東京都【HANDS マンホールベース渋谷】 記念メダル

【販売場所】
@HANDS渋谷店B1A(地下1階のAエリア)
備考:全部通販で買える。

マンホーラーたちの聖地化を狙う

記念メダル界隈の永遠のライバルにして同胞、マンホール界隈

 私が約20年ぶりに渋谷を訪れたのは2024年12月のこと。

 流行のファッションを求めバイト先の先輩たちと車で東京に訪れ、24時間2,500円上限だった六本木ヒルズの地下駐車場で男三人で軽自動車で車中泊をし、ハチ公前とかモヤイ像とかと記念撮影をしつつ街を練り歩いた若かりし頃の思い出。

 こんな私でもファッションにお金を掛けていたときがあり、その頃の地方在住民にとって東京はやはり憧れの街だった。雑誌で見るようなお店が軒を連ね、嘘みたいにバカ高い値段のTシャツを買うために東京までの交通費を払ってはるばるやってきていた。現在のようにネットショップもフリマサイトもほとんど充実しておらず、Amazonが「ネットの本屋さん」という認識だった頃の時代である(Amazonは本屋さんだったのだ!)。

 そんな自分もいまではすっかりユニクロでしか服を買わないし、むしろユニクロが一番オシャレだとすら思うし、なんならユニクロが特別安いとすら思わない世の中になった。渋谷では今どういう人たちが生きているんだろう? などと思いつつ足を踏み入れてみれば、記憶の中の渋谷とまったく変わりはなかった。田舎モンが吸うための酸素はここにはなかった。人が多すぎて息ができない。

渋谷のスクランブル交差点といえばTSUTAYAビルですな!
このビルに5階にある「ポケモンカードラウンジ」なるところに行ってみたいと思いつつ、行くことはないんだろうなと思いつつ人生を垂れ流している。
TSUTAYAビルの脇を抜けると「渋谷センター街」に入る。
むかし「センターGUY」とかいう「ヤマンバギャル」の男版みたいのが生息していたらしいのだが、実際にこの目で見たことはない。ツチノコみたいなものだと思っている。
たまたま通りかかったバーガーキングで小休止してみる。実はバーキン初体験だったりする。
マックとの違いは多少わかるが、ロッテリアとの違いは正味良くわからんという。「マックか、それ以外か」という毒された人間な私。
バーキンとマック

 なぜ渋谷なんか来たのかといえば、そこに記念メダルがあるからである。

 【マンホールベース渋谷】は「ハンズ渋谷店」の一画に設けられている。マンホールカードの仕掛け人が、マンホールカードそれ自体からは距離をとりつつ、新たなマンホールカードを創設したのを機に全国のハンズでマンホール関連のポップアップショップを展開するようになった(うろ覚えの知識で語っているのでどこか違うかも)。で、そんなマンホール関連の売り場が常設されたのがここハンズ渋谷店である。ここをマンホーラーたちの聖地にしようとしているのではないかと推測しているのだが、はたしてどうなんでしょう。

 その点、記念メダルコレクターにとっては【茶平工業株式会社】が聖地だというのは、アブラハムの三大宗教の聖地がエルサレムだということと同じくらい揺るがない事実なので、聖地作りの必要はない。せいち(整地・聖地)の必要がない、という掛詞ね、これ。

渋谷にハンズがあるということをマンホールによって初めて知るというね

 ということで早速、意気揚々とマンホールメダルを見に行けば……

ないッ!

目の前に広がる光景が受け入れられないダンボーの図

 事前に 𝕏で販売場所を確認し、打算のなかった10代のときの恋愛のように迷わず目的地まで突き進んできたものの、そこに広がる光景は女子力高めなものだった。女子力高めおじさんを自称する私でも踏み込んだことのない領域——

 その後、何度も 𝕏を見直し、アップされている写真の背景とこの場所の背景を余すことなく見比べるも、後ろに写り込む「THE NORTH FACE」の看板がどう見ても一致。

 【マンホールベース渋谷】、終了してしまったか……

 失意のどん底に堕ちた私は、急にう◯こをもよおした。その激流は増水した鴨川よりも激しいものだった。

 縁切り寺に駆け込む切羽詰まった女性と同程度のスピードで急ぎトイレに駆け込み、間一髪のところでことなきを得た私は、トイレから出た瞬間に広がる目の前の光景に圧倒されたのだった。

 いや、普通にあったわ。【マンホールベース渋谷】。

マンホールベースは半地下の家族となっておりました
見つけられない方がどうかしてると思うくらい普通に存在した

 一面に広がるマンホールグッズの光景は、さながらマンホールマニアが市民権を得ているかのようであった。ついにここまで来たか、マンホール。

 一人の人間の大いなる活躍により、マンホールという文化の地位向上が日本では進んでいるということをまざまざと見せつけられる想いである。

”一人の人間”とはもちろん山田さんのことだ!

