三重県【赤目四十八滝】 記念メダル

赤目四十八滝 記念メダル
記念メダル販売場所

【販売場所】
@日本サンショウウオセンター入り口
備考:サンダルで行くのはやめましょう。

滝とは何か? という哲学的な問い

 【赤目四十八滝】には、もちろん滝がある。滝があるからには、そこは山だ。山から下ってくる水が崖から流れ落ちて滝となるのだ。つまり、滝のあるところには山があり、谷があるということである。

 だから、決してサンダルで訪れてはいけない。そんな愚かな人間、私のみで十分である。サンダルで往復2時間の山道を歩くなど、自殺行為も甚だしい。しかも、「往復2時間程度かかる。結構キツい獣道」的な注意書きがされた看板があったのにそんな愚行に及ぼうとは、もはや言葉が出ないことだろう。そう、全てはこの一言に尽きるのである――あの頃は若かった、と。

 記念メダルは、【赤目四十八滝】の入り口に位置する「サンショウウオセンター」みたいなところで売っているので、滝を見ずとも手に入れることはできる。実際、半袖、短パン、サンダルという山をナメまくった格好で訪れた私は、その場で引き返そうと思っていた。思っていたのに、突撃してしまったのである。「滝が見たい」と純粋に思い……そう、私は若かったのである。そこに滝があるなら、滝が見たい――そんな青臭いことを思う人間だったのだ。今ではすっかり薄汚れちまった悲しみに纏われた人間だ(中原中也)。

 その名前から48個の滝があるのかと思い、「では48個全部撮影してやろう」と滝に遭遇する度に写真を撮っていったのだが、後から数えてみるとどう考えても48枚なかった。自分としては「これも滝か? ただの段差と呼ぶんじゃないか?」というような微妙なものまで撮影したつもりだったので、納得ができなかった。途中、滝を撮影していたら、川遊びをしていた親子連れのお父さんが、娘にカメラを向ける変態野郎と私を勘違いしたのか、娘を自分の懐に手繰り寄せてこちらを睨んでくるというアクシデントにもめげずに撮影したのに、これはどうしても納得できなかったのである。いや、今ならわかるのだが、あの頃の私はまだ若く、爽やかであったはずなのに(美化される過去)。

 で、後から知ったのだが、「四十八」というのは、「四十八個」という意味ではなく、「たくさん」という意味で使っているらしい。つまり、「赤目たくさんの滝」という意味であるらしいのである。今で言えば「AKB48」の「48」がこれにあたると思われる。結成当時はたくさんのメンバーがいたものの48人もおらず、現在では逆に48人以上余裕でいるわけである。「48」はそれより多くても少なくてもとにかく「たくさん」なのである。

 「たくさん」という意味で使っている割にはえらく具体的な数字であることが誤解の元である。例えば、かの有名な『忠臣蔵』赤穂浪士の「四十七士」なんか、もしもあと一人義士がいたら「四十八士」となり、「四十八人の義士」と言いたかったはずなのに「たくさんの義士」という意味となってしまい、えらく多勢で吉良家に討ち入りをして、リンチのごとく惨殺したという歴史解釈になってしまうところだったのである。

 「たくさんの」という意味で使う言葉では、現代では「数百万、数千万の人々が~」みたいな言い方で、その壮大な数を表すことがある。しかし、私はこれに関しては小学生の頃から思っていたのだが、「数百万と数千万とではだいぶ違うのでは?」と思うのである。なにせ、桁がひとつ違うのである。百万円と一千万円とでは、これが年収だったとしたらどちらの男と付き合いたいか考えるまでもなく答えは出ることだろう。似たような問題で、「政府は12、3億円の試算を出している」みたいな表現もニュース等で散見される。これは先ほどの「数百万、数千万の~」というひとケタも違う問題よりもよほど深刻な誤差がある。なんせ12億と13億とでは、1億も違うのである。じゃあ12億で済ませて余った1億くれよ、と思わずにはいられない。誰か1億円くれないものだろうか(ひどい願望)。

 そんなわけで、撮影した「四十八滝」↓

モンテクリスト伯の滝
滝じゃ無かった
ちゃんと滝だと認定
うーん、ギリ滝!
滝? 滝……
良い名前付けてごまかしているが、これは滝ではない。
滝!
滝‼︎
うーん、滝……?
滝じゃねー
これは岸壁であって滝ではない。
小さくても滝壺があるから滝認定だ!
水がなくても滝
正真正銘の滝! ちゃんとした滝が現れるとむしろ安心する不思議!
滝だ!
滝滝滝!
岩場
水が流れているのに不動とはこれ如何に。

 全部撮影できたか不明だが、25個しかなーい。

記念メダルについて

メダラー達に人気の図柄

 ここの記念メダルは人気である。彫りが細かく、デザイン的にも凝った構成であるといえる。裏面の刻印面の広さを見ると、80〜90年代デザインのかなり古いものであることがわかる。20年以上も昔から記念メダルにこのようなデザインを描くデザイナーがいたのことは、記念メダルの歴史の中で輝ける記録である。昔は安易な図柄が多かったからね! 滝描いて終わりとか。




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