【販売場所】
@展望室
備考:遅い時間まで営業しているので【海遊館】で遊んだ後で余裕。しかしなぜこんなにもすっかり冷めてしまった夫婦間かのごとく販売機と刻印機が離れているのか……
結論:人の感性は変わる
下記の「過去記事」にてこの施設のことを散々こけおろした内容を書き散らしてしまった私であるが、9年の時を経て再び訪問した私は、すっかりその認識を改めたのであった――
ここにお詫びして、訂正いたしますm(__)m
「税金の塊」などと揶揄してしまったが(まあそれは事実なんだけど。第3セクター→大阪府が買い取り、という経緯を辿っているので……)、大人になって訪れてみると、とっても素敵なビルだと、己の感じ方が変わった次第である。
記念メダルスポットとしてのこのビルの特殊なところは、オフィスビルの臭いが充満している点である。首からIDカードを下げたサラリーマンたちがコンビニにもとんかつ屋にも跋扈しております。なぜなら、周辺にそれ以外のものがないからである(いや、あるけど。ない印象を抱かせる)。
このような展望台は実は珍しい。パッと思い付くのは【東京都庁】であるが、あそこは展望台に至るまでの道のりで観光客であることが明らかな集団と出くわすことになるし、何より展望台フロアは観光に全振りである。
しかしここ、【コスモタワー】は違う。
全然観光客なんぞいないし、展望台も閑散としている。そう、圧倒的なまでに「展望台」<「オフィスビル」なのである。仕事の臭いを感じたければここにゆけ! である(感じたいヤツいない説)。
まあ私も少しは大人になったというこであろうか。やはり20代の頃は無駄に尖っていたのかもしれない。「税金」=「悪」みたいな、マスコミに植え付けられた凝り固まった偏見を抱いていたなぁと、振り返ってみれば自分でも思う次第である。しかし今ではすっかり「行政のみなさまの日々のお仕事のおかげで平和な日本で生活できております」「税金の使い道に対して文句を言えるほど税金を納めておりません」「なんならふるさと納税の大活用によって自分が住んでいる自治体にすら納めなくなりつつあります」と、牙抜かれ感ハンパない小市民と変貌してしまった。私よりよっぽど頭の良い人たちが携わっているよね、行政って。しかも基本的に文句は言われても感謝をわざわざ述べてくれる人なんていない仕事というね。。。
そんな小市民感を抱きながらやってきた税金の権化【コスモタワー】(感謝しているとは思えない言いぐさ)。このビルから見下ろす景色は至るところに公共事業の爪痕を見ることができるので、「税金とはかくありき!」という姿を高見の見物に行くのだった(他の展望タワーでも見えるものは公共事業の爪痕ばかりですが。まず道路がそうだし)。
長い通路、長いエスカレータの先に開けた展望室の光景は、税金によって建てられた展望タワーにありがちな独特の空気感であった(わかる人、いる?)。記念メダルを購入したら、もうやることがないことを肌で感じる空気というか。【すいとぴあ江南】とかがまさにこんな感じである。
しかし記念メダラーとしては、この空間をどう楽しむかかメダラーレベルの高低に直結する。メダル巡りの旅で先を急ぐならば速攻降りてしまうところであるが、記念メダルブログの管理人としては、この「人がまったくいない。皆無。虚無」ということを逆に利用して思う存分堪能しなければならないのだ! ならないのだ!(奮い立たせるために2回言いました)。
それはこのような施設では死を意味するのである。
そんな展望レストランも……
途中からちょっと
廃墟かな?
と思ったのだが、下界におりれば、そこにはせわしなく動き回るサラリーマンたちの姿が変わらずあった。
悪名高き第3セクターからスタートし、多くの3セクが等しくが辿る運命線を真っ当に突き進んで経営破綻し、大阪市の尻拭いをするように大阪府に買い取られた結果「咲洲庁舎」として役所の一部として再建され、2019年には民間のホテル業を受け入れて新たなスタートを切った【コスモタワー】(そのホテルの賃料未払い問題でまたまた多難が続くナウですが)。
これだけ散々なことを書き連ねて来てしまったが、9年ぶりに訪れてみて、私は秘めたるポテンシャルの高さを感じずにはいられなかった。なんかもうちょっと頑張ればもうちょっとよくなる気がするんだけど!(まったくあてにならない個人の無責任な励まし)
展望台から見渡すのにほどよい距離感で高層ビル群が立ち並ぶ大阪の街並みを一望できるので、夜景は絶対に綺麗なはずである。【あべのハルカス】がある今、カップルを夜景のためだけにこの場所に呼び込むのは容易ではないかもしれないが、そこをもうちょっとなんとかして、なんとか繁栄して欲しいな~と無責任ながら思ってしまう小市民なのであった。なんとかして!
