【販売場所】
@2Fミュージアムショップの横
備考:入り口から直通で行けるのだが気付かず最後に発見するパータン。
Q.ロマンスの神様この人でしょうか? A.たぶん違います(本文とは関係ない広瀬香美ネタ)
ロマンスカーは私の憧れである。
鉄道関係にはとんと興味が湧かないと豪語してきた私ではあるが、小学生の時には小田急線のスタンプラリーを毎年やっていた。電車が好きなのではなくスタンプを集めるのが好きだったからだと思うわれる。つまり、記念メダルを集める現在と何ら変わらない。成長しない男・私。
で。このスタンプラリーを全駅制覇すると、何かしらの達成記念品がもらえたのだ。これが年々しょぼくなっていったことは強く記憶に残っているのだが、具体的に何をもらったかはほとんど忘れてしまった。ただ一つだけ覚えているのは、『スーパーマリオブラザーズ3スタンプラリー』である。調べてみるとこれが89年のスタンプラリーだったので、たぶん家族の誰かしらと一緒にやったものと思われる。あるいは、家族がやったものを私がやったことにしている記憶の捏造かもしれない(ある年齢からスタンプラリーを毎年やったのはたぶん本当なのだが、それが何歳からかは覚えていない)。人間の記憶は自分に嘘をつく。
とにもかくにも、その「スーパーマリオブラザーズ3コラボ」のときの景品が「ロマンスカード」だったのである。ロマンスカードとは要するに小田急線の切符が購入できるプリペードカードだったのだが、幼少期の私はその名称からこれを「ロマンスカーのみで使えるカード」だと思っていたのだった。なんとウブな私であったことよ。
だからロマンスカーに乗ってみたかった。ロマンスカーに乗って、この手に入れたロマンスカードを使うのが夢だった。
そんなスタンプラリーに明け暮れた小学生時分の私に今伝えたいことは、君、30年近く経ってもやってること変わらないよ ということである。そして30年近くの時を経て、ついに私はロマンスカーとご対面することになったのだ! 実は生で見たことが一度もなかったので、超感動!
動いている電車に乗りたい
こうしてロマンスカーに大きな大きな憧れを抱いてやってきた私であるが、結論から述べると楽しむことに失敗した。やはり鉄道系施設は難しい。
何が一番難しかったって、電車が動いていないところである。普段、動いている電車しか乗っていないので、止まっている電車の楽しみ方がよくわからなかった。要するに、目的地に向かう以外の楽しみ方がわからなかったのだ。
私が考える電車の良さというのは、移動時間に好きなことができるという点にある。だから、移動してない電車の中で何をして良いのか、僕にはわからなかったんだよ……(唐突な悲劇のヒーローっぽい口調)
難しい
(・Д・)
きっとこれは、記念メダラーが記念メダルについて熱く語るときの一般人の反応に通ずるものがあるだろう。彼氏・彼女に己の欲望を満たすために記念メダル販売機まで付いてきてもらう旅行をするときには、パートナーが上記↑の顔(・Д・) をしていることをゆめゆめ忘れてはならない。感謝を肝に銘じておくのだ!
