@1階自販機コーナー横
備考:無料スペースだが、博物館入場受付の前を素通りしなければならない配置なので、なんだか勇気がいる配置。実は唯一無二であった銀の恐竜メダルがあった。
子ども美術博物館に大人が行く
おっさんが記念メダル収集に勤しむ上で地味な難関の一つに「子ども向け施設には入りにくい」というものがある。その最たるものといえば【リカちゃんキャッスル】であることは論を待たないことであるが、それ以外にも「入って通報されたらどうしよう」と心配になる施設はいくつかある(強力な被害妄想)。
その一つがここ【世界子ども美術博物館】である。なんといっても施設名に「子ども」と冠しているのだから、おっさんが一人で赴く=犯罪である(圧倒的なまでの被害妄想)。
しかしそれでも行かねばならぬのが記念メダラー。「まるで子どもと一緒に来たけど一時的に離れているお父さん感」を全身から余すことなく発しつつ、素知らぬ顔で施設ないを闊歩するのであった。
ちなみに人がまったく写っていないが、その瞬間を狙って撮影したのであって、周囲にはたくさんの子供達(とその親御さん)がいた。まるで子供の姿をカメラに収めようと狙う怪しい中年親父がそこにいたのは間違いない。無事に帰って来られて良かった。
見ての通り「美術博物館」の名に恥じぬ常人にはちょっと理解し難い世界が広がる施設であるといえる。子供は気にせず元気いっぱいに遊んでおりましたが。
考えてみると、博物館や科学館には割と足を運ぶが、美術館には意外と記念メダルがないので、こういった芸術作品に触れることは今まで少なかったように思う。で、来てみて思ったことは、「芸術は爆発だ」である。岡本太郎のこの標語は真理を得ていると感じた。
なんかよくわからないけど、爆発してました(なんじゃそりゃ)。
自分たちの作品を展示しちゃうという発想の逆転
今回はブログ記事を整えようと思って再訪したので、どのようなものであれ展示を見ていく気であった。そうしたら「わくわく鉄道博物館2020」という企画展を実施していたので、鉄道にも鉄道模型にも1ミリも興味がないのを申し訳なく思いつつ、入場することにした。
しかしそこは、「美術博物館」である。常人の発想のさらにその先にあるのが芸術である。
まさかプラレールとは⁉︎
しかもめっちゃガチャガチャしている。
「著名な作家の有名作品」等が展示されているわけでもなく「職員が頑張って手作りしました」感が溢れる
中学・高校の文化祭を彷彿とさせる
展示で、異様にほっこりした気分になった。ジオラマに点在するミニフィギュアはどう見てもガチャガチャで地道に集めましたと言わんばかりにもので、そこには涙ぐましい努力が見え隠れする。
まさかこう来るとは……という良い意味での意外性に、記念メダル旅の醍醐味を久しぶりに味わった気分である。そ——かつて記念メダル巡りはB級感を味わい尽くす旅だった。
しかし今では、オークコーポレーションが記念メダルをハイセンスなデザインに昇華させ、メジャーイベントへと投入し始めたことにより、すっかり認知が広がり、人が集まるイベントでも見かけるようになった。いや、いいんだけど。
感想としては、「これだけやれば大したもんだ! 500円だし」といったところである。とにかくガチャポンやお菓子のおまけでついてきそうなミニフィギュアが至る所に所狭しと並べられていて、その努力には惜しまぬ拍手を送りたい。ここまでやりきったなら天晴れである。
いや、素直に楽しかった。
やはり、入場料と企画内容の釣り合いは大切である。
これを、入場するだけで3000円以上掛かるお空の上の木の上部やってもまったく面白いと思わなかっただろうが、500円という海よりも広く深い心持ちで見られる環境ならば、とても楽しめる内容である。見にきた人を楽しませようとしてくれるその心がすでに楽しい。
これが3000円となると、楽しませるのは義務だろと思ってしまいますからな……
記念メダルについて
記事トップに掲載しているとおり、この施設には銀メダルの「ティラノサウルス」「トリケラトプス」が存在した。この2体の恐竜メダルは汎用の金型だと思われ、様々な施設・恐竜系イベントで何度も登場しているのだが、こと銀メダルとなると、実はこの場所が唯一無二の存在なのであった。
が。
それが無くなっていたのよね〜がーん。
販売を継続してくれているだけでもありがたや〜なのかもしれない。が、諸行無常の響きありでございました(打刻音の響き)。記念メダラーからしたらそこは銀メダルの方を残してくれと願うところだが、もちろん世の中のニーズとしては金メダル一択である(しかもそれほど大きくはないニーズだったり)。
最近は旧型販売機を見ると、「見本メダルと実際に販売機から出てくるメダルに違いがあるのではないか?」ということが気になってしょうがない病気に冒されているので、試しに一枚購入してみた。結果としては、まったく同じものであった(そうあるべきだが)。
が。私が訪れた10年前のものと今回購入したものとには、おもて面に多少の差異があった。
トリケラトプスが多少ボリューミーになっていた。また、「トリケラトプス」というフォントもひとまわり大きくなっているのがわかる(文字と縁との余白を比べるとわかりやすい)。
しかしながら、この程度の「誤差」にこだわって収集をすることは、自らの首を絞めるだけであることは言うまでもない。私も「買っちゃったから、比べてみた」「買っちゃったから、掲載した」だけである。
ただ、昔ながらの変わらぬ販売機で、変わらぬメダルを販売し続け、一見何も変わっていないように見えるものの、実はメダルが再生産され補充されている——メダルが売れ続けているという事実は、とても喜ばしいことであることよ。
記念メダルよ永遠なれ〜。ああ、銀の恐竜メダル〜( ;∀;)
おかざきのジュラシックパークや〜
ここ【おかざき世界子ども美術博物館】は、基本的には美術館であるのだが、地域の公園的な機能も果たしていたり、工作教室が開かれていたりと、一風変わった美術館である。立ち位置がはっきりしないともいうが。美術館なのか博物館なのかも含めて。
この場所へは刻まれた日付よりも大昔に仕事で訪れたことがあり、その時も記念メダル販売機の存在に気づいた。気づいた上で思ったのは、「誰がこんなもの買うんだ?」ということであった。その数年後、まさか自分が買いにわざわざ訪れることになるとは夢にも思わなかった。仕事で訪れたときは、仕事で訪れただけに、もう二度と来るものかと固く心に誓ったものである。それなのに平気でかの地に再び足を踏み入れるとは、人間とはつくづく「のど元過ぎれば」というやつである。
この施設の記念メダルは、全国各地でよく見かける「ティラノサウルス」と「トリケラトプス」である。ただ、裏面はオリジナルのシュールな図柄なので、記念メダルへの意気込みがあるのかないのか微妙なラインである。恐竜の工作ができるから、恐竜図柄を選んだのかね~と推測。
上記の通り、地域住民に愛される施設であると思うのだが、地域住民は恐らく記念メダルは買わない。そういう意味では、「記念メダルとは何のために存在するのか」ということを根本的に問いかける場所であるとも言えるのである。言えるのか?
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