東京都【浅草花やしき】 記念メダル

浅草花やしき 記念メダル ローラーコースター
浅草花やしき 記念メダル パンダカー
浅草花やしき 記念メダル Beeタワー
浅草花やしき 記念メダル ローラーコースター

【販売場所】
@マルハナ商店内
備考:販売機ボロボロの売り切れランプ点灯しまくり販売終焉かと思いきや、ローラーコースターメダル復刻とともに息を吹き返した。

アトラクション間の移動がなくて楽という盲点

パンダ on パンダを実現した!

 わたくし、「【浅草花やしき】には入場したことがない」と自己認識し公言していたのだが——少なくてもここ数年は本当にそう思っていたのだが、どうやら中に入ったことがあるらしいということが自分の過去記事を読んだ判明した。まじでびっくりした。

 そう言われてみれば、なんか大学生の頃に浅草観光を当時の彼女としたことがあるような……そんなことをぼんやりと思い出したような気がしたのだが、それもまた捏造された記憶であるかもしれないとも思った。

 ここで問題なのは6年前には覚えていた過去の思い出が、6年後には思い出にも残らなくなっていたという己の脳の中の世界の話である。人は生まれながらにして忘れていく生き物であることは日々実感していたのだが、昔思い出としてしんみり感じていた記憶すらもなくなっていくのかと、いつかは来るであろう”全てを忘れてしまう日”を想像して、本当に悲しくなった。思い出を大切にすることもできないなんて、人間とはなんて悲しい生き物なのだろう……(己の不甲斐なさを人類の仕様のせいにする文章)

雷門前の交差点はスカイツリーとビールとう◯こが一緒くたに見られる絶景ポイント

 しかしまったく覚えてないに等しいので、非常に新鮮な驚きをもって過ごすことができた。「これ、ナンバーワンじゃなくてもいい、元々特別なオンリーワンだな!」と驚愕しっぱなしの場内であった。

6年前に訪れた時とは比較にならないくらいの混雑具合だったのは、インバウンド需要のおかげかしら?
まあお花屋さんも商品にならない品質のものは陳列することなく廃棄しているはずなので花屋の店先に並んでいるだけでだいぶ精選されてはいるのですが

 【浅草花やしき】の印象を一言で表すなら”ギュッと詰め込んだ”である。

 テトリスのように、さまざまなアトラクションを限られたスペースに配置できるように無駄のない配置で詰め込んだ結果、在し日の「九龍城砦」のような雰囲気を纏う要塞のような遊園地ができあがっていた。

この1枚に詰め込まれた情報量の多さ、ヤバない?
個人的にここが【浅草花やしき】の構成要素を最も象徴している場所だと思っていて、驚愕の「アトラクション on アトラクション」——つまりアトラクションの2階建である。少しわかりにくいかもしれないが、1階と2階とで全く別のアトラクションを展開しているのである。
ちなみに「九龍城砦」というのはこんなところ。中二病心をくすぐる場所であったのだが、今はもう無い。

 ごちゃごちゃした施設内に日本人を含めた多国籍な方がでごった返していたので「カップルなら良いけど家族連れで来たらキツイな」というのが正直な感想である。設置されている乗り物自体ははっきり言ってどれも子供向けなのだが、ここはもはや子供のための遊園地というよりも、”カップルが昭和レトロを楽しむ場所”あるいは”外国人が古き良き日本(※ただし偏見)を感じる場所”としての地位を確立しているのかもしれない。言うて家族連れもたくさんいたが。

 もちろん私は一人で来たので移動はスイスイだし、何も乗らないしで全然困らなかったのだが。困らないことに、人生で困っている。

さっきの場所の別角度ショット。後ろのマンションの防音レベルが気になるところ。
これ、てっきり2016年に稼働停止した「Beeタワー」の残骸かと思ったら、全然違ってびっくりした。
この辺の光景も電脳世界の異空間ぽくて好き
よく見るとコースターとコースターが隣り合って絡み合うかのようにビルの隙間を駆け巡っている(かのように感じる)
何を写してもとにかくごちゃっとした構図になるのがほんとに楽しい
ビックリハウスを見てびっくりした。これ、【東山動植物園】にまったく同じ物がありますな。
まさか量産型アトラクションだったなんて🤔
ちなみに【東山動植物園】版はこちら。
量産型と申しましたが、外装はよく見るとちょっと違う。
【花やしき】といえばパンダカー。
ちなみにパンダカーが世に広く認知されたのは『行け! 稲中卓球部』のおかげだと個人的には分析している。
行け! 稲中卓球部』により、世の人間は「パンダカーに一度は乗ってみたい」と思うようになりました(たぶん)

