イベント【大地のハンター展】 記念メダル

大地のハンター展 記念メダル
↑名古屋展のメダル
大地のハンター展 記念メダル 東京展
↑東京展のメダル

【販売場所】
@特別展会場出口のグッズショップ(@名古屋展)
備考:特別展入り口に来た瞬間に販売機が見えるけれどそこからもっとも遠い場所にあるのだった……

HUNTER×HUNTERの再開を待ち焦がれて

お文具さんの登場

 ハンターといえば『HUNTER×HUNTER』である。異論は認めない。

 冨樫義博がTwitterを始めた! というビッグニュースの中でのこの【大地のハンター展】。マーク・ハントもハントされちゃうくらいびっくりである(何が?)

 というわけで、【国立科学博物館】で開催された東京展から遅れること約1年、【名古屋市科学館】で開催された名古屋展に足を運んだ。

 【国立科学博物館】からスタートした特別展が全国を巡り巡って【名古屋市科学館】へやってくるのはよくあることで、その際に規模が縮小されることもよくあることである。まあ敷地面積的に致し方ないことなのだが、記念メダル収集において関東圏に住まうことの重要性というのを痛感せざるを得ない。東京の方が時期も早いし、規模もデカいし、東京のみしか開催しない特別展もあるしで、地方に住むことのメリットは記念メダルにおいてはほとんどないと言っても過言ではない(まあかつて名古屋でしか開催されなかった特別展もあるにはあるが)。経済だけではなく記念メダルに関しても”関東圏の優位性”というものは存在するのである。

なぜか持っている東京展のチラシだ!

 ただ、他県に比べれば大阪や名古屋近郊に住んでいることはまだ記念メダル収集という趣味においては恵まれている方であるともいえる。こうして巡回展が結構な打率で回ってきてくれることに感謝しなければならないのかもしれない。誰に感謝すれば良いのかよくわからないが。少なくても大村知事にも河村市長にも感謝する必要はあるまい。このことに関しては。

 そんな感謝を一切抱くこともなく訪れた【大地のハンター展】。いきなり総評を言ってしまえば、「まあまあだった」といったところである。いろいろな生物の捕食シーンが動画で流れていてなかなか興味深かった(撮影は不可であった)。一方で、「今の時代、観たければ大抵の生物の捕食シーンがYouTubeでアップされている」という現実もあり、来場したからこその付加価値というものをどう打ち出していくかというのは非常に悩ましいものである。この目で見るという「生」なところに重きを置けば、この特別展において生で見た多くのものは剥製と模型であり、それらをどう評価するかである。そして残念ながら私は生物というものに対してあまり興味がある方ではないので、心ときめくような展示に出会えたかというと答えは否である。しかしながら、「じゃあつまらなかったのか?」というとそれもまた否であり、結果「まあまあ」という上から目線な評価になってしまうのであった。

 記念メダル収集において特別展との付き合い方は実は難しい。どういうものが己の中でヒットするのか、訪れてみるまで自分でもわからないところがあるよね実際‼︎

目玉展示の一つであるデカいワニ。きっと【バナナワニ園】が目を輝かせて欲しがる逸材。
お文具さんと比べても伝わらないと思うが、非常にデカい。どれくらいデカいかというと……
ティラノがいやーんとなっちゃうくらいデカいのです。

 私は実は記念メダル収集を始めるまで「企画展」「特別展」といったものにほぼ足を向けたことがなかった。ごくたまーに、その時その時の人付き合いの中で美術館の特別展等に行ったことはあったのだが、少なくても自分の意思で、行こうと思って行ったことは皆無であった。だからこそ、「科学館や博物館の特別展に来る人ってどんな人なんだろう?」ということに興味がある。私が足を運んだ特別展に「私も行ったよ〜!」という人は少なくても私の周囲には過去から現在に至るまで一人としていない。

「初公開」という標語に弱い日本人、私です。何だかよくわらないのだけれど一応撮りました。
こういうの掘り出すとき「もっとバーーーっとやれば良いのに!」と思ったことがある人は私だけではないはず。もちろんダメなんだろうけど。
哺乳類が恐竜食ってる絵面って今までありそうでなかったよね!

楽しみ方が難しい

 私に生物に関する知識と興味がもっとあればツボにハマるところもあると思うのだが、難しい。人間の女性以外の生物に対する興味があまりない。人間の女性に対しては非常に熱心な研究家であるという自負があるのだが、研究すればするほど遠くに感じる乙女心。

R-TYPEのボスやん
ちなみにこんなのです
(『R-TYPE』より)
唐突に登場したTHE ALFEE
他のメンバーから「ヘビを飼ったら解散」と言われているらしい。
巨大なクマをみると「三毛別羆事件」がすぐに頭に浮かびますが、私はそれよりもその隣にいるキリッとしたハシビロコウに注目です。
なにキリッとしとんねん。
剥製ってとりあえず威嚇させがちよね

