【販売場所】
@33ブース
備考:超忙しそうだった。
記念メダル系(?)YouTuberに逢った
YouTuberにはよく「ガジェット系」とか「大食い系」とか「交通系」とかいった「◯◯系ユーチューバー」と冠が付く。ということは、メダルゾンビ氏は「旅行系YouTuber」か「記念メダル系YouTuber」と形容できることになるだろう。「記念メダル系って何やねん」と世の中の人は問うだろうが、その答えは誰にもわからないのであった。
そんな記念メダル界で現状活動を継続している唯一のYouTuber(記念メダル系の動画は過去にもあったが)であらせられるメダルゾンビ氏がオリジナルメダルを製作したことはネット上の記念メダル界隈で大変話題となった。
そして——不思議なほど誰も口にしなかったが——衝撃的なほどの萌え萌え系メダルであった。萌え。
まさに同人メダルに相応しいデザインであるといえる。結果、このイベントの雰囲気にとてもマッチしていたので、メダルを販売するイベントのチョイスも非常に良かったのではないかと思う。
これは一人の田舎もんのおっさんが、東京の荒波に揉まれながら即売会イベントという未知の世界へ飛び込んだ体験レポートである。どこに需要があんねん。
おら東京さ来ただ
実はこの日の前日午前中、台風により東海道新幹線が運休するというトラブルに見舞われ、前日入りを予定して私が愛する「ぷらっとこだま」で予約していた便がおじゃんになる(年齢を感じさせる表現)という悲劇に見舞われた。ただもう世の中は北海道でも沖縄でも日帰りで行ける世界線になったことは記念メダル収集を通じて我が身にもって体験していたので、当日の新幹線で意地で来たのであった。3000円以上割高になったが(代わりに乗る新幹線がこだまからのぞみになったので1時間以上短縮されるという皮肉)、日本なんて狭き国、金さえ掛ければどこでも日帰り可能である。つまり、記念メダル収集のキモは、時間よりもカネだ、ということになる。ザ・資本主義。
会場は浅草駅から徒歩5分くらいの場所にある「産業貿易センター台東館4F」であった。つまり雷門から徒歩5分である。
浅草の街はすっかり外国人観光客が戻ってきており、活気に溢れかえっていた。あらゆる方向から外国語が聞こえてくる。中国語がもっとも多く、続いて英語、なんちゃら語——
観光の街に、観光が戻ってきていた。街の人たちが忙しそうに立ち回る姿こそが、この街が息を吹き返したことをよく表していた。
そして——我々にとって何より重要なのは——観光業の復活は、イコール茶平工業製記念メダルの増産・復活をも意味するのだ。なんて喜ばしいことであろうか。
——というのは後から思ったことであって、実際に浅草駅に降り立ってからは「うおおおおおぉぉぉ、人人人ひとぉぉぉぉっ!」と田舎もんは休日にも関わらず満員電車のような状態に音を上げるばかりであった。平日の東京の満員電車はこんなもんじゃないと思いますが。
そんな人波と人生の荒波に揉まれながら、会場に到着。
私の今までの人生ではこういう即売会イベントへの参加はほとんどなかったといった感じなので、会場の熱気に自分の”場違い感”を余すことなく感じ、どうして良いかわからなかったというのが正直なところ——って、最近ではどのイベントに行ってもそんな感じだ! 若いときは勢いと、それこそピチピチの若さで順応できたのだが、もう新しい世界に飛び込む体力・気力がないよね……
ということで、「ほえ〜(・Д・)」といったアホ面を晒しながら会場内をただただ何周もしてしまった。
アメイジングな熱気にあてられて
どんなイベントなのかを全く知らずに足を運んだので右往左往して完全に動く障害物と化してしまった私である。イベントの印象としては「特撮系のグッズの即売会」といった感じだったのだが、合ってる?
ただそうとも言い切れないのが、地元のお祭りの出店で見かけるような”駄菓子屋のおもちゃ”的な物をズラッと並べている出展者もいたり、萌え萌え系の記念メダルを販売している人もいたり(←オッ)、結構カオスな会場であった。パンダを片手に握ったオジサン、挙動不審になっちゃった。
文房具のときと同じで、せっかくだから何か買おうとは思うのだが、趣味の方向性が微妙に異なるのでなかなか食指が動くものが見つからず。そして、こういうときにいつも思うこと——「記念メダルスポットに付き合わされる人は、きっとこういう気持ちなんだろう……」
記念メダルをご家族・パートナーと共に購入しに行くことが多い方は、ぜひ付き合ってくれるその人に普段以上に優しくあってほしい。あなたの想像以上に、一緒に付いて来てくれている人たちはどう楽しんで良いかわからない可能性が高い。もちろん、「楽しい?」と訊けば笑顔で「楽しいよ」と返答してくれていてもだ!