 それに比べて記念メダルときたら、「急にう◯こしたくなって……」とか言っているおっさんのブログが本家本元【茶平工業】の公式HPと競るようなGoogleの検索結果になってしまうのだから、輝かしい未来は今のところまったく見えない。その男に、記念メダルの地位向上活動をしようという意欲も、もはやない。次世代のメディア発信型コレクターの誕生が早急に望まれるところである。記念メダル界のためにも

 話は変わるが、”マンホールカード”には実は2種類あるのをご存知だろうか。

 どちらの”マンホールカード”も上記の山田さんが発起人なのだが、現在広く日本中に普及しているいわゆる一般的なマンホールカードは「GKP」という団体が管轄しており、事実上山田さんの手を離れているっぽい(詳細はわからん)。

 そんな山田さんが新たに手掛けたのが「ワールドマンホールコレクション」という名の”マンホールカード”だ。

 それにつけても、「新しいマンホールカードを始める」という点に、山田氏の中にあるなんらかの忸怩たる思いを感じるのは私だけだろうか?

 いや、普通に考えると「マンホールカードが自分の手を離れてしまったのが気に入らんのかな?」という考えに至ると思うのだが、実際どうなのだろう。需要が丸かぶりの新カードを創設するというのは、なかなかのキレっぷりだと思うのだが。

 ちなみにこちらの「ワールドマンホールコレクション」は一般的に普及した”マンホールカード”と異なり350円というそこそこのお値段で有料販売されているものなので、これまた記念メダルと需要が被る。しかし、一般的な”マンホールカード”は「無料配布」な点が利点でもある一方で転売などの問題をややこしくしている側面も否めず、有料化は健全な判断であると個人的には思う。普及しない要素にもなり得るかもしれないが。

 この先どういう発展を遂げていくのか、目が離せないぜ!

 あとは、マンホールグッズなどの写真を少々。

14000円でマンホール酷似のポスターを家に飾れます
こちらがいわゆる一般的なマンホールカードですな。
記念メダルもこういう本が出版されないかしらね。
マンホールメダルと需要が丸かぶりしそうなマンホールグッズ・「マンホールストラップ」
マンホールメダルと需要が丸かぶりしそうなマンホールグッズその②
円形座布団って、大学生の頃に使ってたけど実は使いにくいのよね……
今はもう耳にマンホールをぶら下げる時代だぜ?

 正直な話、私は記念メダルもマンホールも広く一般的な趣味として受け入れられることは難しいと思っている。商業的な成功という点では達成し得るのかもしれないが、「記念メダルが趣味です」「マンホールが趣味です」は熱量次第では相手に引かれる可能性が高く、とりわけ異性に打ち明けるにはほどほどが良いと考えている。理解してもらうより、一人で突き詰めていく方が健全だと思うのである。趣味というものはディープになればなるほど、どんなものでも周囲を巻き込むと不健全なものとなるとさえいえるのかもしれないが。

 また、同じ趣味仲間と集まって談義をする時間も楽しいものだと思いつつ、趣味仲間は趣味仲間で、熱量の違いがちょっとしたしんどさを生むことも多い。特に私は最近熱量超低めなので、正直メダルの細部の造りとかプリント・金型だとか結構どうでも良くなっちゃってて、メダルを購入するまでの過程が楽しいYO! というある意味原点回帰な気持ちだったりする。そういう意味では、例えば仮に記念メダルオフ会みたいなものが大々的に開催されたとしても、今の私は参加しないかもしれない。

 何が言いたいかというと、こういう場所は一人で来る方が幸せになれるだろう、という話である。

ハンズ渋谷店の目の前にある時間貸駐車場が「一台分の駐車スペースしかないやんけ∑(゚Д゚)」と思って撮った一枚な記憶

記念メダルについて

 上記ラインナップは全て蓋ノ屋公式通販でも購入できるので、ここに来る必要はないといえばないのかもしれない。ただ、記念メダルが一挙にズラッと陳列されている光景は相当レアなので、記念メダルコレクターとしてはこの光景を見るためだけでも、この場所を訪れる価値があるかもしれない。

 ただ願わくば、この場所でしか購入できないメダルが1枚だけで良いから欲しいところ。上記掲載のワールドマンホールコレクションのプロモカードのように。あのカードと連動して、道玄坂ハチ公のマンホールメダルをこの場所専売で開発してくれないものかしら。

 なんてことを考えながらも一番驚愕なのは、これだけの記念メダルが陳列されていて、自分が既に全て所有済みであるという点なんだけどね。一体いくら使ってんねん自分……(900円×◯枚)

並びからうっかり買いそうになっちゃうゴルフマーカーの罠




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