 私の予想では、その時々の企画テーマに惹かれて訪れる人というのももちろんたくさんいると思うのだが、主たる客層は「特別展・企画展が好きな人」なのではないかと踏んでいる。特別展や企画展といったイベントそのものが好き! といった感じでないと、そもそもアンテナに引っかからないと思うのである。私は記念メダルを集め始めるまで、そういった特別展等の広告やチラシがまったく目に入ってこなかった。つまり存在そのものを認知すらしていなかったと言える。

 小中学校等で割引券や招待券を配って、その子と一緒に訪れる家族等の入場料等で収入を上げているところもあるかもしれないが、家族連れの他にもやはりカップルや私のようなお一人様の来場者の姿も少なくなかったことから、「これはもしかして”特別展マニア”みたいなのが存在するのではないか」とふと思った次第である。

人生で最も「またまた〜」と言いたくなる展示
デヴィ夫人
目がイっちゃってる鳥さん。たしか右の小鳥2匹が食われる対象だったような。
考えてみると、これだけ数多くの動物園を練り歩いている記念メダラーな私ですが、生きているモグラを見たことは一度もありませんな。
バイオリン過ぎてびっくりした。
女豹のポーズ 
アリクイにベロベロされるお文具さん。
よく考えるとアリクイってネーミングセンスゼロじゃね?
パンダに「笹食い」って名付けるようなもんな気が。
記念メダル界でエリマキトカゲといえばgooさんですな(アイコンを変更しづらくなる紹介)
部活で激昂する顧問と別に反省せずただ時が過ぎ去るのを待つ生徒
古いタイプのヤンキー
チゴハヤブサはまじかわゆす。生きている姿を見たければぜひ【掛川花鳥園】へGO!

 撮影しながら割とじっくり見て回って1時間くらいであった。特別展の見学は本気を出すと実は意外と体力を消耗するので、その会場の規模を知っているかどうかでペース配分が変わり、最後まで体力がもつかどうかが左右される。冒頭で「名古屋展は規模が小さい」という不満のようなものを述べたが、終わってみると「このくらいでちょうど良かったかも」といつも思う。【国立科学博物館】の特別展だと「この後、博物館の常設展を見るとか絶対リ〜ム〜」となる。

 規模の縮小は、自分の興味が深いテーマの特別展であれば大きな不満となるが、メダルへの興味が先行しがちな記念メダラー達にとってはちょうどよいのかもしれないと思ったり、思わなかったり。いや、やっぱり東京展で見たいな!

この写真は言葉にできない一枚ですな。
カエルの表情とイっちゃってるヘビの表情との対比が。

カナヘイヘイ!

捕食されているうさぎ

 この特別展はカナヘイととコラボしていたようで、会場出口のいつものグッズショップでは関連グッズが販売されていた。しかし私はカナヘイグッズそのものよりも、手作り感あふれる「うさぎとピスケ」のPOPたちに目を奪われた。微妙な感じが逆にカワイイ!

ピスケのマスクの付け方に製作者のセンスを感じます。LINEスタンプとかで実際にありそう。
カナヘイを超えたかもしれない(ファンに怒られそうな一文)
保育園の先生が教室に貼ってそうな雰囲気の手作り看板。
後でも言及するが、この会場のグッズショップの手作りPOPからはセンスの良さが随所にうかがえた。
うさぎが微妙に似てないところが逆にかわいい。

 職場の同僚の女性にカナヘイのLINEスタンプでメッセージを送っちゃうくらい実はカワイイ系に目が無いキモオタおっさん中部地区代表の私であるので、いろいろと食指が伸びるカナヘイグッズが満載であったのだが、断腸の思いで我慢した。特にベルツノガエルうさぎはかなり悩んだのだが、ちょっとごちゃっとし過ぎていて、このブログの被写体には使いづらいかな〜という判断であった。抱いて寝る分には良かったかもしれないが、抱かれるうさぎの気持ちに配慮して涙を飲んでお別れした。

 最近、カナヘイメダルが販売終了したという情報がTwitter上で流れていたので、またどこかのカナヘイコラボでメダル化してほしいと願ってやまない。

してくれますよね〜と圧をかけてみる。

記念メダルについて

未だかつてこれほどまでに素敵に装飾された記念メダルの宣伝POPを見たことがないぜ! なぜ手前のゴミを取り除いてから撮影しなかったんだ私!(誰やねん置いたの!!!!)

