




@駅舎内
備考:駅に入場できる時間ならいつでも購入可能。始発から終電まで? 24時間?
いつまでも色褪せないサマーウォーズ

2021年7月現在、最新作『竜とそばかすの姫』を絶賛公開中のスタジオ地図を一躍有名にした作品『サマーウォーズ』。その舞台が信州上田であることは記念メダラーの間では有名である。なぜなら、サマーウォーズメダルなるものが上田駅で販売されているからである。なんなら、『サマーウォーズ』を観たことないメダラーでも知っていることだろう。

(『サマーウォーズ』より)

本当であるならば、上田駅から終点の別所温泉駅までの電車をじっくりと味わって記事を書きたいところだったのだが、残念ながら記念メダラーの遠征はいつも時間に追われているものである。記念メダルの旅は詰め込み教育もびっくりなほどに予定が詰まっているのだ。予定をばっさりカットして、駅+温泉というコースで良しとすることにした。
実際に到着してみると、そこには昭和レトロを体現したかのような駅が、言葉にならない風格を纏ってどっしりと存在していたのであった。物は言いようではなく、本当にそうなのだから古き良きものを文字で褒めるというのは実に難しいものである。いや、マジで。

しかしそんなことよりこの写真を撮っている姿を想像してみてください。なんて不審なことでしょう。
ただ実際問題として、この「古き良き」という概念の難しいところでもあるのだが、「古き良き」が良いのは非日常だからという面がある。つまり、私の家の最寄駅が「別所温泉駅」と「改修工事を終えて駅ビルが新造された最新設備満載の駅」とのどちらが良いかの2択となれば、1秒も要さず後者であると答えるだろう(実際は「ちょうどよい規模かつスーパー等が隣接していて特急が停まる駅」がベストだが)。【別所温泉駅】に趣を覚えるのは「自分が普段使いする駅ではないから」ということが根底にあるわけである。そう考えると、ずっとこのままでいて欲しいと軽々しく発言することは実は非日常を日常生活に落とし込む負担を地元の方々に無理に背負わせることにつながるのかもしれない、などと詮なきことをつらつらと考えた夏の日の夕暮れ。


この違和感のない並びを見よ!




駅の目の前にはお手頃価格のイタリアンレストランがあるなど、「記念メダル」+「電車旅」+「温泉」+「食事」という、実はこの駅でいろいろなことができるという懐の深さを併せ持つ観光駅であった。時間がないゆえその半分くらいしか堪能できなかったのだが、旅館に一泊するくらいのきちんとした予定を組んでもういちど訪れたいところである。ふるさと納税の返礼品で宿泊補助券もらってるし(いつまでも使えないパータン)。

温泉地の日帰り温泉はレベチでございます。最高を超えてしまった湯でした……(´;Д;`)
駅と記念メダル

記念メダル販売機が駅に設置されていることにより記念メダラー達が受ける恩恵としては、オープンが早く、クローズが遅いという点である。始発から終電までオッケーなのは、メダル巡回旅の中でかなり予定を組みやすくなる。タワー系など、夜遅くまで営業している施設はまあまあ存在するが、早朝から購入できる場所というのは、実はあまりない。7時半オープンの施設がたまにありそれでもかなり早いと感じるレベルだが、駅であるならば、6時台から——なんなら5時台もいけるかもしれない(早朝5時からメダルを購入しようとしている狂気の沙汰)。
現存する記念メダル販売場所の「駅+メダル」の先駆者としては、まず【大井川鐵道 千頭駅】が挙げられる。古くから記念メダル販売機を設置しているリアルトーマスがやってくる駅である。ただ、同系列の【別所線 上田駅】を除けば、より「駅+メダル」感の強い場所といえば【東武鉄道 鬼怒川温泉駅】ではなかろうか。ここは本当にありふれた駅構内の自動改札の前に記念メダルがポツンと設置されている。

