@「げんき館」入り口すぐそば
備考:記念メダルのライバルとなりえる「ダムカレーカード」がもらえるぜ!
公共交通機関派の壁
ここ【旭高原 げんきむら】は山中奥深くにあるキャンプ場であり、たどり着くにはクルマか徒歩しか手段がない。つまり、公共交通機関で旅する派は、歩いて来なければならないのである(無理だと思うけど)。そういう点ではちょっと難易度が高い場所であるといえる。旅愁マスクなら自転車で来たかもしれない。
訪れたときは8月の猛暑日。連日に渡るあまりの暑さに「山なら涼しいっしょ!」と安易に考え訪問してみれば、「うだるようなあつさ」はその程度の浅はかな考えなど風の前の塵の如く吹き飛ばしてしまうほどの脅威であった。うだる〜。
また、「キャンプ場だし24時間やってるっしょ!」と安易に考えあまりの暑さに早朝より訪れてみたものの、販売機が置いてある「げんき館」は9時オープンという相変わらずのリサーチ不足の旅により、開店を待つことに(安易の塊)。山の上でも汗ばむ8月の猛暑日のこと。こんな中で甲子園では野球をやってるのかと思うと、高校生の青春の力ハンパねぇ〜と心の中で思った。山の中で一人。
やることなし!
ここはキャンプやバーベキューを楽しむための施設である。つまり、キャンプやバーベキューをしない人間には、やることはないのである。無為に時間が過ぎてゆくのを待つのであった。
ダムカードではなく
記念メダルのライバルとなり得る「ご当地収集モノ」にはいくつかあり、その筆頭は「御朱印」であろう。その他には、昔から根強いファンのいる「道の駅スタンプ」をはじめ、近年急速なファン拡大をしている「マンホールカード」などは、通称「マンホール女子」などという聞く人が聞くとちょっと誤解を招きそうなニックネームが生まれるほどに女性文化を取り込むことに成功している(深くは説明いたしません)。他には、言ってみれば「ポケモンGO」や「郵便局巡り」もこのカテゴリーに入るような趣味ではないかと思われる。
そんな中に「ダムカード」という存在がある。マンホールカードより初出は早く、根強いファンがありながらも、その特性上すべてが辺鄙な場所にあるためかいまいち女子人気に火がつかなかったせいで、まるで記念メダルのようにあと一歩メジャーになれない存在である。しかしながらその人気は地味に維持しており、現在では国土交通省発行の公式カードのみならず独自の非公式カードが流通するほどの人気を誇る文化となっている。まったくの余談だが、私の以前の愛車である「マイクラC +C」のオフ会に参加したとき、スマローオリジナルメダル第一弾のメダルをマイクラ乗りのみなさんに配布して配っていたところ、「へー、こういう趣味の人もいるんだね〜」みたいな感じであまり心に刺さっていない雰囲気がありありでなんなら一番興味なさそうな反応だった人が、しばらくして「このあとはみんなでツーリングに行く?」みたいな話になったときに、「俺、実はダムカード集めてるから、○○ダムに行きたい!」と嬉々としてカードアルバムを披露しはじめたのを見て、趣味と趣味の間には意外なほど高く超えられない壁が存在するんだなということを知った。ポケモンGOをやっている人でさえ記念メダルを集めていることを伝えると「それ買ってどうするんですか?」と平気で訊いてくるのだから、さもありなんである。自分の趣味と人の趣味を結びつけて考えることは意外なほど少ない。
で。
上記の話は一旦置いておいて話が変わってしまうが、【旭高原げんきむら】に一人で来ても特にやれることがないことはわかっていたので、一つだけやろうと決めていたことがある。ダムカレーを食べることである。
テレビ等でその存在は知っていたが、今まで一度もこの目で見たことがなかったダムカレー。それをここ「げんき館」の食堂では「矢作ダムカレー」として提供しているのだ!
ということで、朝からカレーをさっそく注文したのであった。
……みなさんお気づきだろうか?
