邪道【東日本フェリー びなす】 記念メダル

 【東日本フェリー】は、一言で言えば今でいう【津軽海峡フェリー】である。もちろん事情は単純ではなく、何度もの航路譲渡や民事再生法申請、吸収合併を経てそのように収まったのである。その詳細は複雑すぎてウィキペディアの解説に譲るが、要するにイケイケウハウハの時期に事業を拡大しまくったら負債総額も凄まじくなり、債務超過の末に消えて無くなってしまったという感じである(正確には最後は吸収合併だが)。2008年ごろまでは粘って経営していたようなので、思い出のある人も多いことだろう。

 フェリーの運営というのはなかなか難しい時代になったと思われる。フェリー最大の魅力は実は「時間はかかるが料金が安い」という点にあったと思うのだが、現在ではLCCの方が早くて安い場合も多い。車やバイクを積載して北海道や九州に行きたい場合を除いて、なかなかフェリーを利用する選択肢は生まれないだろう。

 一方で、私はフェリーでの旅が好きである。いまでも【太平洋フェリー】で北海道に行った時のことは忘れられず、なんなら北海道旅行の一番の思い出はフェリーであったといっても過言ではない。豪華客船に乗って世界一周旅行をしたがるシニア世代の気持ちが20代で理解できた。今でもいつかは「飛鳥Ⅱ」に乗って世界を巡ってみたいと思っている。金は全くないが。

 しかし、日常ユースを想定した航路では、なかなか厳しいことだろう。現在では北海道新幹線なるものも登場し、ますます「わざわざフェリー」を選ぶ人は少ないことと思われる。大型フェリーの最大の魅力は、「ホテルのようなゆったりとした空間で移動」であるのだが、日本人はせかせかした生き物なので、微妙にニーズがマッチしない。外国人が長期休みにバカンスを楽しむような時間の使い方は苦手であり、旅行・観光に行けばスケジュールを詰め込むのが常である。ホテルのプールサイドで、椅子に座ってパラソルの下でアロハジュースを飲みながら読書に耽るというよりも、「プールに来たんだから泳がなきゃ!」とパシャパシャ遊ぶタイプなわけである。「格安バスツアー」に心惹かれる日本人たちには、なかなかフェリーが提供する価値観とはマッチしない。

 値段では勝負できず、時間でもどの交通機関にも完敗ーーかなり厳しい時代であろうが、フェリー好きの人間としては、どうにか打開策を打ち出して末長く存続してほしいものである。まあ私も1分1秒無駄なく仕事をした方が充実感が得られるタイプの人間なのだが〜

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