大阪府【キッズプラザ大阪】 記念メダル

キッズプラザ大阪 記念メダル
キッズプラザ大阪

【販売場所】
@3階ミュージアムショップ「NEVER LAND」前
備考:刻印機の初期値がバグっていて何も考えずにスタートボタンを押すと意図せず自分史捏造となる。※販売終了※

「聖域」と書いて”キッズプラザ”と読む

不可侵領域

 記念メダラーたちの”鬼門”となりがちな場所は、「子供向け施設」である。なぜなら、記念メダルとは良い大人が一人孤独に耐えて集めることが多いからである(ご家族で収集されている方々もおりますが)。

 古くは【リカちゃんキャッスル】なんかは”最難関”なんて言われていたが、記念メダルを集める勇者たちはその難攻不落の城を次々と攻略していった。ここまで来たら引き返すなんて選択肢はないという逆境が勇者たちを奮い立たせていたのだろう。程よい遠方の田舎にあるというのは、男たちの勇気を奮起する。

 一方で、ここ【キッズプラザ大阪】たるや、引き返すことが超簡単な大阪中心地の地下鉄直結施設である。具体的には、「関西テレビ」内にある。大阪に住まうハイカラなご家族連れが、”一人佇む中年男”という存在をそこにいるだけ怪しいものにさせる超危険スポットである(甚だしい被害者意識)。

 幸いというべきか、記念メダルは3階出口の前にあるミュージアムショップにて入場せずとも購入できるので、多くの記念メダラーたちはまるで私は不審者ではありませんと言わんばかりの顔でメダルのみを購入してその場を後にすることだろう。大の大人がひとりで記念メダルを購入する姿そのものが不審者極まれりであるにも関わらず。

 不要な傷を負う必要などない——そう誰もがわかっていることだ。しかし、私は入場した

 なぜか?

 ブログネタのためである。

 誰のために書いているのかわからないこのブログ(みなさんは恐らく販売場所さえ分かれば良いと思いますので……)、何の意味があるかもわからない中で、私はそれほどまでに本気で書いているのだぁ! だぁ! ダァ……(エコー)。

 というわけで、入場。

何この絶海の孤島に立つお城感⁉︎ まるでこれからクローズドサークルでの殺人事件が繰り広げられそうだぜ……
球体が主張しているとブリオンを連想する体になってしまっております。
(『HUNTER×HUNTER』より)
かたや交番の隣に病院が併設されるなど、インフラ設備が整ったタウンでございました。向かいには郵便局と工場とマンションが立っております。
マリオも昔は水道管工事夫としてドンキーコングと対決していたのに、今ではギャラクシーまで飛び出してローリングキックする身分に出世されましたな。
真言宗の3点セット「高野山、金剛峯寺、空海」のことを、「金の高野豆腐、食うかい?」って覚えなかった? 私は予備校の先生にそう教わりました。だから私がスベってるわけではございません。

 この施設は、外観からは想像できなかったのだがかなり広大で、内容てんこ盛りのキッズ施設であった。だからキッズも溢れかえっていた。もはやはぐれた我が子を探しているかのようなテイを装い続けなければ私に生きる術はなかった。

 1階は上記掲載写真のようなバブル期に建てられた海沿いのリゾートホテルのような空間を生かしたアスレチック部分と、スーパーマーケットや交番、郵便局などの社会インフラを模したコーナーでお仕事体験ができる部分とが混在し、子供たちが意欲的に勤労に従事していた。世の大人たちもあれほどまでに熱心に仕事に打ち込むことができれば、日本経済ももう少し豊かに回り始めることだろう。

 2階は科学館的なエリアで、各種「なんでだろう?」的な科学実験コーナーが数多く設けられていた。【名古屋市科学館】とか【大阪市立科学館】とかいった、あんな感じである。大人になってから体験した方が実は楽しかったりする、アレだ。

順路的には上記の場所よりもこちらに先に訪れることになる。で、「ああ科学館的な感じね〜」と油断してたらそんな枠には収まらないスケールの施設だったという話。
人がシャボン玉に入れると聞けば「入ってみたい!」と思うのが人情である。が、それが決して許されないのが記念メダルを巡る旅なのであった。絶対に断られないと分かっていてもお願いできないことがこの世には存在するのである。
見かねたのか、シャボン玉担当のおじさんが一芸を披露してくれた。見かねられたパンダを持つアラフォーのおっさん。
パラボナアンテナの仕組み的な実験装置。この装置の前で大声を出すといろいろと感動があるみたいなのだが、パンダ持って歩くことはできても、キッズ向け施設でキッズを尻目に本気で装置に挑む勇気はなく……と思っていたら、この後外国人の方(大人)が本気で大声を出していて、自分はまだまだ未熟だなと思いましたとさ。
荒廃した地球に聳え立つ通天閣は、さながら『猿の惑星』のラストシーンで自由の女神を発見した主人公の心境を彷彿とさせる。いや、エコロジーのコーナーなんだけど。

 その他、3階のはずれの方に視覚障害者の人の感覚を疑似体験するコーナー等もあり、楽しいだけではなく社会派な一面もある、本当によくできた施設だと感じた。「楽しい」と「面白い」と「勉強になる」のバランスが絶妙で、この施設を考えた人は天才である。あとは子供と一緒に来れば完璧だ!