スプーンがないことに⁉︎
えっ? ダムカレーって箸で食べるものなの? 初体験すぎて、いろいろなことにおろおろしちゃうよボク!
特に説明もなくこの状態で置かれていたのである。しかも、調味料とかが置いてあるコーナーに行っても、スプーンは置いてなかったのだ!
いや、そりゃね、調理場の人にいえば、スプーンの一つや二つ出してもらえただろう。しかし、「えっ⁉︎ ダムカレーなのに、スプーンで食べるんですか?」とか「何をするかも知らずに初夜を迎えてびっくり」みたいなことを言われた日には(全然違う)、もう二度とダムカレーを食べる勇気が湧いてこないような気がしてね……
気分的には、マナーもルールも知らずに銀座の高級寿司屋に行ったかのような心持ちなのであった(行ったことないけど)。そう、だから
箸で食べました
いや、これが正解ならばわざわざデカ文字にして強調していること自体恥さらしなのだが、何が正解で何が間違いかなんて君が決めることじゃないかな? とたぶん意識高い系の誰かが言っていたような気がするし、やらずに後悔するよりやって後悔しようよ! という意気込みで、始めてしまえば今より悪くなることはない! と背中を押されたような気がするので、戦う君を戦わない奴らが笑うだろうということで、箸で食べました。
まあとにもかくにも箸でカレーを食べた次第である。何で食べようが味は恐らく一緒ということで。
で。
クマが抱えていたカードに気がついただろうか。なんと、ダムカードならぬ、ダムカレーカードである。
テンプレートがダムカードとほとんど同じなので、ダムカード収集家は、ダムカレーカードも集めるか否かで大いに悩むことだろう。なんと罪作りなカードであることか。記念メダルでいえば、「キーホルダー一体型メダルも集めるか否か」みたいなところか(違う?)。
ちなみに「日本ダムカレー協会」という組織が管轄しているらしい。なんでも組織作られる世の中である。全国記念メダル連絡協議会という組織があるくらいですからな。
これ以上収集癖に手を出すとにっちもさっちもミッチーもサッチーもいかなくなるので、ダムカレーカードに手を出すのはやめておくことにした。しかしこうしたものに導かれて日本全国を回る者は、我々記念メダラーにとって友(と書いてライバルと読む)である。いつか手を取り合って互いの発展に寄与できる日が来ることを願う。ダムカードメダルとか(どんなん?)
記念メダルについて
昔は銀メダルも販売されていたようだが、現在では金一種のみである。
販売機はお釣りが出ない例のやつで、刻印機もダイヤル式と今となっては珍しいコンビの生き残りである。ただ、ページトップに掲載した2枚のメダルの刻印を見る限り、昔はモニター式の刻印機があったんじゃないかな〜と疑われるほど、刻印が上手である。金メダルは10年前に自分で購入したはずなのだが、まったく記憶にない。私のダイアル式刻印機の操作がプロすぎるだけだろうか?
デザインは、とても牧歌的な雰囲気がよく描かれていて、施設のイメージにぴったりであるといえる。施設のイメージにぴったりであることが売り上げに直結しないのが記念メダルという存在の難しいところではあるが、個人的にはとても好きな図柄である。
ファミリーの想い出が凝縮されるような施設であるので、末長く販売し続けてほしいものである。
(過去記事)
ここ【旭高原 げんきむら】はいわゆるキャンプ場みたいな場所である。バーベキュー場があったり、宿泊施設であるロッジがあったりと、よくいえば昔ながらの雰囲気がある、悪く言えば古くさい様相が隠し切れないキャンプ場である。昨今はキャンプ場も近代化されており、そういう意味では歴史が古いぶん不利な施設であるといえる。びっくりするくらい山奥だし。軽自動車に男4人で乗って山道を登ったら、エンジンが激しくうなりをあげども時速は20キロくらいであった。エンジンが悲鳴を上げるとはこのことであった。
(以下、諸般の事情により削除)
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