 個人的なオススメとしては「展望タワーに登るような感覚で入場する」である。「遊園地だから乗り物乗らなきゃ!」だと、混みすぎてて疲弊する。それよりも「東京の中心地のビルの隙間に遊園地をギュッと詰め込んだ観光名所」を見学するような感覚で訪れれば、魔都というか巣窟というか、変な電脳ワールドに迷い込んだかのような感覚で楽しめると思う。記念メダルを巡る旅としては、そのくらいの温度感がちょうど良い。入場料も展望タワー登るのと似たようなものだし(なんなら【スカイツリー】の半額以下だわ)。

 さらっと巡って、浅草寺で頭に煙を浴びに行こう。

アットホームな職場です
おまけ:花やしきの記念メダルが登場するマンガ

記念メダルについて

ラインナップ(2024年9月29日現在)

 記念メダル販売機は、遊園地最も奥側に位置する「マルハナ商店」というショップにて設置されている。以前は現在の出口(昔は出入り口だった)に設置されていて入場不要で購入できたが、現在は場内のショップの、しかも店の外からは一見しただけでは全然わからない奥地に設置されている。記念メダルを売る気はたぶんそんなに無いと思われる。

見つからなくて探し回っちゃった⭐︎
この位置から見えないくらい、売る気は希薄

 とはいえ記念メダルスポットとしてはかなり老舗で、しかもパンダカーメダルに見られるようにメダルデザインへの並々ならぬこだわりもあるため、コレクターとしてはもうちょっと販売への熱意を全面に出して欲しいところである。

この裏面は相当レベルが高い。施設名とのマッチングにおいても。

 現在販売されているローラーコースターメダルは上記の裏面と異なる。ついでにいえば裏面が異なるだけではなく、おもて面もデザインが微妙に異なっている。

興味ない人はパッと見ても違いに気づかないだろうが、マニアが見れば全然違うくらいの違いがある。

 左が2022年くらいまでは通常販売されていたver.で、右が2023年に復刻した現在も販売中のメダルである。右のメダルも新デザインなわけではなく、左が販売される以前に販売されていたメダルなのである。

 まあ私は左のデザインの方が好きなんですけどね、という誰の特にもならない感想を置いておきます。

 【花やしき】のメダルのデザイン力は総じて高い。オークコーポレーションが生み出すデザインとはまた違った魅力があるメダルデザイン力である。

 天晴れ。

この見本に採用されたメダル裏面は、復刻メダルの復刻前(正規販売時)のものと思われる。2014年の刻印だから。

(過去記事)浅草とYouTuberの撮影風景

浅草寺仲見世通り

 【浅草花やしき】は、雷門でおなじみ「浅草寺」のすぐ隣にある。そのため、「浅草寺」→【花やしき】というコースが記念メダラーの定番コースとなるのではなかろうか(あるいはその逆)。正直【花やしき】は一人で行ってもそんなに遊べないので、私のように孤独なタイプの記念メダラーは入り口でメダルだけ購入して失礼して、その代わり「浅草寺」を観光するパターンも多いのではないかと思う。ちなみに浅草も【ももクロ展】と同じ日に仕事の延長で訪れたので、同行者には当然白い目で見られた。白さを通り越して美しき透き通るような目であった(謎)。そんな目に背中を刺されつつ、ダッシュで【花やしき】へと向かい、ささっとメダルを買って帰ってきた。その間およそ10分程度であったが、人からの信用を失うのは10分もあれば十分であった。ガラス細工のように繊細で、それでいて美しい「信用」。脆く崩れ去ったときに初めてその尊さが理解できるのであった。

で、仲見世通りを歩いている時とき、「わ〜、すごくいい匂い〜」とひときわオクターブの高い声でスマホに向かってしゃべっている女性と出会った。肩と肩がぶつかりそうな人混みの中、輝くような笑顔でひとりスマホに向かって楽しそうに喋り続ける光景はどう見ても異様であったが、「これが噂のYouTuberか⁉︎」と思うと興奮した(誰だかはわからなかったが)。ただ、浅草の仲見世通りにくるような人たちは、大部分が引いているように見えた。YouTuberという存在もだいぶ広く認知されるようになってきたものの、その撮影姿を実際に目にすることはあまりなく、実際に目にすると「とんでもないナルシストが歩いている」という風に映る。人は基本的に一人で何か言いながら歩いている人間には親しみを抱かないのではないだろうか。

浅草寺 煙
頭が良くなる煙を浴びてきたのに資格試験は落ちました……。でも諦めない (※写真は本文とは無関係です)。

なかなか可愛い女性であったが、光景としてはちょっと近寄りがたく、もっと違った形で出会いたかった……と思った。ちなみに、動画は探してみたのだが見つからない。探し方が悪いのだろう。

