大阪府【海遊館】 記念メダル

海遊館記念メダル1海遊館記念メダル2

 大阪にある【海遊館】は、私が「水族館」というものの在り方を考えるきっかけとなった場所である。

 修学旅行のコースにも組み込まれるような有名水族館であるので、非常に楽しみにして訪れた。しかも、ここには私の大好きな「ジンベエザメ」がいるのである。いやがおうにも高まる期待感。果てしなく上がるハードル。このハードルはもはや、あるいは棒高跳びクラスであったかもしれない。それがいけなかったのかもしれない。

 結論から言うと、非常につまらなかった。記念メダルのおかげで恐らくは世間一般の人よりも数多くの水族館を訪れているが、個人的ランキングではワースト1である(ただし、期待値が高かったことも原因としてあると思われる)。

 何が一番つまらなかったかというと、「結局は1つの水槽を上から下まで見ただけ」という点である。海遊館の造りは、ジンベエザメのいる巨大水槽を上から順にらせん状に降りて行ってグルグルと見ていく構成となっている。無論、その途中にいろいろと他のこまごました水槽やエリアもあるのだが、「人が多いからまあここはこんなもんでいいかー」と私のように辛抱ができない人間がサラッとしか見ないと、結局は巨大水槽をただ上から下まで見てきただけ、という思い出となってしまうのである。

 これで2000円超えはキツイなー、というのが率直な感想であった。

 水族館というのは、動物園と比べて、一般的にかなり入場料が高い。倍では済まないくらいお高いのである。動物園は1000円以下の場所が多いが、水族館は2000円を超える場所がザラである。この違いはきっと維持費等の経費の違いによるものであると思われるが、非常に淡白なことを言えば、訪れる客からしたらその辺はあまり関係ないというか、関知しないというか、「維持費が高いんだから仕方ないよね」と割り切っている者は少ないと思われる。動物園や例えば映画鑑賞なんかと比べても高いのだから、倍とは言わずともそれよりも楽しくあって欲しいなぁと期待してしまうのである。デートで彼女の分の入場料も払う男からしたら尚更であろう。その改善を水族館の仕組み自体に求めるのは酷というものだろうが、少なくても、ただ展示するだけではなく、入場者を楽しませる何かがあって欲しいとは思うのである。もちろんそれを目指していろいろな企画展示があったりするわけだが、ここで、「学術的志向」と「カップル向け志向」とに分かれ、水族館の在り方を二分していると考える。

 私の趣味嗜好からすると、水族館に求めるのは「学術的な知見」であるのだが、【海遊館】はその方向ではなく、「カップル向けの雰囲気づくり」というものに重点を置いているように感じられた。

 繰り返すようだが、水族館には大きく分けて「学術的展示」と「カップル向け展示」に分けられると考えている。後者は、展示生物そのものやその解説よりも、館内全体の雰囲気づくりや、魚等の生物を使ったパフォーマンスに重点を置いている。他の水族館の話だが、「イワシトルネード」なんかはカップルがキャッキャするためのその最たる例だと思われる。が、私の好みとしては、それよりも「マンボウの解体」の方が好きなのである。

 「カップル向け」水族館は、「見せ方」に重点を置く。【海遊館】は巨大水槽にジンベエザメをはじめとした様々な生物をいっしょくたに入れて、巨大水槽自体も含めてそれを一つの世界のように見せる見せ方がメインの施設となっている。カップルで訪れれば、その世界の中で繰り広げられている生き物の悲喜こもごもに思いを馳せて水槽の前で顔を寄せ合うのだろうが、一人で訪れれば、ただらせんスロープをひたすら下に降りていく作業と化してしまう。それが性に合わなかったという話である。

 雰囲気重視のカップル向け水族館としても、イマイチだと思う。雰囲気だけで成り立っている水族館、【すみだ水族館】の方がかなりその点もうまい。ジンベエザメを楽しみたいなら【のとじま水族館】の方がはるかに楽しめるし。

 「高い」「勉強にならない」「展示が少ない」と、私にとっては良いところがない3拍子が揃っているので、オールワースト水族館として名を馳せている。ただ、この話を大阪近郊にゆかりのあった人に話すと、大抵すごく嫌な顔をされる。きっと美しい思い出がこの場所にあるのだろう。

 私も美しい人と訪れることができていれば、美しい思い出の場所として私の胸に刻まれていただろうに。

 全ては私がモテないのが悪かったのである。ごめんなさい、【海遊館】。

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