邪道【ジャンプフェスタ2015】 記念メダル

ジャンプフェスタ2015記念メダル

「記念メダル」という概念を覆す存在

 【ジャンプフェスタ2015】とは、2014年12月に幕張メッセにて開催された集英社が主催したイベントである。「ジャンプフェスタ」は毎年年末のクリスマス頃に開催される、今なお続く恒例イベントとなっている。

 内容としては、名前から想像がつくようにジャンプ系連載作品に関するイベントで、作品ごとにブースが用意され、いろいろなイベントが催されているようである。ジャンプはマンガだけでなくアニメも強いので、アニメ版の声優キャスト陣がトークショーを行うなど、まさに「好きな人にとっては天国」のようなイベントであるといえる。記念メダラーに例えれば、【茶平工業株式会社】に行くようなものか!?

 ジャンプ系のメダルはかつて各地の【ジャンプショップ】でも多種多量に販売されていたので、恐らくはその記念メダルと【ジャンプフェスタ】で販売された記念メダルはダブっている物も多いと思われる。実際私自身ジャンプ系メダルの全容を把握しきれていなくて、ジャンプ系メダルを見かける度に、自分のwebページで一枚一枚見比べながら購入を検討している有様である。というか、そもそも私がブログに自分の所有メダルをアップしようと思ったきっかけは「【ジャンプショップ】に行ったときにどれを持っててどれを持っていないかわけわかめだったから」である。私もいつの間にか歳をとり、おっさんの証である「どれも同じに見える現象」が知らぬ間にわが身を骨の髄までむしばんでいた。なんてことだ。

 で。

 このジャンプ系メダルは、記念メダラーの間で賛否がはっきり分かれたメダルであるといえる。その理由は「ご当地感がない」「旅先で”記念”に購入するものとは意味合いが違う」等々様々なことが言われたが、最も大きな原因は「種類が多すぎて全購入はマジしんどい」であると思われる。そう、一枚二枚であれば種々の疑問を持ちながらも「まあ買っておこう」心理が働く記念メダラーであると思うのだが、とにかく種類が多すぎた。全種類購入だと軽く5000円オーバーとなる金額に腰が引けた者が続出した。というか、私自身「一体自分は何をやっているのか?」という疑問を抱かずにはいられなかった。レジのお兄さんお姉さんも間違えないように記念メダルを用意するのが大変そうであった(自販機もあったが、レジ販売もあった。レジ販売でしか手に入らないメダルもあったので、レジでまとめて購入した)。

 これは、ジャンプそのものをもはや読まなくなったような人間にはかなりしんどい――その作品に対する愛着が一切ない人間にはかなりしんどい金額であると言えよう。このような経緯を経て、記念メダラー達はある想いに至るのである。そう、つまり、

 記念メダルの「記念」とは一体なんなのか?

 という、原点回帰である。

 そもそも”記念”とは、どこかに行った「記念」、何かをした「記念」ではないのか? ただのキャラクターグッズでしかないメダルは果たして本当に「記念メダル」と呼べるのか――

 ジャンプ系メダルは、記念メダラー達に「記念メダルとは一体なんなのか?」という根源的な問いを改めて発し、一つの転換期を築いたジャンルであったといえる。記念メダラー達は改めて己の胸の内に問いかけ、ある者は「アニメ系、キャラ系は収集しない」という決断をし、またある者は「いや、俺は茶平製メダルなら何でもありだ!」と思いを思いっきり振りきったりし、この出来事をそれぞれの収集スタイルを確立させる一助とした。

 そして重要なことは、そこには決して「正しい答え」というものは存在しない、ということである。全てが正しく、全てが許容されなければならない。その場所で一枚のみ購入するというスタイルから、大人買いで全て購入するスタイル、タワーやお城のみを収集するスタイル、その全てが記念メダラーである。

 言い換えれば、「人がどう集めようが別にいいじゃん。どんだけ金掛けようが(ケチろうが)どうでもいいじゃん」」ということである。まさに生物多様性である。

 自分の価値観と違っても同じ物(メダル)を愛する仲間として認めあえる存在でありたい――そう願わずにはいられない。あなたの胸の中で”記念”となれば、それはあなたにとってまぎれもない「記念メダル」なのである。

 そんなことを我々に訴えかけてきたのが、このジャンプ系メダル達なのである。たぶん。きっと。恐らく。ええ、ほんとほんと。

記念メダルについて

 上記のように、【ジャンプショップ】と【ジャンプフェスタ】のメダルは重複する物が多いと思われるが、とりあえずこのメダルはメルカリ出品者が「ジャンプフェスタ2015で購入した」と述べており、かつ、私の【ジャンプショップ】での購入メダルの中に含まれていなかったので、こちらの項目を別で立てることにした(裏面に「JF2015」と書いてあるので、【ジャンプフェスタ2015】用のメダルだと思うんだけどね。ただ、【ジャンプショップ】のメダルにも一部同じ記載がある)。

 私が所有している上記メダルは『ハイキュー』というバレーボールを題材とした作品のメダルである。ただ一度たりとも読んだことがないので、全然内容を知らない。メダルに描かれている人物がどこの誰かもわからない。何て残念なことだろう。

 記念メダルになったということは人気作品なのだろう(人気がなきゃ売れないもんね、キャラグッズ)。しかしおじさんはもう少年マンガの話題についていけないのだよ。

 私はかつてバレーボールも少しプレーしていたことがあるので、バレーボール漫画と聞けば多少気になる存在ではある。週刊少年ジャンプでいえば、かつて連載が始まり一瞬で打ち切りとなった『カイゼルスパイク』というバリボー漫画が記憶に残っている。作者がバレーボールのことを全然知らずに描いていることが丸わかりで(サーブをセッターにレシーブさせるように狙うとか。ありえん)、なかなかインパクトのある作品であった。絵がうまかっただけに残念であった。

 部活ではメジャーだけど世間的にはマイナーなスポーツを題材とした連載はなかなか続かないというジンクスがあるが(ハンドボールとか)、それを覆して少年ジャンプ上で一時代を築いたのだから、すごいことだと素直に思う。機会があればぜひ読んでみたいものだ(といっているうちは読むことがない法則)。




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