@入場してすぐ左手の建物(授乳室前)
備考:昔は「アフリカ交流センター」にも旧型の販売機があったが、なくなった。また両A面図柄の銀メダルがあったり、26ミリメダル(ミニメダル)があったり、何気にいろいろなメダルが販売されていた。現在のヤンバン君メダルは3代目のデザイン(金)
世界は4周くらいがちょうど良い
2020年は未曾有のコロナウィルス感染拡大により、いわゆる「市民マラソン大会」と呼ばれるようなイベントはほとんどが中止となっている。特に行政が主催する「シティマラソン」と呼ばれる公道を閉鎖して開催するような大規模マラソンはほぼ全滅に等しい状況であり、日々の鍛錬を怠らない市民ランナー達の活躍の場がほとんどなくなっている状況である。それでも1月〜2月までは、なんとか開催してくれる自治体が多かった。が、3月の緊急事態宣言以降は文字通り全大会中止であり、そしてそれはとても理解できる判断であった。私が主催者でも絶対に開催しないと思う。行政主催のシティマラソンなんぞ単なる市民サービスでしかなく、利益は1円もないのに(参加費2000円とかでTシャツが貰える)、リスクだけ背負うなんて無理な話である。
私は「マラソン大会参加」をライフワークの一つとしており、今年度はそのライフワークを満たせないことがほぼ決定していたので、走るモチベーションも上がらずかなり調子は悪かった(しかし無理のない程よい運動となっているおかげか体調自体はとても良いという皮肉)。そんな中、電車の中吊り広告でこの「世界一周マラソン開催!」という文字を見つけ「まじかっ∑(゚Д゚)」となった次第である。
実際、「シティマラソン」はほぼ全てが中止となっているが、民間企業が主催するマラソン大会はどうにか開催されている(もちろん例年より少ないが)。それはひとえに「参加人数の違い」と「責任の重さの違い」によるものが大きなポイントであろう。そして何より、民間企業は自社が生き残るためにも開催しないわけにはいかないという面もあるかもしれない。ただ民間企業が主催する大会はどうしても「公園を、貸し切りにするわけでもなく、スタートとゴールを決めてただタイム計測をするだけ」といったコース設定にならざるを得ず(公道を封鎖するなんてできるわけないので)、大勢の本気ランナーと走るというメリットはあるものの、「走りたきゃこの公園に来て勝手に走ればいいじゃん。タダだし」とミもフタもないことを思ってしまうどうしようもない僕がいるのです(誰?)。
ただこれが、【リトルワールド】内を走れるとなれば、話が違うわけである。なぜならそれはもちろん「普段は走れない場所だから」である。
そう、とどのつまり私は普段は走ってはいけない場所を走るという背徳感が好きなのである。
だから私は世界を一周することにしたのだった……(プロジェクトX風に)
コースは一周2.5キロの施設内道路を4周する(10キロ)というもので、「世界一周マラソン」と銘打たれているものの世界を4周しなければならない。で、試走とアップを兼ねて一周してみたら、常に登ってるか降ってるかの2択といったコース内容で、この世界に平坦な場所などないと世界情勢を暗喩しているかのようだった。膝とふくらはぎがやばい。
今の自分にはこのコースを攻略する力はないと自覚していたので、この時点でタイムを出すことは諦め、ブログのネタを探す方にシフトした。3年前ならそれなりに走れたと思うのだが、もう無理ができない人生の守りに入った自分がいた。この小さき世界で(リトルワールド)。
そんなこんなでトイレも済ませて良いスタート位置を確保しようと早めに集合場所に赴けば、予定スタート時刻の15分前になって突然「スタート時間を15分延長します! あらかじめご了承くださ〜い」というアナウンスが入り、「予定時刻の15分前はあらかじめじゃねー!( ;∀;)」と寒さにガクガクしながら待つこと合計30分以上。2.5キロ走って温まった体が完全に冷え切ったところで、スタートの号令が掛かったのであった。
いつもはどんなに手を抜いて走っても10キロで1時間を超えることは滅多にないのだが、今回は余裕で超えてしまった。もうちょっと真面目に走ればよかったと後悔しつつも、シーズン初のレースでこの高低差の激しいコースだと今の私ではこんなものかなと納得でもある。おかげで明日の仕事も普通に行けそうだ!(去年も一昨年もマラソン大会直後に体調を崩し2日間仕事に穴を開けたことがあるぜ……)
総括としては、久しぶりのマラソン大会はただただ楽しかった! の一言に尽きる。あのお祭り感が良いよね!
