邪道【国立公園 六甲山-摩耶山】 記念メダル

六甲山 摩耶山 記念メダル

「100万ドルの夜景」は現在では100万ドルでは済まない問題

 神戸の六甲山から見える夜景は、その美しさを称え「100万ドルの夜景」と称せられる。六甲山の展望スポットは今や恋人たちのメッカとなり、夜な夜なカップルたちが100万ドルに酔いしれる。金の亡者たちだ! 消えてしまえ!(いと醜き嫉妬)

 しかし、この「100万ドルの夜景」という二つ名を疑問に思ったことはないだろうか? 私はうら若き20代前半の頃(というか20歳くらいだったかも)、かつての恋人とこの「100万ドルの夜景」を見に六甲山へ訪れたことがある。あんだけ↑わーわー言っておりますが。その当時、「100万ドルの夜景だねー」「そうだねー」と甘い会話をたしなみながら、「なぜ円ではないのだろう?」という疑問がふと浮かび、キッチンカーで売られていたたこ焼きをほおばりながらかつての恋人にこの疑問を口にした。彼女は「円だと生々しいからじゃない?」と述べた。100万ドルは、日本円にすると大体1億円ちょっとである。なるほど、1億円は私にとっては果てしなき空の向こう側のごとき金額であるが、大企業からすれば日常的に右から左へ動く金額かもしれない。つまり「現実味のある金額」であるがゆえに、ドルにしてその辺をぼやかしたのではないかという話であった。恋人たちが愛の言葉を紡ぎだす夜景スポットにおいてもこのようにすぐに現実的な話を口にしてしまう私は、天性の非モテ男といえよう。

 さて、そもそもの勘違いとして、私は「100万ドルの夜景」という言葉の意味を、「100万ドルの価値があるほどの夜景」という意味で捉えていた。だから日本円に換算すると「1億円くらいの価値の夜景」という意味となり、1億円なら公共事業としてはそれほど規模の大きな事業とはいえないレベルでしかない夜景だね、などと訳知り顔でうそぶいていたわけである。しかしそれは間違いで、そもそも「100万ドル」が意味するところは、実は「電気代」のことだったのである。

 そもそもの由来は、1953年に関西電力の副社長が広報誌のコラムに「100万ドルの夜景」というタイトルをつけたことから端を発したといわれているそうな。六甲山から見下ろす神戸の街の1カ月の電気代が100万ドル以上であったことからそのように呼んだらしく、恐ろしいくらいに現実的な話であった。電力会社の副社長がそう呼んだところが実に生々しい。ちなみに当時のレートは1ドル=360円の固定レートであったので、現在のレートに換算すれば1000万ドル以上の計算になることになる。ということは、「100万ドルの夜景」という呼び名はむしろ現実よりも相当価値を低く見積もっているということになり、何なら悪口ですらあるかもしれない。

 褒めたつもりがけなしていた――というミスは現実の世界でよくある話である。最近あった身近な話でいえば、同僚が通勤カバンに使っていたカバンがブランド物のカバンであったので「うわ~、高そう~。20万くらいはしそうだね!」と特に興味もないのに浅はかな知識でおべっかをいったら「50万です」とにべもなく言われ、気まずい空気が流れた。あの時と同じ空気が、現在の六甲山展望台では毎夜流れているということになる。「100万ドルの夜景だね! きれ~」という黄色い声が聞こえる度に、六甲山に住まう山の神々は「いえ、1000万ドルです」と冷静にツッコミをいれているかもしれない。いや、もはやそんなツッコミ元気もないほどに、毎夜毎夜価値を低く見積もった「誉め言葉のつもり」称賛が相次いでいるのである。実に嘆かわしい。

 滅んでしまえ!(この世の物とは思えないほど醜い嫉妬)

記念メダルについて

 【国立公園 六甲山-摩耶山】と銘打ってはいるが、この記念メダルがどこで販売されていたのかは正確なところはわかっていない。記念メダルの図柄的には恐らくは「まやビューライン」と呼ばれるロープウェイとケーブルカーによる交通ラインのどこかしらの駅で販売されていたのではないかと予想している。この交通ラインの駅の名前が「虹の駅」「星の駅」と名付けられていて、なかなかおしゃれである。「今日は君を星の駅に連れて行くよ」と言われたら、女心はこっちのものであろう(安易な考え)。この交通ラインは平日は終発が17:40であるにも関わらず、週末になると21:00となり本気を出す。己に対する需要の在り方をよく理解しているといえよう。これらの駅は、もちろんカップルのために存在する。平日の運行はあくまでおまけでしかない(勝手な意見)。

 裏面に描かれるあじさいは、星の駅がある「掬星台(きくせいだい)」と呼ばれる摩耶山頂のエリアにある「摩耶自然観察園」で生育されている代表植物であるらしい。なんかうっすらと「そんなものがあったような……」という記憶がなきにしもあらず。もう遠い昔のことでおじさんは忘れてしまったよ。

 図柄的には昔ながらの観光地メダルといった趣で、記念メダラー達からは恐らく評価されるのではないだろうか。ロープウェイの図柄メダルといえば、現在では【御在所ロープウェイ】【金華山ロープウェイ】あたりが有名か? ロープウェイ乗り場も実は記念メダルスポットなのである(箱根とか他にも多数)。

片道料金激高の【御在所ロープウェイ】(でも値段に見合うだけの価値あり)
同じく夜景スポットの【金華山ロープウェイ】

 「お城メダル特集」とか「タワーメダル特集」とかをされている方はたまに見かけるが、「ロープウェイ特集」というのは意外と盲点かもしれない。もう少しメダルが揃ったら【特集ページ】で扱ってみたいテーマである。ただやるなら【函館ロープウェイ】は手に入れておかないとな~

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