約束だぞ(☆`• ω •´)b
気になった諸々
トークショーとか気になったんだけど、あまりゆっくりしている時間もなかったので割愛した。こういうところが辛い日帰り旅行。
ハヤシでなくカレー
我々記念メダラーといえば「上野」だと言っても過言ではないくらい、上野公園にはよく行く。なんなら行きたくないのに行かねばならないまである。
そんな上野——ひいては「上野公園」(正確には上野恩賜公園)には実は有名な洋食屋さんがあるのをご存知だろうか?
それが「上野精養軒」である。この後、まさに上野公園まで足を運んだのでその外観写真を撮ってくればよかったのに撮っていないのは、私の甲斐性のなさだ!
これだけ上野公園に行くのだからいつか一度は行ってみたいと思いつつ、いつも激混みなのでその日は私には永遠に訪れないものだと心の中では半ば諦めていた。そうしたら、なんとここ「産業某絵センター台東館8F」にあるというではないか⁉︎ まさに上野に向けて出発しようとビルから出た際に、入る時には気付けなかった「上野 精養軒」の看板が私を出迎えた。時刻は奇しくもちょうどお昼時——踵を返して一目散に8階を目指したのであった。なぜか階段で。
上野公園の精養軒とは異なり、全然空いていた。どれくらい空いていたかというと、パソコンを取り出して記事のこの部分を書いていても全然大丈夫なくらいである。全然伝わらないかもしれないが、マジでこんなところにこんな有名店があるとはつゆほども想像できない場所なのである。なんたって隣では「ガス溶接技能講習」をやっているくらいだ。
「上野 精養軒」といえばハヤシライスが看板メニューである。ハヤシライスを食べるために、上野公園の行列は形成されているといっても過言ではない。私ももちろん、もう来ることはないだろうということを鑑みて、ハヤシライスを注文する気満々であった。
カレーです
( ´ ▽ ` )
いや、メニューの一番左上を指さして「これを……」と注文したら、ハヤシライスじゃなくてカレーライスだったのである。
いや、看板メニューって普通左上に持ってこない? 「あなたの普通と私たちの普通が違うだけ」といわれてしまえばぐうの音も出ないのだが、入店する前からメニューを決めていただけに——見た目もほぼ一緒だっただけに——本気で間違えたのだった。
カレー美味しかったし、なんならカレーの方が好きだし、なんならハヤシライスはそんなに好きじゃないしで、結果的にはこっちの方が良かったまであるのだが、人の心とは不思議なもので、結果オーライよりも手に入らなかった未来ばかりを気にしてしまいますよね☆( ✌︎’ω’)✌︎(何が?)
ただまあ、私は「上野精養軒に行ったことがある人間か否か」という2択を人類に迫られた時に行ったことがある側の人間になれたという事実だけは良かった点である。良かった良かった。(何が?)
どのくらい本気出せば購入できたのか?