ただ私は、最近では電車そのものは実は結構好きで、実家に帰省するにしても記念メダル遠征をするにしても、公共交通機関の接続が良ければ鉄道を利用することが多くなった。その理由は大きく2つあり、
- 移動中にいろいろできる
- 自責のリスクを負う可能性が限りなくゼロに近い
の2点が挙げられる。
①は端的に言えば、私の場合、「勉強」と「ブログ執筆」である。この2つのことをする時間を捻出するために日々を生きているといっても過言ではない(明らかな過言)。
②は最近特に意識するようになったことで、極論をいえば「電車に乗っていれば、自分が人を轢くリスクはゼロだな」という自明のことに考えが至った次第である。もちろんそんなことはクルマを運転する前からわかっていたことだし、何なら私はどちらかといえばクルマ好きな方で歴代の所有したクルマのカスタム費用を合計すれば軽く百万単位の金額になるので、そんなリスクは承知で、それでも乗りたいから乗っていたわけである。というか、もちろん今でもクルマは乗る。クルマによる移動のメリットを挙げれば”時間に縛られない””荷物を運ぶのが楽”など、それこそ数限りない。
ただ最近、新幹線で移動する機会が多くなったところ、クルマ移動だと「前日の夜に出発してSAで車中泊。メダル施設がオープンと同時に入場だ〜」なんてやっていた記念メダル遠征が、当日の朝に始発でぷらっと出発して、その日の夜まで各所を巡っても帰りは座っているだけで楽々到着、途中寝ても自分が事故を起こすことは絶対にないというイージーモードぶりに驚愕してしまって∑(゚Д゚)マジカ、すっかり電車移動を愛するようになってしまったのだった。クルマより新幹線の方が圧倒的に速いという現実もあり。
そんな私なので、これは長年グランドキャニオンのように私と鉄道との間に横たわってきた深い溝が埋まったのか⁉︎ という期待のもとこの施設に訪れたわけである。が、結果としては電車は動いてないとちょっとよくわからないや(*´∇`*) という結論に達し、私たちが同じレールを進むことはやはりなかったのであった(それっぽいこと言ってるけど実はよくわからない発言)。
ただ細かいようだが”電車で移動する時間”というのは本当に好きになったので、グリーン車とかプレミアムシートとか、その辺の特別仕様車には追加料金を支払ってでも好んで乗るようになった。これって君と僕とが分かり合えた一歩だよね? ねっ⁉︎
ジオラマの楽しみ方
私はジオラマというものの楽しみ方がわからない人間で、スケールダウンした手作り感溢れる街を見てどう楽しんで良いかわからない。Googleマップで航空写真を見る方がまだ楽しいし詳細さは1ミリも敵わないじゃんなんてつまらないことを考えてしまう人間であった。が、ここのジオラマはなかなか楽しかった。
それは「プロジェクションマッピングによる演出」とか「丁寧で詳細な街の作り込み」とかいった要素もあるのだろうが、楽しめた1番の要因は街に対する思い入れがあるか否かなのではないかな、と自己分析する。つまり、江ノ島周辺を見てテンションが上がったのだった。そう、江ノ島周辺は私の生まれ故郷。
ここに映る全ての建物、場所に思い出がある。この光景の中で、私の青春は彩られていた。あるものにだけでなく、江ノ島弁天橋の前にマックがないことにすら、私の青春時代の記憶が蘇る(歳がバレる)。小学生高学年のとき、今まで別に拝みたいと思ったことなんて一度もない「初日の出」を見るというイベントが突如企画され、クラスの友達と自転車で日が昇る前の超寒い江ノ島に行った。元日の朝の海辺は死ぬほど寒く、知らないおじさんが一斗缶の中で焚いていた焚き火にあたらせてもらいブルブル震えながら初日の出を無事拝んだ。その後、元日のみ当時珍しかった早朝営業を実施していた弁天橋前のマックに行き、このために親がくれたお小遣いでビックマックセットを頼んで暖をとって、寒かったのになぜかコーラのLサイズにしてしまって……というあの日の映像が脳裏に鮮やかに甦って、失われた時が少しだけ戻ってきたかのような感覚になったのだった。その他、ヨットハーバーで釣りをしたとか、東海岸で母親と花火大会を見ようと待っていたのに遊び疲れて始まる前に帰っちゃったとか……ジオラマで再現された何の変哲もないこの眼前の光景には、私が神奈川で過ごした18年間の多くが詰まっているかのようだった。
こういうことにしんみりしちゃうのが、歳とった証拠よね(/ _ ; )グスン
その他 気になった諸々
退館してからが真の勝負だった
最近オープンする施設は、概して併設するカフェに力を入れている印象がある。それはもうマストと言っても良いくらいに。