非常に難しい社会情勢の中、開催してくれたことに重ねて感謝である。
改めて世界一周
ゴール後は参加者は園内を自由に散策できる。そんなこともあって、世界には運動着姿の人たちが溢れ返った。なんて健康的な世界なのでしょう。
そして、【リトルワールド】といえば世界各国の料理が楽しめることを売りにした場所——参加賞として、世界の料理一品無料券が場所ランダムで配布されたのだった。が——
ドイツ遠いねん
スタート/ゴール地点からほぼ反対に位置するジャーマンの国。つまりこれは、行って帰って来るのに世界をもう一周しなければならないことを意味する(ソーセージを食べたいなら)。弱った足で1周2.5キロをヨボヨボと回るなら、時給換算すればコンビニでジャンボフランク一本を買う方が圧倒的に安い計算となるのは明白である。
が、行った。
ドイツ遠いねん
世界半周の旅の果てに食したソーセージは、大変おいしゅうございました。
しかしくどいようだが、世界を半周したということは、帰るのにもう半周しなければならないということである。山登りで頂上に到達した後にそれは全行程の半分でしかないことを思い知らされることに似ている。帰るのめんどくせ〜
そんなわけで「世界おかわりもう一周」を終えたわけだが、総じて思ったことは「楽しむには金が掛かる」ということである。入場料が1800円と割と高めの設定であるにも関わらず、何か食べるにも衣装を着るにも1回平均500円以上の費用が掛かるので、「まあいいや……」の繰り返しで施設内を回ることになる。満遍なく全ての施設を回って1日楽しもうと思ったらディズニーランドクラスの費用が掛かることになりそうで、「いやあそこまでは……ねぇ」というのが偽らざる心情であるといえる。
ただ古くからある施設であるので、それでもやっていけているという事実があるのだから、私のような素人が口を出す問題ではない。
マラソン大会としては、来年もまた参加したいな〜と思えるような、まことに楽しいイベントでありました。まる。
記念メダルについて
記念メダルは古くから販売されているインドネシアの家(金メダル)と、リトルワールドのマスコット「ヤンバンくん」(銀メダル)の2種類である(※2022年に金メダルに変更された)。このうち銀メダルは割と後発で発売されたもので、2010年に訪れたときには金メダルしか販売されていなかった。
しかもヤンバン君メダルには何気に変遷があって、初登場時は裏面に刻印ができないタイプのいわゆる「両A面タイプ」であった。そのときの裏面の図柄は施設に入場してすぐにデーンと構える「母子像」である。
こうなると、そっちが欲しいと思う人間のSA・GA。
刻印スペースがないメダルなんて茶平じゃない! と考えていた、そんな若い時期が私にもありました……(遠い目)
しかし今では見境がない茶平工業コレクターとして名を馳せる私である(茶平工業のゴミ箱を社長の目の前で漁った男)。全てが欲しい。あなたが欲しい(キモ)。ということで、ずーっと探し続けている1枚である。
またここはかつては「インドネシアの家」の図柄で26ミリメダル(ミニ)を販売していた珍しい場所でもあり、何気に記念メダルに力を入れている素晴らしい施設である(全てが記念メダル基準)。これからも変わらず世界を反映させて欲しい。
(過去記事)
ここ【リトルワールド】は、いろいろな国の民族衣装に着替えて写真撮影等ができる施設である。古くからある施設で、なかなか第一級の評価を得られず半ばB級スポットのような不遇の扱いを受けてきたが、時代はSNS全盛期である。「フォトジェニック」という価値観が生まれ、インスタグラムにアップするためという理由で泳ぎもしないナイトプールに若い女子達が集う時代である。【リトルワールド】は極端な話、民族衣装に着替え、写真に収めることだけを提供してきた施設である。時代がこの施設にようやく追いついてきたといえる。
私が訪れた時はまだそんな時代ではなく、そもそもSNSに実名と素顔を載せて良いのかどうか——むしろ載せるべきではない、載せるとネット犯罪に巻き込まれる可能性が高まるという注意喚起がされていた時代である。つまり、「フェイスブック」が台頭する前、「mixi」が全盛期でブイブイ言わせていたくらいの時代である。当時は「mixi」に素顔と実名を公開していた人たちが、身バレしていろいろと個人情報をさらされ、現実世界でも被害を被るというニュースが世間を騒がせていた。当時からしたら「フェイスブック」や「インスタグラム」の台頭は信じられないようなネットリテラシーなのである。
話が逸れたが、【リトルワールド】の話である。この場所は小・中学校のみならず、高校の遠足の場所にも選ばれるような遠足御用達の施設である。むしろ当時はそれが主な収入源だったのではないかと思うくらい、団体客で溢れていた。しかも、折しも「リーマンショック」が世界中を震撼させていた時勢である。「新しい国エリアを建設中であったが、リーマンショックのせいで計画が頓挫した」という店員さんの話に時勢を見た思いであった。
この場所で初めて「ヤシの実」という物に現実で触れた。漫画やアニメで、無人島に流された登場人物が何かと獲得を目指すアレである。ヤシの実は食べ物ではなく、中の汁をすする飲み物である。ストローを挿した状態で差し出されたそれを一口飲んだ感想は、「粉で作るタイプのポカリをケチって薄めすぎたやつ」である。しかもポカリは当然、キンキンに冷えていた方がうまい。ヤシの実はもちろん冷えていない。結果、「すぐそばにある自販機でポカリを買った方がよい」ということになる。しかしもちろん、それは間違いである。なぜなら、「ヤシの実」はロマンだからである。「伸びる肉」と同じくらい一度は口にした一品なのである。
この施設は、入場料が決して安くはない上、衣装のレンタル料が何かと嵩む場所である。気兼ねなく遊ぶならば、小学生や高校生ではなく、資金に余裕ができる社会人となってから訪れる方が真価を問える場所であるといえる。
私も、最愛だったあの人の素敵なサリー姿が見たかったものである。その夢はもう叶わない。
という暗い終わり方ね、これ!
【追記】
久々に訪れたら、当時では考えられないくらいに繁盛していた。休日はなかなかの混み具合を覚悟するべしである。やはり「フォトジェニック」という価値観の誕生がこのB級スポットを救った感があった。
しかし、何をするにもいちいち高かったのがネックである。駐車場代800円、入場料1700円に加えて、施設内で民族衣装を着ようと思えば安くても一着500円以上はかかるし、世界の料理を何か食べようと思っても一品500円以上である。家族連れで訪れたら大変なことになりそうである。私ならレゴランドに行くね! 行ったことないけど!
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