【京都タワー】から見える景色は美しかった……そんな遠い日の思い出。(←ここまで、記念メダルに全然関係ない話)

 先述のように、私が訪れたときは「名探偵コナン映画コラボ」と「VRバンジー」の二つのイベントを開催していたため、それぞれに関するオリジナルメダルが販売されていた。【京都タワー】はもともと割と記念メダルに積極的なスポットなので、◯◯周年メダルが発売されたり、金銀混合メダルやプリントメダルといった新技術が導入されるとすぐにそれらを用いた新しいメダルを発売したりしている。

 「VRバンジー」は一回700円で京都タワーからバンジージャンプをするVRが体験できるアトラクションで、私が訪れたときは「30分待ち」というなかなか人気なようだった。先を急いでいたので体験せずに後にしてしまったのを少し後悔している。たわわちゃん人形が置かれている横が「VRバンジー」の出口だったのだが、たわわちゃんの横から甲高い悲鳴がひっきりなしに聞こえてきていた。マジな叫び声だったので、VRといえどそれなりに怖かったのだろうと思われる。時間と金をケチらずきちんとこれを体験していたら「VRバンジー」で別記事を一本立てられたと思うと、悔やまれて仕方がない。

 京都タワーをシンプルに描いた金メダルは、古くからある金型である。かつてはこれが銀メダルで製造されていた。ただ裏面は実は人知れず何回か変更されているようで、そこまで追うとなるとなかなか厳しい。私が把握しているだけでも3回は変わっている(「京都タワー展望記念」という文字だけのバージョン、たわわちゃんが絵描かれたバージョン、たわわちゃんの横に「Cもへろん」という記名が加えられたバージョン、現在のバージョン)。また、京都タワーが描かれたカラーメダルは、かつては注射器による手作業での着色であったが、現在ではインクジェットプリンターによるプリントによってカラーリングされている。着色面を見比べると手作業によるものの方が塗装面がだいぶ滑らかである。こうした「着色方法の変更」は恐らく他のメダルでもあるだろうから(【美ら海水族館】のジンベイザメメダルとか)、「そこまで追う?」という自問を記念メダラー達に突き付ける。

販売機POP
京都タワー刻印機
古い方の裏面が表示されている刻印機

(過去記事)

 京都駅の目の前にそびえ立つ【京都タワー】は、ただタワーがでーんと立っているのではなく、まずビルがあり、その屋上からニョキっと生えているようなイメージのタワーである。利用したことはないが、ビルの中には「京都タワーホテル」なる昔ながらのホテルがあったり、地下には大浴場があったりするらしい。風呂好きとしては大浴場には行ってみたい、と思いつつ、行くたびに「この場所には2度と来ないだろう」なんてこと思いつつ、記念メダルがこまめに新発売されるもんでやっぱりちょくちょく来つつ、結局風呂には入らないというままならない人生の繰り返し。

 展望室はやはり【通天閣】や【名古屋テレビ塔】のように古き良くないレガシーなもので、なんなら目の前にそびえ立つ京都駅ビルの方が高いんじゃないかと思うくらいで、商売に使うのは時代的にかなり厳しいように見える。しかし、【通天閣】もそうだが、違う方向で生き残りをかけた起死回生の試みをいろいろ頑張っていて、その一つに、「写真をタダでくれる」というのがある。こういう観光地ではよく「強制的に記念写真を撮られ、気に入ったら買う」というシステムに巻き込まれることになる。「この気に入ったら買う」というのがクセもので、「印刷までしてもらったのに断ったら悪い。写真がただ破棄されるのは気分的に良くない」という気持ちになり、断るには多少の勇気を要する。しかしここでは、たとえ断っても、写真が小さく印刷されたカードをくれるのである。これはすごく印象が良い。写真の中央に写るゆるキャラ「たわわちゃん」もかわいく見えてくるのである。

 アナログ放送からデジタル放送に切り替わり、かつての観光タワーたちはその本来の存在意義を失った。どう生き残るかのいろいろな試行錯誤が見て取れ、各タワーを見て回るときにそういう点を見比べるのも面白いだろう。ただそういう見方ってすげー上から目線だけど。タワーだけに。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)