愛知県【名古屋城】 記念メダル

 現在、木造で再建するかどうかで揺れ動いている【名古屋城】である。

 この話に触れて、「火事や地震の時危ないんだから、わざわざ木造にしなくても……」とか、あるいはなんなら「えっ!? 名古屋城って木造じゃなかったの!?」とか様々な意見があるだろうが、私は基本的には【名古屋城】は「再建された城ってつまらん」と思った初めての城なので、来る人が楽しく感じる城になっていただきたいと思っている。そのつまらないと感じた最大の要因は、再建された城によくある「鉄筋コンクリート製で近代的設備を兼ね備えた城」であるという点である。具体的には、エレベーターがあったり、ウォシュレット付きのトイレがあったり、というか中身は刀や掛け軸や鎧やらしゃちほこやらを展示する「城の形をした博物館」というのがその正体であったりするところである。別に博物館であることが罪なわけではないが、【松本城】(現存天守)と【名古屋城】では、外見は似ていても、城内の楽しみ方は全く異なるわけである。私は無知であったため、「お城巡りってたのしそ~」と思って【名古屋城】に行ってしまったせいで、「思ってたんとなんかちゃう……」となってしまったのである。その印象が悪く、そこから「再建された鉄筋コンクリート製の城はつまらない」というイメージが私の中で定着してしまい、毛嫌いすらするようになった。要するに、私の無知が悪いのである。はい。

 復元された「二の丸御殿」にも行ったことがあるが、そちらはやはり、なかなか面白かった。まあ小学生や中学生が訪れて楽しい要素は皆無であろうが、「歴史建造物を楽しむ」ということができる年齢ならば面白いと感じる要素が恐らくあるだろう。それはやはり、木造で、資料にのっとって、忠実に復元されたものであるからに他ならない。本来「城」というものに期待するのも、こういったことであると思うのである。

 ただ、やはり災害時のことは最大限に考慮すべきことであるので、それをないがしろにしては無論話にならない。その辺のさじ加減は実に難しい。

 そもそも論で、「復元された城は収益を生み出しているのか」という問題もある。これは、「そもそも失われた城を復元する意義はあるのか」という問題に直結することである。もちろん単純な金銭的数字だけでは計り知れないものがあるのだろうが(ランドマーク的役割があるとかetc)、復元された城は全て税金で維持されているということを忘れてはならない。日本国民は、「私たちの税金を使っている」という言葉が異様に好きであり、公共施設に何か嫌な点があるとすぐにそれを言う。その是非はともかく、日本国民得意のそのセリフを言われる可能性を考慮すると、「収益を上げるものに再建する」のか、「つまらなくても災害時の安全性を最優先するのか」という点は、判断が難しいところである。もちろん、両者のバランスが取れたものにするべきである。が、その線引きが難しい。

 【名古屋城】の周辺道路は、「土・日・祝日」は「駐車禁止解除」という謎の行政サービスがある。よって、休日には駐車場代を払って楽々停めるか(当然空いている)、周辺道路をさまよって駐車場所を探す代わりにタダで停めるかの選択を迫られることになる。時間か金か、人間社会にとっての命題を突き付けてくる、そんな城なのである。




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