邪道【名古屋城博’84】 記念メダル

 

 【名古屋城博】は、1984年に愛知県名古屋市で行われた地方博である。2005年にも【愛知万博】に合わせて「新世紀・名古屋城博」というのが催されたようで、ネットで検索するとほとんどそちらの情報がヒットする。そのため詳細が謎に包まれているなぁと思ったら、なんのことはなく、名古屋市公式で当時の動画が出ていた。ちなみ私が観た時点で視聴回数「109回」という大人気動画である(いやほんと、他にも観た人がいるという驚き)

 

↓「まるはっちゅ〜ぶ」というアカウント名がほんとにイケてない名古屋市公式動画。名古屋のロゴ「丸八」+「中部」を掛け合わせたと思われるネーミングセンス。

 

 正直、この動画を観ていただければこの地方博についてこれ以上の説明は不要だと思われるが、20分以上あるので、以下私が気になったところを解説。

 まず、名古屋城で地方博が開かれると必ず金のシャチホコが降ろされる。【世界デザイン博】然り、「新世紀・名古屋城博」然り(ちなみに1873年のウィーン万博でも降ろされてヨーロッパへと旅立ったらしい)。とりあえずシャチホコが降ろされ、民衆はとりあえず触りたがるーーという流れがある。人間というものは、金色に光り輝くものがあるととかく触りたがるものである。しゃちほこ然り、仏像然り、ハゲ頭然り。

 しかし、そのおろし方はなかなかデンジャラスで、なんとヘリコプターで吊り下げて下ろしたらしい。合理的かつ大胆。

 

↓ルパンが宝石かっぱらって逃げるときのように。現在で言えば怪盗キッドかしら

 

↓なんと釣り上げた金鯱を舞台に演劇も行われたようで。現在では許可が降りなそうな催しで◎。

 

 名古屋といえば名古屋城で、名古屋城といえば金鯱なわけで。次、また名古屋城で博覧会が開かれることがあるならば、恐らくその時も金鯱は再び舞い降りてくることだろう。

 ただ、私は名古屋城が好きではないのよね〜

 名古屋城は、私が初めて触れた鉄筋コンクリート製の城であり、その時の衝撃たるや、凄まじいものであった。

 エレベーターがあるやんけ!

 信長も秀吉もエレベーターで天守閣を登っていたのかね〜と、皮肉混じりの冗談を言ったものだった。ただ、初めて訪れたときは初めての彼女とだったため、全くもって幸せな気持ちで述べた美しい思い出である。城内も、城というよりも、城の形をした博物館で言って全く差し支えのないもので、天守閣最上階にはお土産屋しかないという他の鉄筋コンクリート製天守閣でもあまり見られない商人魂を見せている名古屋人を代表するシンボルなのである。

 その後記念メダルと出会い、様々な城を巡るなかで、国宝の城と出会い、また、国宝でなくても当時からの姿のまま現存する天守閣と出会う中で、「本物の良さ」というものを感じ、鉄筋コンクリート製の再建天守を非常につまらないものだと感じるようになった。

 現在名古屋を微妙な感じで騒がしている「名古屋城の木造建築再建案」は、恐らくこのような思いから浮上したものであると推測される。名古屋城はもともと明治初期の廃城令でも生き抜き現存天守を有する城であったが、第二次世界大戦の名古屋大空襲により金鯱もろとも消失したため、現在の鉄筋コンクリート製天守となって再建された。その辺り、同じ愛知でも【清洲城】などとは経緯が全くことなっているとも言える。「かつての名古屋城を」という思いが河村市長の中にはあるのかもしれない。まあそんなに純粋に美しい想いからかどうかは不明だが。

 ただこの問題は現在、「木造再建築」と「バリアフリー」の間で揺れ動いているという問題を抱えているため、この話題はかなりシビアな立ち位置である。名古屋城は最近「二の丸御殿」を木造で精巧に再現したので、その流れからいけば天守閣の木造再建築も自然といえば自然な流れであるのかもしれないが、確かに時代の流れはそれを許さないだろう。しかも天守閣の場合、「今あるもの(バリアフリー)を無くしてまで」という立ち位置なので、バリアフリーに欠かせないエレベーター等の設備を無くしてまで木造建築にするのはかなり難しいと思われる。

 流れとしては木造再建がどうも通りそうで、バリアフリーに関しては代替案(場外にエレベーターを設置して直通させる、みたいな)を用意するような雰囲気があるのだが、果たしてどうなるのだろうか。

 個人的には、木造云々というよりも、「当時のままか否か」というのが心を踊らせるポイントであったので、「もうないなら、まあ鉄筋コンクリートでもいいんじゃね? 耐震強度あるし」と考えている。再建された「二の丸御殿」に行ったときも、木造で精巧に再現されている様子には別に全くときめきを覚えなかった。木かコンクリートかというより、「そこに染み込んだ歴史」に私は心が踊るようで、「再建」自体にもう興味が湧かないのである。




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