邪道【日本国際博覧会 愛知万博 愛・地球博’05】 記念メダル

愛知万博記念メダル

 「モリゾー&キッコロ」を初めて見たとき、誰もが思ったーー

 ムックやん!

 2020年東京オリンピックのマスコットキャラクター候補発表で、全て「どこかで見たことあるような……」という既視感に日本中が揺れる中、「既視感の先駆け」ともいえる存在が、この「モリゾー」である。時代はまだ『ポンキッキーズ』が放送されている中であった。しかし、日本中が【愛知万博】を盛り上げようとしているなか、それを指摘するのはどこか御法度のような空気感が漂っていた。いや、もちろん一般レベルでは言いまくってたが。ムックやん、と。ちなみに声はモリゾーが亀仙人で、キッコロがたまちゃんである。

 【愛知万博】は非常に思い出深い万博である。行っていないけど

 当時、万博会場の近くの大学に通っていた私は、万博のための工事の影響をモロに受け、交通渋滞によく巻き込まれた。これには大学側も危機感をもったようで、1時限目の開始時間が今までより30分遅くなるという措置が取られた。大学・学校というお役所的な組織にしては思い切った英断であったと、いま考えても感心するばかりである。

 しかし、我々人類は、圧倒的なまでの厳しい現実にさらされることになる。開始時間が遅くなったって、別に遅刻は減らないという厳然たる現実に。

 通常は8:50分から始まる1時限目が、9:20分開始へと変更された。9:00〜9:10分くらいに遅刻者は続々と集まってくるので、単純計算であれば遅刻者は激減するはずである。しかし、遅刻者たるもの、開始が30分遅くなれば、家を出るのは50分遅くなるのである。そう、遅刻常習者は決して甘やかしてはいけないのである。気を遣って時間を遅くすればするほど、それに比例してさらに遅刻は大きなものとなる。遅刻者は、別に交通渋滞に巻き込まれたから遅刻するわけではないのである。交通渋滞があるから早く出なきゃいけないとは考えないから遅刻するのである。つまり、遅刻してはいけないという意識が希薄だからこそ遅刻するという厳然たる事実がそこにある。だから、遅刻常習犯と待ち合わせるときは、待ち合わせ時間を早めに設定して、時間を守れる側が敢えて20分くらい遅れて到着するようにするという、出来る方が合わせるというやり方が一番ストレスがない。万が一見込みを誤って思っていたより相手が早く来たり、天変地異の前触れか相手が遅刻しなかったりしたときは、堂々と言えばよいだけである、「早く来るなんてめずらしいね!」と。

 無論、大学の講義に関してはこんなことは難しいだろう。だから、どうしたらよかったかといえば、私個人の意見としては、別に今まで通りの開始時間で良かったじゃない? という程度で、遅刻者を減らす方策は別段思いつかない。せいぜい「甘やかしたりめんどくさがったりせず毎回出席とれば?」というくらいである。

 が、無論そんなことをされていたら超然困ったのは私である。大学3年生のときには大学のすぐ近く、交通渋滞とは無縁かつバイクで5分程度のところに引っ越したのに、1時限目は毎回遅刻していたのだから。そう、だからこそ言うのである。我々のような人間を甘やかしてはいけない、と。えへん。

 という思い出が蘇る【愛知万博】。開催される直前、ほんの数日前に大学を卒業し、下宿は引き払い行く機会を失ってそのまま縁なく終わった【愛知万博】。大学内にPRにきたモリゾーの首が階段下に無造作に置かれていた【愛知万博】。がんばって1度だけでも行っておけばよかった。当時から記念メダルを収集していれば間違いなく行ったであろうに。

 また、現在、不正受注疑惑で揺れるリニアモーターカー事業であるが、愛知万博に合わせて一足早く実用化されたのがリニモである(記念メダルあり)。乗った感じはまるっきり「ゆりかもめ」と同じで、スピードも遅く、快適とわざわざ声に出して言うほど快適でもないが、まごうことなきリニアモーターの技術で運行されており、空を飛んでいる。実際、車両を点検するために少し移動させるときは、整備員が手で押して動かすのである。浮いているからこそできることなのである。私も職場では若干浮いていて、今の職に転職して約5年、そろそろ大空へと羽ばたけるくらいにまで浮上している。この調子で華々しく転勤したいものである。誰か背中を押してくれ! 浮いているから動かせるはずだ!

 現在では【愛・地球博公園】と名称を変え記念メダルの販売も続けられている(種類は違う)。年1回程度マラソン大会に出場するために訪れるのだが、万博の名残のようなものは一切感じない。つわものどもが夢の跡、である。全国に残る「博覧会記念公園」的な場所は、こんな感じで維持費だけかさむお荷物として残っているんだろうなぁと思うと、「夢のその後」のことをあまり深く考えない人間の愚かさを思うのであった。

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