他には京都の【トロッコ嵯峨野駅】なんかにもあの箱は設置されている。
いずれの駅においてもいえることは、観光地の駅であり、観光列車の要素が強いという点である。つまり、通勤、通学等の普段使いでの利用があまり想定されていない駅だということである(実際にはその用途で利用している人もいるだろうが)。まあ当然かもしれないが。
その中でも、電車自体が観光施設となっているのが【大井川鐵道】や【嵯峨野トロッコ列車】であり、観光の目的地に行くための降車駅であるのが【鬼怒川温泉駅】やここ【別所温泉駅】であるといえる。
このように考えると、たとえ駅に設置されていたとしても、その見込み需要は他のメダル施設と同様、観光客を想定していると考えられる。普通に考えれば通勤客が自分の通勤を記念してメダルを購入することはそうそうないだろうから、当然と言えば当然である。
で、気になるところは実際の売り上げである。駅での販売となると、観光客にプラスして「てっちゃん需要」が見込めるような気がするのだが、実際のところはどうなのだろうか。一コレクター兼マニアの肌感としては正直他分野へ食指を伸ばすことはあんまりない気がするのだが、てっちゃんの中でも「鉄道グッズコレクター」という狭めた分野の需要であるならば、もしかしたら合致するのかもしれない。乗り鉄とか撮り鉄とかだと厳しい気がする。実際、現場のカメラ小僧たちは記念メダルに見向きもしていなかった。私が、到着した別所線車両にほとんど興味を示さなかったのと同様に。

そうなると、やはり観光客需要を見込むことになるのかなーと思ったり、観光客が相手ならばやはり刻印は出来た方が良いんじゃないかなーと思ったり、門外漢がいろいろと余計なことを考えてしまうのでした。
まあ記念メダルの売り上げにおける正解って結局よくわかんないよね、という結論になるのですが〜( ・∇・)

未知との遭遇
ここ【別所温泉駅】のメダルは、販売代理店が「マンホールメダルシリーズ」でお馴染みの「蓋ノ屋」さんである。
上田駅のサマーウォーズメダルや【上田城】メダルなんかも蓋ノ屋さんからの卸しなので、長野県のメダルの多くが蓋ノ屋管轄となっているといえる。
そんな蓋ノ屋さんに目撃された不審な者がいる。
記念メダル販売場所の周辺には、青色シーラカンスを抱えて歩くという尋常ならざる様子の中年男が出没するようなので、みなさんお気をつけください。不審者は記念メダルを購入するあなたのすぐそばにいるのです。

記念メダルについて


2021年7月現在販売中のメダルは「別所線100周年記念」メダルである。このメダルに関しては語れることがたくさんある。
まず、金銀コンビメダルで2パターンを揃えた施設は他にない。特に、「外側が金、内側が銀」というコンビメダルは珍しく、他には【京都国際マンガミュージアム】しかない。さらにいえば、金銀コンビメダルでプリントメダルのものは初めて見た。

最近の記念メダルの流行りとして「梨地+プリント」というのがあるのだが、このメダルもそれを踏襲している。で、おもて面が梨地処理をされた金銀コンビメダルというのも初めて見た。
また、敢えて刻印スペースにあらかじめ文字を彫ってしまって、刻印不要としているデザインも珍しい。こちらはたまに見かけるが、現行販売のものとしてはここのみである。

要するに、このメダルは記念メダルに精通している人がデザインしたということがいえる。メダルに関して、マニアックな要所をこれでもかと抑えたデザインなのである。さすが蓋ノ屋さんである。
記念メダルデザインの雄といえば「オークコーポレーション」(のデザイナー)が真っ先に挙げられるが、それとはまた方向性の違うセンスで、マンホールメダル等、記念メダラー達の心を揺さぶるデザインのメダルを生み出して続けている。これからもぜひ記念メダル界隈を盛り上げていただきたいなぁと思う次第である♪( ´▽`)
いずれのメダルも、おもて面を彩るのは鉄道むすめの「八木沢まい」嬢である。駅の中におわしました。

メダル販売機の萌えキャラを作っておきながら。
他に「鉄道むすめ」シリーズでメダル化を果たしているのは、【嵯峨野トロッコ列車】の嵯峨ほづき嬢である。

いまいち「鉄道むすめ」なるものの詳細を把握しきれていないおっさんなのであるが、他にも記念メダル化されたあかつきには、鉄道マニアやアニメオタクたちがドン引きするくらいの勢いで購入する所存である。いつでも発売されよ! 鉄道むすめ達よ!(何人いるのかな……という恐怖を内心抱えつつ)。
長野県には蓋ノ屋さんが存在するので、これからもどんどん新作メダルが販売されていくことだろう。ヘタしたら長野が第3の故郷になってしまうくらいに通うことになるかもしれない。しかしそれでもワイは本望や!\(゜ロ\)(/ロ゜)/


コメントを残す