ひと昔前の観光施設併設の飲食店といえば他にないからしょうがなくそこで食べる的なクオリティだったイメージがある。それが今や、そのカフェが好きだから行く(>_<) まであり得るクオリティである。女子力高めのカフェ好きおっさんが言うのだから間違いない(キモい)。
正直、一番テンションが上がったのはこのカフェに入った瞬間(=【ロマンスカーミュージアム】の出口を通った瞬間)である。「勉強してこ〜(*´∇`*)」とワクワクを撒き散らしながら光の速さで飲み物を注文しに行ったのだった。
私はカフェ好きではあるがコーヒーの味が全くわからない人間なので、カフェの評価=居心地の良さ、に全振りされる。何ならコーヒーの値段と同額の場所代だけ支払ってコーヒーはいらないくらいである——実際に「コーヒー要りませんよね?」とか言われたら「いや、ください」と言うと思うが(めんどくさ過ぎる人間)。
そんな私が「ここ、なかなかええや〜ん(*゚∀゚*)ムッハー」となったのは、ひとえに居心地の良さからである。軽く1時間ほどの勉強がなかなかはかどってしまった。ちなみに私にとっての居心地の良さとは徹底的な無干渉とか、他にも勉強・作業的なことをしている客がいるか、などと密接に関係するので、地元の喫茶店の良さとかとはまったく違ったものである。
で、思いのほかノートPCを広げて作業をしているサラリーマン風の人や保険の営業をしている人(カフェっぽい!)がいたので、「昨今のスーツ姿の人はロマンスカーを見学するものなのか⁉︎Σ(゚д゚lll)」と静かに驚いていたら、外から見るとまるで何の変哲もない駅前カフェに擬態しているということが判明した。
これによって、【ロマンスカーミュージアム】に来たファミリー層だけでなく、海老名駅を利用する忙しいサラリーマン達のワークスペース、駅で待ち合わせる女性たちの需要を満たすお洒落カフェ、通学で駅を利用する学生たちの勉強スペースといった駅前需要をも取り込むことができているのだった。
ロマンスカーのロマンスは、常人には計り知れない経営戦略によって生み出されているのだ——
【追記】動いているロマンスカーに乗ってみた!
ということで、ふとしたことから憧れのロマンスカーに乗車する機会を得たので、ついに乗ってきたのだった!
新宿駅で待ち構えていた私の目の前に現れたロマンスカーは赤くなく
思ってたんと違う(・Д・)
といきなりなったのだが、それは時の流れから取り残されている男の戯言でしかない。そう、もうロマンスカーは赤くないのだ。
乗る前に感動したのが、車内点検の時である。新宿駅は終点&始発駅なので、ホームが行き止まりである。そのために、乗車する前に車内清掃と座席の方向転換があるわけなのだが、これが全自動でめっちゃびっくりΣ(゚д゚)した。手で一席ずつガッコンガッコンやっていく時代はいつの間にかもう終わっていたのね⁉︎
乗車してみれば、やはり特急列車ってやつは快適そのものですな! 座席の座り心地の良さは当然ではあるが在来線普通電車とはケタ違いである。最近つと思うのが、ブログの執筆も勉強も、最も捗るのはカフェやマックではなく特急列車内なのではないかということである。たぶん目的地に着くと強制終了してしまうという時間制限があるのが良いのだと思われる。
今回は新宿ー町田間という短い乗車区間のみのお試し乗車であったが、いつかまたじっくり乗ってみたいものである。「いつかまた」とか言っているうちはその「いつか」は永遠に来ないというのが世の理であるが。
記念メダルについて
記念メダルは、昨今流行りのプリント技術は一切使用されていない、オール金型4種という男気溢れるラインナップである(もちろん女性可)。記念メダラーたちにとても喜ばれる構成と言えよう。私としてももちろん嬉しい。が、私という人間は鉄道の見かけの違いがよくわからないので、どれも同じに見えてしまう。世のお父さんがAKBと乃木坂と欅坂とハロプロの見分けがつかない理屈と同じと考えていただいて差し支えない(ある)。
ラインナップとして非常に完成されていて、販売機のPOPもこのメダルラインナップをよく表したものとなっているので、メダルの入れ替えは当分ない——あるいは永遠にないのではないかと予想する。
記念メダラー的オススメとしては、開館○周年記念メダルを、裏面は既存の金型で、表面は色彩豊かなプリントメダルで毎年何らかのロマンスカーの図柄で製造していただくと、コストを抑えて新作メダルを発売でき、かつ、記念メダルコレクターたちを年1回呼び寄せることができるので、ぜひいかかでしょうか? とグッズ担当者にきっと届くことのない声を送り、記事の締めくくりといたします。
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