とんかつ屋さんにカレーがあるとカツカレーに変身するマジック!
【コスモタワー】1回のローソンで昼食を買おうとした私の目に、ひときわ輝いているお店が目に入った。とんかつ屋「ながたに園」さんである。
何が目を引いたかというと、「とにかく安い」である。とんかつ定食で千円を切るのはなかなかない。しかもごはんおかわり自由、味噌汁おかわり自由、キャベツおかわり自由、そして定食を食べるとカレーおかわり自由、である。なんだ、神はこんなところにいたのか。
何が神かというと、カレーとごはんがおかわりできるならカツカレーになるやん、という神である。カツカレー神である。あの有名な。
そんなわけで時間貸しの駐車料金を気にしながらどれだけおかわりできるかの絶対に負けられない戦いが始まったのであった(その後のトイレタイムをも考慮しなければならない)。
ゴマドレととんかつソースで危うく無限にキャベツを食べるところでしたよ……
正直にいえば、【コスモタワー】の印象が私の中で急上昇したのは、帰りがけに立ち寄ったこのとんかつ屋さんが最高だったから――という感は否めない。こんなことならここ来る前に訪れた【海遊館】でジンベエザメメロンパンなんて買わなきゃよかったとSHARP株が大暴落したときの次くらいに後悔した(そんなに!?)。
このお店は、もっとお腹の体調を整えて、真剣勝負の覚悟をもって再び訪問したい――最低でもカレーは2杯は食べたい――そう思わせるほどの名店であった。神戸ではお馴染みのお店とのことなので、そっち方面を旅行したときもチャンスかな!?
記念メダルについて
メダルは1種のみである。余談だが、大阪府に買い取られて名称が「咲州庁舎」となる前の旧バージョンメダルが存在する。ほし~。
この施設の記念メダル的ウリは、記念メダルそのものではなくなんといっても「ストラップ型メダルホルダー」が販売されている点である。
iPhoneユーザの私にとっては、もはや取り付ける穴すらない――そう考えると今後ストラップ型メダルホルダーの販売場所が減ることはあれど増えることは二度とないと考えられるので、この時代の生き証人の姿を、まだ存命のうちにぜひその目で見てほしい。ついでに歴史的資料としてぜひお一つ購入を! 使い道ないと思うけど!
(過去記事)全然メジャーになれない大阪の展望台
このビルについては詳細はよくわからないのだが、訪れた感想としては「とにかく硬派なビル」である(ネットで調べればいろいろわかるだろうが、その気はない。めんどい)。中はオフィスビルそのものである。第3セクター方式で建設され、御多分に漏れず経営破綻した後、大阪府に譲渡されてこの名称となったらしい。第3セクターで現在でもバリバリの収益をあげている施設ってあるのだろうか? 一見黒字でも、どうせ公的資金の注入で黒字になっているだけな気がしちゃうな~
そんなわけで、第3セクターが流行った時代の遺産として現在もそびえ立つ別名「コスモタワー」は、お金をかけただけあって、大変立派な建物である。【あべのハルカス】ができるまでは、関西一の高さを誇ったらしい。それにしても、大阪は【通天閣】やら【空中庭園】やら【あべのハルカス】やらタワー系が多い。少し足を伸ばせば、神戸には【ポートタワー】があり、京都には【京都タワー】がある。それなのに、このコスモタワーが話題に上ることというのはほとんどないに等しい。恐らく、記念メダルを集めていなければ、私は一生知ることはなかったに違いない。
そんな知名度の低さとは裏腹に、展望台としては、そんなに悪くなかったという印象である。むしろ、【通天閣】なんかより、展望台としてのレベルはよほど高かった。そもそも、ビルが確かに高いので、眺めは良いのである。
そして何より圧巻なのが、展望台へ向かうエスカレーターである↓。
光の先は死後の世界か?
と不安になるような、超長いエスカレーターなのである。このエスカレーターは今までにない体験であった。この高さなら普通、エスカレーターではなくエレベーターで対処するのではなかろうか。天国への階段ならぬエスカレーターを彷彿とさせる、先が見えないくらい長いエスカレーターなのであった。その長さたるや、慶應に幼稚部から入学して大学までエスカレーターで卒業するのに匹敵する長さである。どうだ、長いだろ?
そんなわけで、他に観光名所が一切ないのがたまにきずだが、記念メダラーたる者は迷わず訪れるのが吉である。
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