邪道【手塚治虫生誕80周年】 記念メダル


 【手塚治虫生誕80周年】の記念メダルは、その名の通り手塚治虫の生誕80周年にあたる2008年に、基本的には京都駅構内にあった今は亡き【手塚治虫ワールド】で販売された記念メダルである。「基本的には」というのは、どうもその他でも販売・配布されたようで、タマ数としてはまあまあ出回っていると思われる。ソニーのインターネットテレビの抽プレになったり、「東京江戸博物館」というところで開催された手塚治虫展でのグッズとして販売されたりもしたらしい。

 手塚治虫関連の記念メダルは実は結構種類があって、その中でこの記念メダルは割と出回りやすい部類に入ると思われる。こういった記念メダルは、「純粋なる手塚治虫ファン」等と需要がカブるので、下手をすると値段が高騰しがちである。

 私は昔は漫画が大好きだったので、手塚治虫の漫画もそれなりには読んだ。ベタであるが、『ブラックジャック』が一番好きで、全巻持っていた(リバイバル版だが)。小学生の身分で全巻新品で購入したので、それなりの覚悟がある購入であったと思う。それくらい『ブラックジャック』は好きだったのだが、反面、実は他の漫画はそんなにハマらなかった。

 絵が好きではないのである。

 ただ、これはきっと少数派なんだろうなーと思うと、非常に言いづらい。言いづらいのだが言ってしまうと、私は手塚治虫の絵がどうしても好きになれないのである。

 理由はズバリ、女の子が可愛くないからである。もちろん、ある意味では可愛い絵柄だとは思うのだが、オタク、いやヲタクとしてはそれじゃない感が非常に強いのである。他のヲタクの方々はその辺どうなんだろうか。まあそれを言ったら『ワンピース』だって女の子が可愛くないというか、可愛いんだろうけどそれじゃない感は強いと思うのだが、『ワンピース』はそれなりに好きである。絵柄もむしろ好きである。その辺のさじ加減は実に微妙である。

 まあ要は性欲が湧くか湧かないかと、そういう話ね、これ。下ネタね。手塚治虫の絵では全く性欲が湧かないのである。その辺を勝手に残念がっているというキモヲタの話としてぜひ聞き流していただきたい。

 銀色メダルの女の子は『ふしぎなメルモ』のメルモちゃんだと思われる。私はこの『ふしぎなメルモ』を小学生の時にNHK衛星第2の「衛星アニメ劇場」という番組で全話観たことがある。メルモちゃんは赤いキャンディーと青いキャンディーを持っており、赤いキャンディーを食べると若返り青いキャンディーを食べると大人になるという話であるのだが、メルモちゃんは9歳なので、赤いキャンディーを一つ食べると赤ん坊に、二つ食べるとなんと受精卵にまで「若返る」という衝撃的なアニメであった。ちなみに青いキャンディーを食べて大人になると当然のこととしてスカートからパンティ丸見えのワカメちゃん状態になるのだが、もちろん全く性欲は湧かない。なぜなら手塚治虫の絵だからである。ワカメちゃんに全くエロい気持ちが起きないのと理屈は一緒である。

 手塚治虫の漫画は、当時の社会問題や社会的価値観を如実に反映した物語も多々あり、今読むと結構倫理的に問題がある描写があることがある。たとえば『ブラックジャック』の「ロボトミー手術」(っぽい)話なんか絶対問題ありである。ただ「問題をはらんでいるからこそ、問題と対峙している」という見方もできるため、その辺は個人的には難しく考えずに全部オープンにすればよいと思うのだが、現実としては現在ではコミック未収録となった作品はたくさんある。なかなかせちがらい世の中となったものである。かつてゴールデンタイムに放映された『志村けんのバカ殿様』で平気でおっぱいが流されていた時代が懐かしい。




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