邪道【恐竜大陸】 記念メダル

恐竜大陸記念メダル

記念メダルになりがちな恐竜たち

 【恐竜大陸】は、2007年に名古屋のポートメッセ名古屋で、2008年に千葉の幕張メッセで開催された恐竜イベントである。イベントとしては、良くも悪くもオーソドックスな恐竜博といった印象を受ける。個人の方が当時の様子を詳細にレポートしているページがあるので、そちらをご覧いただければ十分ではないかと(人任せ)。

 刻印された日付をみると、この記念メダルは名古屋開催の物ということになる。見出しの通りで、恐竜スポットや恐竜イベントは何かと記念メダルとなりやすい。恐竜のいるところに記念メダルあり。

 最近では【楽しく学ぼう恐竜ランド】という映画『ジュラシック・ワールド』とコラボしたイベントで販売された(大阪会場では販売されたが東京会場では無かったそうな)。また福井県の【恐竜博物館】や石川県の【恐竜パーク白峰】といった常設の恐竜展でも販売がされている。恐竜というカテゴリーは今昔問わずグッズ販売が盛んなイベントであり、記念メダル販売の需要も一定数見込めるという考えなんですかね? 恐竜展はそれなり好きだし、恐竜という存在にロマンを感じてもいるのだが、こと「恐竜メダル」に関しては個人的にはそれほど魅力を感じていないので、いまいち熱くなれないのであった。

 以下、恐竜メダル抜粋。

恐竜パーク白峰記念メダル
【恐竜パーク白峰】。このティラノサウルスとトリケラトプスのメダルはいろいろな場所で金型が再利用されており、この【恐竜大陸】でも販売された(裏面も一緒)。最もメジャーな恐竜メダルであり、【恐竜パーク白峰】にわざわざ行かなくても揃う。ちなみに金型再利用率を考えると、この恐竜メダルの金型は茶平工業所有の汎用の物ではないかと推測される。
福井県立恐竜博物館記念メダル
【恐竜博物館】メダル。メダル復活型の施設で、一度販売終了リストに載った過去をもつ(メダルは別)。そうした施設は他にも多数あるのだが、ここは茶平公式HPで復活が謳われない。私の予想では、ミュージアムショップの経営をアウトソーシングしたためではないかと思っている。あくまで予想だけど。
新潟県立自然科学館恐竜メダル
【新潟県立自然科学館】。ティラノ、トリケラトプス以外でシンプルな図柄の恐竜メダルは何気に珍しい。そしてマイアサウラって何? おいしいの? という私の無知ぶり。
恐竜化石研究所記念メダル
恐竜イベントを代表して【恐竜化石研究所】。あまり記憶にないが、まあ楽しかったんじゃないすかね(適当)。
恐竜の卵記念メダル
【恐竜の卵】というイベントの記念メダル。恐竜の卵がたくさん展示されておりました(意味のない説明)。
ジュラシック・ワールド記念メダル
大阪の阪急梅田店で開催された【楽しく学ぼう恐竜ランド】の記念メダル。その後の東京会場では販売されず、関東勢が涙を飲んだという珍しいパターン。逆はありそうだけど。

あなたの知らない中古ドメインの世界

 話がまったくもって変わるが、この【恐竜大陸】というイベントの告知HPだったアドレスに現在アクセスすると、印鑑通販比較.jpという全然関係ないHPに飛ぶ。

↓ドメインがモロ【恐竜大陸】なのに、女性教師に印鑑をオススメされます
http://www.kyoryutairiku.jp

 これはいわゆる「中古ドメインの活用」であると思われる。

 SNSや無料ブログで自分の好きなことを気ままに書いて記事をネットにアップしているのみで全然満足という人には縁がない話なのだが、ネットの世界では使用されていたドメイン(広い意味ではウェブページのアドレスのこと)を売買するという商売が成り立っているのである。なぜそんな商売が成り立つのかというと、グーグルの検索で上位に表示されるには、「ドメインへの信頼」が重要とされており、その信頼を手っ取り早く金で手に入れたいと考える人間がいるからである。検索の際に上位に表示させるための一連のテクニックを総称してSEOと呼び、中古ドメインの活用はSEOの一つのテクニックであるといえる(良いSEOかどうかは別として)。