ご本人は「売り切れることはたぶんない」という超油断させるツイートをされていたのだが、多くのコレクターは恐らく売り切れるんじゃなかろうかと予想していたのではないだろうか? 予想しながらも「えっ、でも、大丈夫……かな?」という無限ループに陥る。
ただ、ご本人が売り上げに自信が持てない気持ちはもちろん理解できる。が、今回は「東京」という立地も良かったので、例えば1種100枚以内なら、購入制限を設けなければすぐに売り切れるだろうなという個人的な予測があった。まあ完全な後出し発言であるが。
根拠としては、”到着した時には売り切れだった( ;∀;)”で記憶に新しいイベント【第2回アルパカグリーンチル】が挙げられる。販売日の午前中に参加したマラソン大会の疲労もあって購入できなかった私の顔があまりにも悲壮感に満ちていたのか、お店の人が申し訳なさそうに「◯◯◯枚用意していたんですが、信じられない勢いで売れちゃいまして……」と具体的な販売枚数を教えてくれたのだった。決して私からウザい感じで聞いたわけではない。いや、マジで。
で。こういっちゃなんだが、【アルパカグリーンチル】は岐阜県での開催であった(ただアクセスは良かった)。岐阜で◯◯◯枚で午前中には売り切れたならば、東京の中心地ならば言わずもがなだよね〜と思った次第。また、メダルゾンビ氏のメダルの具体的な生産枚数は非公表なものの、個人発注であることを考えれば、まあ全種類合わせて△△△枚くらいかな〜それならすぐに売り切れるんじゃないかな〜と予想していた。たとえば、仮に合計200枚を用意していたとしても、それが金100枚、銀100枚での合計200枚であるなら、コレクターのほとんどは金銀の両方を購入するだろうし、購入者の9割以上がコレクターだろうから、顧客数としては一人1枚制限を設けたとしても100人までとなる。そして、購入制限を設けないならこの”顧客数100人まで”の上限がさらに減ることになるわけである。
後述する3枚セットの準備数は不明なものの、金メダル、銀メダル単独の販売数は”65枚”であったとご本人が公表されているので、上記の説明を考慮すると”準備枚数合計130枚”であっても、購入者数の上限は半分の65人となる。で、一人の購入者が複数枚購入すれば、その上限がさらに減る。
そこから、【高田寺】での販売経験等を加味すると、まあ早々に売り切れるんじゃないか、と。
ただここで「じゃあ購入制限してよ!」と思う方もいるかもしれないが、それは完全に購入者側の視点(特に”買えなかった人”の視点)であって、実際には購入制限を設けるのはかなり難しい。なぜなら、個人が「購入制限を設ける」なんてこと、すげー高飛車じゃん? 購入制限をしておいて全然売れなかったら超ダサいという不安も当然あるし、個人販売で制限を設けるなんて思い上がってね? なんて思われたらヤだし、何より販売のチャンスを自ら狭めるなんてことは金銭的メリットがまったくないのである。自己資本を投資しているのだから、それを回収するチャンスを自らわざわざ狭める道を選ぶというのは、社会的批判が致命傷になり得る大企業のみがやることである。そんなことより赤字になることを恐れるのは当然であるといえる。
例えば【アルパカグリーンチル】では購入制限が一応設けられ、その枚数は一人3枚までであった。が、3枚までというのは、実質的には”購入制限はない”に等しいといえる(記念メダル3枚も買う普通? )。様々な思惑から3枚購入した人はいるかもしれないが、3枚以上購入したかったという人はほとんどいなかったのではなかろうか。
岐阜という遠方の地まではるばる遠征してきたコレクターが、「転売のため」だけではなく「コレクター仲間の分も」「交換要員として」等の理由で複数枚を購入する人もそれなりにいただろう。またこのイベントではきっとコレクター以外の”アルパカ好き”の購入者も多数いたと予測される。そうした需要の中で”3枚まで”という上限はなかなか絶妙な枚数だったという肌感があるよね!
何が言いたかったかのかを一言でまとめると、【アルパカグリーンチル】より売り切れる可能性はだいぶ高かった、ということである。なら理屈から言って売り切れるんじゃね? と。で、実際その通りとなったわけである。
では、具体的にはどれくらい本気だせば入手できたのか、について少し検証してみる。
オープン前に会場に到着すると、A〜EだかFまである待機列に並ぶことになった。これは超簡単にいえば前売り券を購入した順番みたいなもので(厳密にいえばちょっと違うが)、要は「アルファベット順に入場する」「前売り券購入時に割り当てられたアルファベットの中で、到着順で待機する」といった入場整理方法であった。前売り券である程度早期購入者利益を確保しつつ、当日も早く来た人の利益を確保するというなかなか考えられた整理方法だな〜と超感心した。つまり、”バカみたいに早く並ばれることを避ける”と同時に、”人より早く来た人の努力を尊重する”という2要素がそれなりに確保される形でリスクマネージメントしているのである。いつか仕事等でこういうことに携わる機会があればパクろうと思った。
で。
