【販売場所】
@入場してすぐのお土産屋さん「PIA PORTA」前
備考:スナネコの赤ちゃん公開で大変賑わっていたときに訪問したので、いつかスナネコメダルが出るんじゃないかという恐怖心と期待が1/3の純情な感情が湧き起こった。※販売終了
スナネコってどういう動物なのか実はよくわかってない問題
全国の記念メダルを訪ね歩いていると、記念メダラーたちは意図せず”プチ水族館博士”、”プチ博物館博士”(特に特別展)、”プチお城博士”、”プチ展望タワー博士”等、いろいろな分野にちょっとだけ精通してくるようになる(”プチ”がポイントね!)。それぞれにはその道のガチンコな精通者が存在するのでそういった方達には到底及ばないものの、会社等で旅行や観光地の話題になったときには、大抵その土地もしくはその近隣の何らかの観光地に行ったことがあり、『るるぶ』程度には語れることがある場合が多い(そして最終的に記念メダルの話に繋げると「ああ……」という空気感になる。ここまでがテンプレだ!)。
記念メダラーは、旅行好きを謳う人よりも実は旅をしている可能性が高い。が、特定の観光施設のことは詳しくても、例えばご当地グルメのこと等にはとんと疎いというアンバランスな旅人となる。
で。
私がその”アンバランスさ”で最も感じるのは、全国の動物園に異様に詳しいという点である。これは私の個人的な肌感でしかないのだが、旅行をした時に一般の方々は旅先で水族館なら行くけど動物園には行かないみたいな傾向がある気がしている。無論、「旭川動物園」クラスの超がつくほど有名な動物園なら別だろうが、【通天閣】に行った後に【海遊館】に行ったという話はよく聞くものの、通天閣の隣にある【天王寺動物園】に行ったという話は今のところ一度しか聞いたことがない(しかもそれは私が「100周年メダルを買ってきて〜」と頼んだからだったというね……)。
つまり、”プチ動物園博士”というステータスは大きなアドバンテージになるということだ!(何に対して?)
まあこの「動物園は観光スポットとして扱われにくい」という現象が真実かどうかは定かではないのだが、とりあえず私の周辺にいる知人等に訊くと「那須サファリパーク」のことはいろいろとあったことを含めて知っている人が多かったのだが、ここ【那須どうぶつ王国】のことを知っている人は一人もいなかった(というかニュースのこともあってか那須どうぶつ王国とはっきり伝えても「あの事故の?」と返ってきた)。
サファリパークは観光スポットだが、動物園は観光スポットではない——のかもしれない、というこの現象を打破すべく、私はここに、この【那須どうぶつ王国】がいかに観光スポットとして優れていたかを記していきたい。無理だけど頑張りたい!
まず【那須どうぶつ王国】は2022年現在、「スナネコ」の赤ちゃんが生まれたことで全国区のニュースとなった。そんなわけで、開園前からそのスナネコベビーを見ようと大勢の人が列をなしていた。
ここでスナネコの紹介と行きたいところなのだが、残念ながら記念メダラーは記念メダルを手にしてから出ないとまともな精神で見学ができない病んだ生き物である。冷静な判断ができないダウナー系の精神状態をまずは落ち着かせるために、とにもかくにもメダルを買いに行く。詳しくは下記「記念メダルについて」の項を参照されたし。
そんな寄り道をしつつ、スナネコ展示ブースに着弾。正直に言えばそんなに興味はないんだけど、せっかく来たからには話題のものはとりあえず見ておこうというドケチ精神で足を運んでみた。そんな半端な気持ちで訪れた私の意識はハワイ土産のマカダミアナッツチョコにホイップクリームをつけて食べるよりも甘いという現実を突きつけられるとは1ミリも思わずに——
あきらめよう(´ー`)
写真には撮っていないが、スナネコ親子展示スペース「保全の森」の前にはとんでもないほどの行列が構築されていたのだった。そうか、スナネコって人気なのか。「砂漠の天使」なんてよばれているのか。天使に簡単にお目に掛ろうなんて100年早かった。スナネコはネコ界の橋本環奈だったのだ。橋本環奈よりも足立梨花の方がどストライクだけど(驚くほど余計な情報)。
この機会を逃せば、恐らく一生、スナネコの赤ちゃんをこの目で直に見ることはないだろう。それでも——それでも私は、その行列最後尾に接続する気持ちが奮い立たなかった。なぜならば朝だから待ち行列に並んでいる間にきっとトイレ(大)に行きたくなるから——そんな切実な事情を持って生まれたこの体のことを恨んだことは数あれど、恨んだところでどうにもすることはできない。できることは、ただ綺麗なトイレを探して便座に座るのみ……
ちなみに【那須どうぶつ王国】のトイレは大変綺麗で、落ち着いて爽快に用を足せたことだけはご報告しておきます。
その他の王国国民たち
【那須どうぶつ王国】の率直な印象は「ケチってない」である。
施設がとにかく綺麗だし、展示も今流行りのアクリル板ベースのものが多く、朽ち果てた檻の中でくたびれた鳥がバサバサとしているような公営の動物園とは一線を画すものがある。見せ方にも工夫が随所に見られ、どこに行ってもアドベンチャー感を体感できるようになっていた。そう魔訶不思議だったのだ!