番号を見ずにボタンをプッシュできるかな? という体験。まあ今では「OK グーグル、○○に電話して!」だと思うけれども。
優先席に座って良いか否か問題って、実はずっとありますよね。「優先」という言葉が問題を根深くしているというか。「優先席の対象の人がいなければ座って良くて来たら譲る」という考えと、最初から「座ってはいけない」という考えと。”優先”という言葉自体の本意を考えれば本来は前者の意味となるのだが、私は幼少期より母に後者で躾けられたので、座ることはないです。
左のポスター広告は実はこの施設の全体図となっており、細かいところまで凝っている!

 前述のとおり記念メダラー達にはスルーされる確率95%(当社比)を誇る施設なのだが、実は非常によくできている。ただ残念ながら、キッズ達が多過ぎて写真を撮るのが憚られる場面が数多く存在したため、その全容をお届けすることはとてもできなかった。何よりも通報を恐れた。やましいことはないはずだが!

 機会があったらぜひ入場してみてはいかがかしら——とは記念メダラー達には言いづらいところがあるが、記念メダル界の希少種である「家族連れ」で収集されている方は、ご家族からの評価も前向きなものになりやすいことが予想されので、きっと足を運びやすいことだろう。

今は亡き「SMAP×SMAP」のサインが宇宙の虚空で今も輝く——
あの公開処刑事件で、オンリーワンのお花よりも”お花屋さん”が最強の存在であることが世間に知らしめられましたよね……
カンテレ内にあるというのも、大阪観光的で◎!

記念メダルについて

ラインナップ(2023年3月28日現在)

 記念メダル販売機は、3階出口前にある「NEVER LAND」というミュージアムショップに設置されている。入場することなくアクセスできるので、多くの記念メダラー達がこの施設を他の記念メダルスポットへのただの中継点としてスルーすることだろう。

右の札にもありますが、営業時間が意外と曲者なので要注意だ! さらには基本的には平日にはやってないみたいなので、超要注意。
私が訪れた日は平日であったが、たぶん春休み期間だったので開いていた。
多くのキッズ達は隣に設置されたガチャポンに心を奪われておりました。もっと存在感主張して!

 ちなみに刻印機がバグっていて、2022年末の日付が初期設定されていたので要注意。お店の人が電源をオン・オフしてもその日付だったため、基本的には全てを打ち直さないと今日の日付にならない。そのため、ベテラン記念メダラーほどその罠にハマることになるだろう。

お店の人が電源を入り切りしても「2022・12・22」からテコでも動かなかった意固地な刻印機くん。下線部の表示があるとトラブルの元になりそう。

 デザインとしては非常にシンプルで、「あいちゃん」「ゆうくん」が手と手を取り合い愛を語りあっている

どういう関係なんすかね?

 このお二人は恐らく「ゆるキャラ」なる言葉が誕生する前から【キッズプラザ大阪】を守護する存在であったことだろう。絶妙にゆるくない感じが、こうした存在を「マスコットキャラ」と呼んでいた時代を彷彿とさせる。

 プリントメダルの台頭により、こうしたシンプルデザインの記念メダルが少なくなってきた昨今。

 「やっぱりこういうデザインが好きだよね〜」と言ってしまう記念メダラー達の方こそ、淘汰されていくマイノリティなのかもしれない。そう——このメダルが好きな私は、時代に淘汰されゆく古き存在なのであった。せめて老害にはなりたくない!

2023年7月末、販売終了

(過去記事)「あいちゃん」「ゆうくん」よりも有名な「こうくん」「れみちゃん」

 【キッズプラザ大阪】は、その名の通りキッズのための場所であるので、おっさんが行くにはちょっと厳しい場所であった(当時ギリ20代であったが)。しかし、受付のおねえさんは、そんな私にも快く笑顔で対応してくれた。絶対「こいつなんやねん」と思っていただろうが、微塵も表情に出さなかった(被害妄想)。

 キッズがいろいろな体験ができる施設なので、おっさんはその様子を遠くから見ただけにしておいた。私は悪ノリして子供用遊具ではしゃぐ大人の集団が嫌いである。

 なら来るなよ、というところなのだが、そこに記念メダルがある限り買わなければならないのが記念メダラーの宿命であるので、「子供のころから記念メダルを集めていればよかった!」と今後もこのようなルサンチマン抱えながら記念メダルを買いに旅をするのである。それっぽいことを言っているが、要は「子供の施設に行くのは気まずい」ということを言っているだけである。




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