@ミュージアムショップ
備考:茶平工業製に非ず。
10時から整理券が配布され、整理番号順に人数を制限して11時から入店という変則ルールが採用された。
鉄道も鬼滅もよく知らないおっさん現る(私です)
「鬼滅の刃 京ノ御仕事 弐」は2020年12月26日(土)~2021年3月14日(日)の期間で開催されている『鬼滅の刃』と京都の各所がコラボレーションした複合イベントである。具体的には【京都鉄道博物館】【東映太秦映画村】「嵐電・嵐山駅」がそれぞれ異なるコラボをしていて、鬼滅マニアの方々は初日にどこに行くべきか困っちゃう感じである。
事前告知にて【京都鉄道博物館】でコラボ記念メダルが販売されることがアナウンスされたため記念メダル界隈がざわついた(その後通販でも販売されることが発表された)。しかしながら結果を言ってしまうと茶平工業製ではなかったため、メダル界隈ではあっという間に尻すぼみとなったのだが、私は訪れてしまった&メダルを購入したため、簡単に備忘録を記しておく。茶平工業製でないとなると、自分でも驚くほど記事執筆のモチベーションが上がらない。私って茶平を心底愛していたのねとまざまざと感じる次第である。
以下、「鬼滅コラボ」のみにしぼって雑に見学してきたものである。その他は【京都鉄道博物館】の記事へ。
非常に当たり前のことを言うが、
「鬼滅の刃」を知っている方が面白い
という結論でございました。ちゃんちゃん。
クレームは「処理」するものなのか、向き合うべきものなのか
今回、非常に印象に残る出来事があった。
まず、施設側も鬼滅人気を警戒してか「10時からミュージアムショップの入店整理券を配布し、11時ショップオープン」という変則ルールを採用したことが、悲劇の始まりであった。つまり、慣れないことをしたのである。
10時から配布ということで、9時頃に到着する算段で出発し、概ね計画通りに到着した。その時にはすでに行列ができていた。
が、しかし。
結論からいうと、この列は整理券配布の列ではなかったのである。
ただ、先に言及しておくが、この他に列形成をするためのチェーンやロープで区切られた場所は存在しなかった。つまり、普通に考えれば、これほど「ここに並んでください」と言わんばかりのチェーン地帯があれば、そりゃ並ぶだろうと思うわけである。スタッフが一人もいなかったので。
もちろん私も並んだ。のだが——
しばらく列に並んでいると、「入店整理券配布場所」という立て看板がミュージアムショップ内から敷地内に運び出される光景が目に留まった。しかし、そこはいまだ門扉によって固く閉ざされているエリアであり、立て看板の前に並ぶことはできない。
「雰囲気がざわつく」とでも形容すれば良いのかどうか。
その様子に気がついた者たちの間には、明らかに「えっ?」という空気感が支配した。で、列の最後尾付近にいた後からやってきた人が勇気を出してちょうど施設から出入りを始めたスタッフに「鬼滅グッズは〜?」と質問したところ(ちなみにこれより前にスタッフはまったくいなかった)、「こちらの門扉から入場してもらいます。あちらの列(みんなが並んでいる列)は博物館の入場の列です」と列後方にだけ聞こえる声量で答えが返ってきたため、それが聞こえた列後方にいた人たち、後からやってきた人たち(ちょうど電車が到着したっぽい)が一斉に門扉の前に列形成をして
というような状態になった。ちなみに、このやりとりを把握しているということは、私も後発組ということになり、つまり私には被害がまったくなかったということを先に言及しておく。むしろ並び始めたばかりのときに例の立て看板が目に留まり、それから程なくして上記のやりとりを耳にしたので、結果的に再形成された列のかなり前に並ぶこととなったくらいである。
もちろん、これで納得できないのはすでに形成されていた列の先頭にいた人である。特に先頭にいただけに例のやりとりがまったく耳に入らなかっただろうし、何より先頭にいただけに自分の努力によって得た「先頭」という名誉が実はまったく無価値であったという事実を受け入れるのには時間を要しただろう。
数分後、件の人は門扉越しにスタッフに声を荒げていた。が、
まあそれはそうだろう
と正直、素直に思った。クレーム現場なので正しかろうがなんだろうが、聞いている方はもちろんいたたまれない気持ちになり居心地は悪かったが。
そして何より、明らかに施設スタッフの対応が悪かった。はっきり言って最悪だったと言っても過言ではない。詳細は省いてしまうが、要するに「あちらの列は施設に入場する方の列です」の一点張りで、そしてそんなクレームを受けること自体甚だ遺憾であると言わんばかりの不愉快さを微塵も隠そうとしない態度であしらい続けていた女性スタッフがいた(本人にそんな気はなかったのかもしれないが、少なくても眉間にはシワが寄っていたし、語調は強かった)。つまり、「申し訳ございません」は一度として聞かれなかったし、何ならなぜクレームを受けているのかまったく理解できていない様子であった。事実、わからなかったのであろう——門扉の前に「整理券配布はこちら」という紙切れ一枚を貼っておけば何も問題は起こらなかったであろうことが。
そして更なる悲劇は、抗議をしている間にもどんどん人が到着するという地獄である。正論を訴えれば訴えるほど列の後ろになっていくという地獄のような構図である。「正しさは人を救わない」というこの世の真理を見ているかのようだった。