無駄に広くない、というのは非常にポイント高いところなんじゃないかと考える。
公営の激安動物園は敷地内を移動するだけで疲れ果ててしまうほどの広さである場合が多いが、ここはギュッ! と見学場所を凝縮して、建物や檻の代わりのアクリル板を綺麗に保ち、建物の構造が順路を誘導するように造られていて、来場者の負担を減らす努力がされているように感じた。入場料は公営動物園と比較すると3倍くらいするが、それがこのクオリティの維持に必要な額だと納得させられるだけのものがある。真相はどうなのか知らんけど。
家族連れで行くにはとんでもない金額になりがちだけれど、一人で行く分には多少値が張っても良いから快適に過ごしたい——それが年をとるということだ!
人は何故これほどまでに恋人が訪れそうな場所を聖地にしたがるのか問題
【那須どうぶつ王国】は基本的にクルマ以外での交通手段をまったく想定していないほどの山中にある。よって、空気がとてもおいしい。日々、地方都市特有の薄汚れて閉塞感の漂うドス黒い空気の中で仕事をしている私の心が洗われていくようだった(どんなところで仕事してるねん)。
しかし、綺麗に流されて汚れが落ちつつあった私の心をあっという間に再びドス黒い緞帳が降りてきて闇に覆った。
「恋人の聖地」である。
観光地を巡っているとなかなかの高確率で遭遇する「恋人の聖地」。観光スポットはなぜこうも恋人の聖地になりたがるのか? 恋人の聖地ということは、恋人と来ていなければそこは聖地ではないということである。つまり中年親父とパンダで訪れれば、そこは薄汚れた大地でしかないのだ! 間違いない(間違いしかない)。
世の記念メダラーの皆様であれば首の骨が折れる勢いで同意してくれることと思うのだが、観光地には本当に「恋人の聖地」が多い。海が見えればそこは「恋人の聖地」。山に登ればそこは「恋人の聖地」(登山というよりもドライブウェイ的なところ)。タワーに登ればやっぱり「恋人の聖地」。恋人の聖地認定を受けると、なんか得することがあるんすかね? 恋人の聖地協会から助成金がもらえるとか?
そりゃ私にも恋人なるものが存在したことはなきにしもあらずでございますが、かつての恋人と旅行したときに観光地で何の脈略もなく「恋人の聖地」と出くわしても、正直全然まったく1ミリたりとも盛り上がるようなことはなかったように思うのだが。”恋人と旅行をする”という非の打ち所がないイケイケモードなときでさえ(イケイケと言っちゃうところに年齢が……)。
「あっ、恋人の聖地だって」「そうだね〜」で終わりである。「恋人の聖地」以上に、二人で過ごしている今この瞬間がプライスレス過ぎて、そんなものをわざわざ設定されなくても二人で行く先全てが僕らにとってのサンクチュアリ状態であった(だいぶ危険な状態ですな……)。
たぶん「恋人の聖地」に足を踏み入れたときに一番燃え上がるのは、”恋人になりたい二人”であると思う。すでに恋人になってやることをやってしまっている二人ではなく。これは私が提唱する「夜景は恋人と見るよりも”恋人になりたい人”と見るのが一番綺麗である」理論に通ずるものである(怪しい宗教か?)。
以上、中年親父のただのやっかみを並べただけの文章を終わります。
記念メダルについて
記念メダルは入場してすぐの「PIA PORTA」の入り口にて販売されている。
この施設は一度販売終了して、その後メダルの全面リニューアルを果たして復活した記念メダルスポットである。そのためなのか、茶平工業公式HPの「販売場所リスト」では、”販売終了したメダル”にも”栃木”の項にも両方に掲載されているという珍しい現象が起きている。販売終了リストに掲載されているからといって諦めてはダメだゾ!(ウザキャラ)
で、新規リニューアルされたメダルの経緯としては、2枚目のハシビロコウメダルは復活後しばらくしてから追加発売された。そのため、「また行かなきゃ〜」という記念メダラー達が続出したが、これはもう、記念メダルを追い求めていく限り避けられないこと、むしろ「新しいメダルが世に誕生したことは喜ばしいことだ!」と喜び組並みに勢いと暗示で喜ばなければならない茶平あるあるなのである。
そんなハシビロコウメダルといえば、対を成すのは【千葉市動物公園】である。
正直に言おう。
【千葉市動物公園】の方がイケてるデザインである、と。
ただここでみなさんにお伝えしたのは、この【那須どうぶつ王国】メダルに描かれたイケメソスマイルのハシビロコウさんは、本当にこの男前度で実在するということだ。
それではご覧いただこう、このメダルに忠実に再現されているイケメンスマイルを浮かべるハシビロコウの姿を。
伝わったかしら?( ´∀`)
私の言いたいことが伝わったようで安心である(伝わってない確率98%)。
ハシビロコウはとても絵になる鳥であるので、全国のハシビロコウを飼育する動物園、花鳥園の方々、ぜひあなたのおうちのハシビロコウもメダルにしてはいかがかしら?(何キャラ?)。お困りのようでしたら全力で無料でお手伝いさせていただきますので、ぜひご連絡を。
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