【オルメカ展】は、名古屋市博物館で開催された企画展である。
名古屋市で開かれる企画展といえば【名古屋市科学館】だと相場が決まっているので、一切疑いもせずに科学館の方に行ったら、チケット売り場のお姉さんに「はっ?」と言われた。「いやあの、後ろのポスターの……」「……これは、名古屋市博物館のものです」と困惑気味に言われた。困惑するのが当然であるので、そこに一切の文句はない。全ては私が間違っていたのである。まるで私の人生を表しているかのような一幕であった(何が?)
オルメカとは、簡単にいえばかの有名な「マヤ文明」より前に存在した文明である。この辺の古代文明は私のように古代文明どころか外国文化に小指の甘皮ほども興味がない人間が見ても面白い。ロマンがある。いわゆる「オーパーツ」的なものがわんさかある。
オルメカの「オーパーツ」的な物の一つに、「暦」がある(これをオーパーツと呼ぶかは不明だが)。この暦が非常に正確だと言われている(ちなみに日本人はまだ余裕でウホウホ言っていた時代である)。また、この暦から、今となっては「ノストラダムスの大予言」と並ぶ2大「今となっては恥ずかしい人類滅亡説」である「2012年人類滅亡」が生まれたのである。簡単にいうと、この暦は現代の暦に換算すると「2012年12月21日」までしか記されていなかったのである。このことにより、「じゃあ人類ってこの日までじゃね?」と考えてしまう気持ち、ロマン溢れる人間の一人としてものすごく理解できる。少なくても「恐怖の大王が空から降ってくる云々」という中2病的発言から人類滅亡と解釈する気持ちよりは遥かに理解できる。とか小バカにしているが、小学1年のとき学級文庫で読んだ本にあった「ノストラダムスの大予言」の記事は、幼心に「諸行無常」というものを教えてくれた偉大な俗説である。私が森羅万象が久しくこの世にとどまるためしがないことを学んだのは『平家物語』の冒頭ではなくノストラダムスの大予言であった。はずれたけど。
この「2012年人類滅亡説」はもちろん当時話題となり、『2012』というそのまんまな映画も製作された。こう考えると、「後世への影響力」という観点では、とんでもなく絶大な物があったといえる。なんたって3000年以上の時を経て、製作費2億ドルの映画を作らせたのだから。3000年後に2億ドルを動かす民たちであったわけである。トランプ政権だって3000年後に影響力を残すことは不可能であろう。
他には数字の「0」を使っていたと言われている。「0」の概念はインドで発見されたと言われているが、その前から扱っていたんだよーという点ですごいなーというわけである。ただし、純粋な「0」の概念ではなく、桁として使っていたっぽい(つまり、「0」という数字単独で使われていたわけではない)。
また、オルメカ文明で一番有名なのは、顔面の巨象であろう。
↓白目むいて寝てる人
記念メダルの絵柄として描かれているのもこれである。しかし記念メダルの絵柄は、なぜかめっちゃ悲しい顔をしている。あつあつおでんでも無理矢理食わされたのだろうか。
企画展は意外と楽しめないものが多いのだが、この【オルメカ展】は非常に面白かった。ただ、自分からは絶対に行かないと思うので、記念メダルがあるかないかが全てを左右するのである。この記念メダルは茶平工業HPの掲示板にて発見報告があったため訪れる好機を得たが、そういうことでもないかぎり私の人生で巡り合うことはないだろう。いろいろと問題が発生する掲示板であるが、今後とも健全な形でぜひ継続していただきたいものである。
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