何気なく書いているがこの出会いはなかなか衝撃的であった。あまり考えたことがなかったのだが、私は実はよくYouTubeを観るタイプの人間であるにも関わらず、「動画撮影ははたから見るとかなり浮いている」という当たり前の事実にすさまじいディープ・インパクトを受けたのである。

YouTuberとは、強靭な精神力を備え、筋の通った意志の強さもつ者、あるいは一周回って羞恥心をどこかに置いてきてしまった者だけがなれる選ばれし職業なのである。

(過去記事)花やしきの歴史を感じる

花やしき正門
165周年という長すぎて周年を祝うには半端な数字

私はもともと神奈川県民だったので、浅草は高校の遠足で現地集合現地解散で訪れるなど、割と身近な場所であった(それを遠足というのか?)。そのため【花やしき】自体も記念メダルなんぞを集めてもいないまだ泥沼にハマる前の若かりしときに訪れたことがある。

この場所は、遊園地としての純粋な面白さを求めてしまっては、そのこと自体がとてもつまらないこととなってしまう。そんなものを求めるのではなく、「あっ、『こち亀』で出てきたやつだ!」といったことを楽しむのが吉である。だから行く前に『こち亀』で予習しておくことをお勧めする。

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』より

どれもこれもが、現在のテーマパークにある乗り物と比較すると刺激が少ないものばかりであるが、その代わりに「ノスタルジー」を感じるものばかりである。観覧車一つとっても他にはない姿形で、他にはない低さであるが、それが良いのである。

花やしき浅草門
郵便ポストにパンダカーが可愛い。ここではないが、30過ぎてパンダカーに乗っていたら係りの人に怒られた恥ずかしい大人・私。

 ただ私は古き良きものの肝心の「良さ」を感じられないタイプの人間で、ただ「古い」しか感じられないので、いまいち楽しめなかったため、あまり良い思い出はない。そんなわけで今回は中に入る気は全然なかった。まあ女の子とデートで来たのなら楽しいと思うけどね! でもそれはここに限らずどこだってそうだけどね! というか、記念メダル収集に理解ある女子を見つけることが最難関だよね! せちがらないね!

そんなときは「インスタ映えするよ〜」とテキトーなことを言ってなんとか連れてくるのだ!

(過去記事)記念メダルについて

花やしき記念メダル自販機
ラインナップ(2018年8月28日現在)


多くの人が「パンダカーのメダル可愛い!」と言ってくれるのではないだろうか。理解を得られない人にはこの辺のメダルを見せることで、今までの不評が逆に功を奏して「これはまあ、かわいいかも」という評価を得られ、「浅草では食べ歩きがしたいのに何この無駄な時間」と思っている同行者から一定の譲歩を引き出すことができるーーかもしれない。
無理解というのは、ハードルを低くしてくれることにも一役買ってくれるのである。

全体的に見てもなかなか秀逸なデザインである。多くの記念メダラーが重要視する「ご当地感」がありつつ、それだけでごまかそうとせずに、オシャレなデザインにしようというやる気が感じられる。彫りの細かさとか珍しいメダルの色とかそういった技術的なことでなく、「元々のデザインの良さ」という実は最も大切な要素によってとてもよいメダルになっているのではなかろうか。ミもフタもない話をすれば、販売元がオーク・コーポレーションではないのにこのデザイン性の良さは非常に珍しい。

 何より、裏面が凝っているのが良い。そのうち「凝った裏面特集」という記事を書こうと思っているのだが、なかなか所有メダルを全て記事にするのが終わらないため、予定は未定のままである。

花やしき外観
私の侵入を固く拒む花やしき(被害妄想)




2 件のコメント

  • いつも参考にさせて頂いております。
    ひこにゃんミュージアムにいかれたことは、ありますか??
    ひこにゃんの31種類のメダルがランダムに出てくるのです!
    ビックリして、思わず、ご連絡したくこちらに、メッセージ残させて頂きました。
    ひこにゃんミュージアムのホームページに詳細あります。
    (ご存知でしたら、すみません💦)

    • コメント&情報ありがとうございます^ ^

      お手数おかけし、情報をいただけたことに感謝いたします!
      【ひこにゃんミュージアム】のメダル情報は得てはいるのですが、ブログのリストに反映されておりませんね💦
      折を見て修正させていただきます。
      31種類ランダムはコレクターにとってはツラいところですが、別にコレクターを相手にしているわけではないと思えば、とても楽しい企画だと個人的には感じています。
      私も訪れたら5枚くらいチャレンジしようかな〜と考えております😊

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