今回のメダルゾンビ氏のメダル購入という観点でいえば、このアルファベットが超重要であった。つまり、前売り券購入が前提必須条件で、かつ、どれくらい早く買ったかがポイントとなった。
私は「C」で、かつ、ほぼ先頭に並んでいた。この位置で3枚セット(後述)は購入できなかった。3、4人くらい前で売り切れたので、3枚セットを購入するには前売り券「B」までを購入することが必須条件であったことになる。かつ、「B」の中でも恐らく半分より前くらいに並んでないと安心して購入できる位置ではなかっただろう。そして、アルファベット1つごと50人で区切られていた。
以上のことからまとめると、3枚セットを購入するには、100人以内で入場する必要があり、50〜100番以内の人でも購入できた人とできなかった人とがいることになるため、「B」でもちょっと早めに来なければいけなかったことになる。つまり、条件は結構過酷だったことになる。言葉にするなら「割と早めに前売り券を購入して、割と早めに来場する」といった感じ。「割と早め」がキーワードだ⁉︎
ちなみに通常版の金メダル、銀メダルは前売り券「E」の人が「銀メダルはディスプレイの物を売ってもらった」とおっしゃっていたので、やはり前売り券購入でギリギリといった感じであったと推察される(当日券の方がディスプレイに残ってた金メダル1枚を辛うじて購入できたという話もTwitter上にあがっていた)。
以上のことから、オープン前から勝負はほぼついていた、ということになる。
ただ一つだけ書き残したいこととして、このイベントの公式からのアナウンスでは、当初「11時からの開場だけど、500円を余分に払えば30分早く入場できるチケットを販売する」といった内容であったと記憶している。だから「500円を余分に払えば良いか〜」と考えていた人はそれなりにいたのではなかろうか。その後、特に情報を追いかけていなかったので、いつの間にか前売り券が発売され、いつの間にか今回のような形式になっていた。まあ購入できた人間からしたら、結果的に「500円得した!」という気分にすらなれて逆に良かったのかもしれな。が、それで不満に思う人もいるのかもしれない。私の立場は”購入できたし購入できなかったし”という中途半端な立場ではあるが、特に不満はない。というか今回の形の方がそれこそ結果的に良かった。前売り券が販売されていることに早めに気がつくか否かが運命の分かれ道であったと思われる。
まあ何にしても、盛況で良かったですな〜(*´∇`*) といったところで、購入分析、完。
記念メダルについて
記念メダルは3種類用意されていたのだが、そのうち「裸足で踏まれるヤーツ」なデザインのメダルはソッコーで売り切れた。正確には、3種類セットの物が最初に飛ぶように売れていき完売。「裸足で踏まれるヤーツ」なメダルはこの3種類セットのみでの販売だったので、その後、涙を飲む者が続出したのであった。ただ、もはや「他の2種類を買えただけでもヨシ!」みたいなその後の状況になったので、なんかまあいいやって私は自分の中で納得した次第( ´ ▽ ` ) 裸足で踏まれるヤーツなメダルは、記念メダル史上恐らく初であろうパンツが見えているというデザインであったので、歴史的意義の深い一枚であった。歴史を紐解けば「スクール水着」というメダルはあったが、そこからさらに一歩踏み込んだデザインであった。
”制服を着た女子高生がメダルになったのも初めてではないか”と最初は書こうと思っていたのだが、よく考えてみたら、只今【京都タワー】と絶賛コラボ中の『響け! ユーフォニアム』も考えてみれば制服を着た女子高生のメダル化だなと思い至った。先行者がいた。
メダルを彩るのは「旅路メル」嬢である。メダルゾンビ氏のYouTubeチャンネルの看板娘であり、現在では記念メダル界隈で最も有名な女性であるといえる。
やはりプリントメダルは、全面プリントよりもこうした”切り抜きプリント”の方が映えるな〜と個人的には感じる。メダルの下地をうまく活かす方が、メダル感があって良い。だから【オリジナル気になるSHOP】さんのサービスも、ファイル形式がJPEGだけではなくPNGに対応してくれると、個人的には嬉しい。
ただこうしたこだわりは記念メダラーのみが抱く変なこだわりなのかもしれない。需要とはかくもむずかしい。マニアほど玄人ウケを狙ってしまうのは、商売失敗の基本のキの字である。だから、これでよいのかもしれない。
裏面は金型を製作されている。
メダル用インクジェットプリンタの登場と共にオークコーポレーションが編み出した「裏面は金型製作。おもて面はプリントでバリエーションを付ける」という手法を鑑みれば、ここで多くを語ることは控えるが、純粋に販売戦略的なことはいろいろなことを考えられる。今後の動向を要チェックや!
今回の頒布イベントを通して一つよく分かったことがある。それは「素直に売ったほうが素直に拡散できる」という理屈である。やっぱり「〇〇した方に配布or販売」みたいな話は心理的にめんどくさいんだな〜という印象。
いつかゆっくり、お互いのメディアについてお話ししてみたいですな! スタバで。
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