 メダルは1種類のみで、会場による違いはないようである。かつて【チョコレート展】で「地方会場によって裏面が微妙に違う」という事態に遭遇したことのある古参の記念メダラーにとってはいつまで経っても警戒してしまう点である。忘れた頃に、記念メダルは牙を剥く。

 デザインとしては、マニア受けのしないプリントタイプで、デザイン的にも正直イマイチである。同じような造りのメダルでも、例えば直近では【植物展】の方がデザイン的に数段レベルが上な印象を受ける。

こうして比べてみると、圧倒的な差を感じますな

 【大地のハンター展】のメダルは、ゲームで例えるといわゆる「ボスラッシュ」的な雰囲気を醸し出していてカッコ良くなる素材の良さを感じるものの、何か物足りない。メダルデザインが「何か物足りない」と感じるとき、それは大抵「背景」であると私は考えている。

 古い記念メダルで多く見られたデザインの定番パターンとして、「キャラクターや生き物のみをドーンと配置する」というものがよく見られた。

こんな感じのやつ

 これはこれで記念メダラー的には「ザ・記念メダル」的な味を感じて好まれるところであろうが、一般ウケははっきりいってイマイチであろう。しかしこうした単純なデザインを打破していったのがオーク・コーポレーション」である。社内に専用のデザイナーを設け、メダルをキャンパスとして被写体を際立たせるデザインを施し、被写体オンリーの単純なデザインから「メダル全体を一枚の作品とする」と言わんばかりの洗練されたデザインに昇華した。

例えばこんな感じ。東京タワーだけどーんではないところが、今までありそうでなかった。
このメダルでいえば「SINCE 1958」を全体的なデザインの一部として使っているところが他社代理店のメダルにはないセンスであるといえよう。
そしてオークデザインの記念メダルも日々進化しているのだ!

 この「背景に凝る」というのは、例えば「文字の配置」であったり、「縁取り・模様」であったりして、オークデザインはその辺りのセンスが秀逸なわけである。もちろんただ文字を入れれば良いわけでもなく、縁取りをすれば良いわけでもない。背景を”センス良く”彩るのが、デザインナーの力量であるともいえる。

 で。

 実は最近になって、この「背景」問題を「何も考えなくてもある程度緩和させる秘策」が考案された。

 それが”梨地”である。

 ”梨地”背景にキャラクター印刷ドーンがメジャーになり始めたのは、私の記憶では【オシャレマクロス@京都タワー】あたりである。

こんな感じ。
とりあえず巨乳を選抜しました。

 キャラクタードーンな感じは他の残念なメダル群とそれほど大差ないのに、どういうわけかベースとなるメダルを「梨地」にするだけに、あらまー不思議、なんともオシャレな様相を醸し出し始める。

 これは正直、理屈はまったく言語化できない。言葉では説明できないのだが、なぜか途端にお洒落になるのである。

同じようなデザインなのに、理屈を超えた洗練さが生まれます。なぜだろう。

 私はこれを

梨ジックス現象

と呼んでいる。今初めてこれほどまでにダサい名称を用い、かつ、文字にしてみたらいよいよヤヴァイくらいのダサさを目の当たりにしたのだが、そう呼んでいるというテイで話を進める。今までそんなこと一度も言ったことはないのだが、そう呼んでいるのだ!

 まとめると、「デザインに困ったらとりあえずベースを梨地にしときゃいい。それなりに映えるから」という一種のスタンダードが生まれたと言えるのではなかろうか。何が言いたいかというと、「【大地のハンター展】もそうしときゃ良かったんじゃね?」というだけの話である。まあどのような経緯で梨地というベースが選ばれてゆくのかは謎なのだが(社長がオススメしている?)、現在話題沸騰の【ヴァイオレット・エヴァー・ガーデン】のメダルもこれを踏襲していたりと、今後もこの方式が続いていくだろうと思われる。それが良いとか悪いとかは今のところ特にないのだが、なんとなく言及しておきたかったので、この場を借りて行ってみた。まる。

梨地ベースの始祖(推定):どーもくん

 デザインに対する言及はこの辺にして。

 デザインはイマイチだが(ひどい言い方)、「メダル販売に対する情熱」という点では他のイベントを寄せ付けないほどの熱量を感じた。これが名古屋展だけのものなのか、東京、大阪でもこのようにであったのかはもはや知る由もないが、とにかく手の込んだPOPが飾られていたのには驚いた。「記念メダルなんかにここまでしてくれて……」と不祥の息子が褒められたときのような心持ちになった次第である。もちろん息子などいない。

この手作り感がとめどなく溢れ出している感じが逆に良いですよね! かわいい‼︎
メダルが残念なのが、ほんと残念だ。
このPOPを作った人にデザインを頼めば良かったんでね?
このワニさんで、このセンスでメダルをデザインしてくれれば良かったのに!
文字を斜めにしたりアンダーラインを引いたり配色を考えたりって、意外と難しいのであった。星を散りばめるとか。
素敵やねん!
見本メダルの刻印を失敗しているっぽい「スミレ」さん。
日付を手動で変更すると、入力文字の刻印がこの位置からスタートされちゃいますな。ちょっと前のタイプの刻印機だと。

 イベントのみならず、常設の記念メダルスポットでもこのレベルで凝った売り込みをしている場所はあまり思い浮かばない。

 欲しい人材はすぐそばにいた。気づかなかっただけで——映画ではそんなシチュエーションから主人公が大成していく様が描かれがちだが、現実では交わらないまま、すれ違ったことにも気がつかないまま、何事もなかったように時が流れてゆく。

 げに難しき世の理かな。 




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