このやりとりは(私は何もしておりませんが)、本当に私を萎えさせた。率直に言えば「早く帰りたい……」としゅんとしてしまったまだまだベイビーな私である。
この問題のポイントは3点ある。
・列を形成するためのチェーンで区切られた場所が他にあった(。
・整理券配布のために並ぶ場所が他にあることを示してなかった(というか列形成するべき場所には何もなかったしスタッフもいなかった)。
・そのせいで早く到着するという努力をした人ほど損をすることになったという構図が、施設スタッフには最後まで理解できていなかった。
抗議をしていた人は、納得がいかない気持ちをどうにもできないまま、列の最後尾に接続した。これ以上なんだかんだ言っても自分の順番が更に後ろになるだけだと割り切った様子であった。
その後の様子も書きたいことはやまやま山ピーとあるのだが(主に施設側に対して)、やめておこう。ただ単純に思ったのは「あの人はもう2度と【京都鉄道博物館】に来たくないと思っているだろうな」ということである。そしてそれは、実は施設側にとっては本末転倒のことであるはずなのである。「鬼滅の刃コラボ」は、普段鉄道に関心を示さない人にも足を運んでもらうための施策であったはずだからだ(それだけではないと思いますが〜)。
このことから、自戒を込めて学ばなければならないと思った。同じくB to Cを基本とする仕事に従事する人間として、顧客の怒りをただのクレームとして処理することは危険であるということを(倒置法)。
怒りに対して最初から拒否反応を示して対応してしまったがため何も解決しなかったが(スタッフは解決したつもりなのかもしれないけれど)、はたから見ていた傍観者としては、正義の所在は抗議をしていた方にあると正直感じた。で、たぶんであるが、抗議者は怒ってはいたが、そんな状態の中でも理論的な話をしていたし、最終的には自分が全てを飲み込んで引き下がった自制心をもっていた方なので、施設側が自分の非を認識してきちんと謝罪できれば溜飲はある程度下がったのではないかと予想する。抗議者が何度も訴えていた「早く来た方が損をするじゃん」という意味を、応対したスタッフが全然理解できなかったのは、初めから聞く耳をもっていなかったからだと思うのである。まあ怖かったのかもしれないが……
抗議をしていた人もなんだかんだでかなり初期の段階で並ぶことはできたので、恐らくは欲しかったものは全て購入できたのではないかと思う。ただ
そういうことではない
わけである。たぶん、その人は【京都鉄道博物館】のことを嫌いになったのではないかと思う。逆に、この時の対応をきちんとできていれば、並び順は変わらなかったとしても(もう並んでいる人がいたし)、正しい顧客対応ができればむしろ好きになってもらうことも可能だったのではないかと思う次第である。ピンチをチャンスに変えるのは、営業でよくあることだし。
この事例から学ぶべきことは、怒っている人が無理難題を言っているとは限らないということである。むしろ、普通に考えれば、怒っているからには怒るだけの理由がある場合の方が多いのではないだろうか。
それを施設側は今回「勘違いしたお前が悪い」と暗に言うかのような対応をした。同じように間違った列に並んだ私としては、抗議者の怒りの気持ちがよくわかった。私はたまたま列の切り替えでうまくいきすぎてむしろありえないくらい先頭に近い順番に接続したから冷静にやりとりを見られたのだが、抗議者と私とには紙一重の違いしかなく、私が怒りに任せて騒ぐ立場になっていたとしても不思議ではなかった。何が言いたいかと言うと、間違った列の先頭に並んでいたのが今回の抗議者でなかったとしてもこの問題は起きた可能性が高いということである。クレーマーがいて運が悪かった、みたいな話では断じてない。
自分の仕事で、同じように怒りに燃えている顧客がいたときに、まず問題の本質を考えられるような人間になりたいものである。クレームをゴミと同じように「処理」するだけでは、同じことがまた起こることだろう。
という自戒を込めた文章でありました。
記念メダルについて
※茶平工業製ではありません
このメダルの販売が告知されたとき、紹介ページにはデザイン画しか掲載されていなかったため、「デザイン的には茶平っぽいけど(特に裏面)、値段が鬼滅コラボにしては安いような……(500円)」という推測がなされた。私もまさにそのとおりだと思っていたが、裏面がデザイン画だとどうしても茶平工業っぽいデザインに見えて、「迷うより、行けಠ_ಠ」と炭次郎に言われた気がして(鬼滅未見の男が言う適当発言)、ささっと買いに行くことにした次第である。誰かが買いにいかねば真偽はわからない——誰かがやらねければならないならその誰かになれ。そうだろ、炭次郎?(鬼滅未見者の適当発言)。
大きさは31ミリと茶平工業製記念メダルとまったく同一なので、コインアルバムにはすっきりと収納できる。私はしませんが(・∀・)
おもて面は、茶平工業製よりも彫りが浅く、メッキはチープな輝きで、なんというか「値段相応」といった感じがある。また裏面を見るとよくわかるが、鋳型で製造したっぽいような造りである。
他社製品を見ると改めて気がつくが、茶平工業製記念メダルは品質が高い。特にメッキの輝きは、その辺のお土産メダルとは一線を画していることが比べるとよくわかる。私たちの愛、間違ってない。
まあ鬼滅ファンにとってはどこの会社が製造してようが些細な問題でしょうが〜
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