 簡単に言えば、グーグルから信頼されているドメインを専門の業者から購入してそれを自分が新たにつくるWebページのアドレスとすれば、いきなりグーグル検索で上位表示される可能性があるということである。一般的には、自分が使用するドメインがグーグルから十分に信頼され、上位に表示されるまで育てるには時間がかかる。趣味で日記的なブログを書いている人にとっては別にそんなことどうでも良いかもしれないが、グーグルの検索で上位表示されるのが全て! 命! という人たちがいる。いわゆるアフィリエイターと呼ばれる人たちで、ブログ等の記事に貼り付けた広告から得られる収入で生活をしている人たちである。そうした人たちは自分の記事が読まれないことには何も始まらない=検索で上位に表示されなければ死活問題なので、そのためにはこうした手段を活用することも珍しくはない。SNSや日記ブログを書いて楽しんでいる人からしたら信じられないかもしれないが、専門のアフィリエイターは時には記事を外注することもある。「自分が書いた文章を読んでもらえることが嬉しい」とは次元の違う世界で日々ブログを執筆(あるいは代筆)しているのである。

 中古ドメインの活用は、SEO的には恐らく、上記の使用方法よりも、被リンクのために購入されることが多いのではないかと思われる。「被リンク」とは文字通り、他のウェブサイトからリンクを貼ってもらうことで、これはグーグルからの信頼を高めるSEOとしてとてもメジャーな手段である。ただ、人間関係と一緒で、信頼されている人からオススメ(被リンク)されるのと全然信用できない人からオススメされるのとでは信頼度はまるで違うわけで、得体の知れないサイトから被リンクされるのは逆にグーグルからの信頼を失い、検索順位を下げることに繋がる(そしてそういう嫌がらせも実際に存在する)。アフィリエイターはグーグルからの信頼度の高い中古ドメインを購入して、そのドメインで作成したWebページから自分のメインページへと被リンクし、メインページの信頼度を上げるということをする。信頼を金で買うわけである。

 そこでポイントとなるのが、「信頼度は高いけれどもう使われていないドメイン」にはどういったものがあるかということである。一番多いのが「映画のドメイン」であると言われている。映画告知用HPで使われていたドメインは、その役割を終えると(映画の公開が終わると)、どういうルートを辿るのかはとんと不明であるが、専門業者に流れる。アフィリエイターはそうしたドメインを業者から1000個とか2000個単位で購入することもある(ちなみに被リンク自体も購入することができる)。

 アフィリエイターは、もちろん好きで記事(あるいは文章)を書いている人も数多くいるだろうが、基本的には生活のため、商売のために取り組んでいるので、投資としてお金をつぎ込むこと、専門業者にいろいろなことを頼むことにそんなにためらいがない。この辺がSNSやアメブロ等の無料ブログで楽しく日記ブログを書いている人にとっては信じられないことだろう。アメブロをやっていても、アクセス数を増やしたいと思えばSEOの話はいずれ目にすることになるだろうが、そのとき知り得る話とはちょっと次元の違う世界が「アフィリエイトを前提としたSEO」なのである。

↓アメブロの社員が書いたSEOの本(ちなみに元他社のSEO屋らしい)。ここに書いてあることに間違いはないけれど、アフィリエイトのSEOはこういう次元ではない感がある(分かってて書いているだろうけど)。

 まあ月1万円くらいの収入でよければ、SEOなんてめんどくさいことに凝らずに、ツイッターかフェイスブックで友達をたくさん作って、それと自分のブログを連動させることによって、検索エンジンからではなく「SNSからの流入」でアクセス数を稼いでいけばよいらしい。が、ツイッターもフェイスブックもやってないから、よくわからんです。はい。

 何はともあれ、恐竜大陸(ドメイン名)は今ではハンコを売ってますよ、という話でした。ちゃんちゃん。

記念メダルについて

 個人的にはなかなか愉快なデザインであると思うのだが、最近の記念メダルデザインはメインキャラクター以外に背景に凝るのがトレンドなので、そういう意味では一昔前のデザインだなぁと感じたり感じなかったりらじばんだり。記念メダラーな私はこうしたシンプルなデザインも好きだけどね〜。ただ一般のお客さんに売ろうと思うなら、凝ったデザインの方がもちろん売れるだろう。

 描かれているキャラクター達は、恐竜を単純にデフォルメしただけではなくなかなかウィットに富んだ造形がなされていて、プロの仕事がうかがえる。イベントのロゴを記念メダル化したものだけに、その部分はとてもオシャレである。こういうセンスをもって、もう一度記念メダル製作にチャレンジしてみたいものであることよ。




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