【販売場所】
@川崎ルフロン9階 オフィシャルショップ内
備考:入り口は10階、販売機は9階(無料エリア)。よって、メダルだけ買って帰る人多数。
おデートの街:川崎
【川崎水族館】は、JR川崎駅前にそびえ立つ商業ビル「川崎ルフロン」内8・9階にテナントの一つとして入居する、ビル内水族館である。「神奈川県といえば横浜市」という認識の陰に隠れて他県民の方々にはあまり認知されていないが、川崎というのは「街」である。どれくらい「街」かというと、駅前でダブルタッチをしている人がいるくらいの都会ぶりである。
人の多さとか道ゆく人の垢抜け方とか駅前で行われていることの特殊性とか、もう何もかもに圧倒され「オラとんでもねぇとこに来ちまっただ……」と気分はすっかり東京でべこ飼う心境である。
川崎に到着したのは夏の日も沈み始めた夕方遅くであったのだが、街はデートに勤しむカップルで溢れかえっていた。しかしこの時は不思議と、卑屈王・私の心は揺さぶられなかった。恐らくこの前にプリキュアを堪能したからだと思われる。プリキュアは世界の平和だけではなく私の心の平和も守ってくれたのだ。
駅前で夜までやってるって、それはもう、その後は……ね♡
【川崎水族館】のウリの一つは恐らく、平日夜のデートに使える点であろう。オープン当初から緊急事態宣言が発令されるまでは営業終了時間が22:00だったので(現在は20:00)、平日夜の社会人デートでちょこっと寄るのにちょうど良い施設を目指していたことが窺える。館内の雰囲気も良いムード演出に全振りである。だがそこにそこにシビれる!あこがれるゥ!
全国の水族館を渡り歩く歴戦の記念メダラーの方々からは、正直にいえば賛否両論な水族館ではある。その理由はやはり現代的なチャレンジをしている水族館だから、という点が大きい。
例えば、展示生物の解説パネルがないという点はかなりのチャレンジングポイントであると考える。解説パネルがない代わりに、QRコードを読み取るとWebアクセスをしてスマホ上にその解説が表示されるという仕組みである。
新しい試み、営業時間の長さや駅ビル内にあること、館内の雰囲気づくりなど、現代的な水族館を目指すその姿に、個人的には非常に好感をもった。私が訪れたときは土曜日だったこともあってかそこそこ混んではいたが、全てが私にとってちょうど良い感じで、久しぶりの記念メダルスポット巡りだったことも相まってか、最初から最後までウキウキして見学できた。
しかし一方で、それはもしかしたら水棲生物にほとんど興味がないおっさんだからこそのちょうど良さだったのかもしれないとも思う。解説パネルがないことや、値段の割にはすぐに見終わってしまう館内規模等は、水族館好きな方々からしたらファッキンな要素であることは想像に難くない。【カワスイ】側もターゲットやマーケティングを水族館本格派の方々とは微妙にズラした結果だと思うので、そうした批判は想定の範囲内ではあったと推察される。ただ事業譲渡が起こったことを考えれば、王道ではない道を行くこともまた難しいのだな、と考えさせる事案である。
まあ一つ言えるのは、QRコードをスマホで読み取って解説を見るのはやはりタルくてあんまりやらない、という厳然たる現実である。最初の一回以外、めんどくさくてやらなかったね……
解説パネルって、わざわざ見るものじゃなくて、そこにあるから見るもの、だという現実を来場者に教えてくれる皮肉がそこにある。
ナマケモノは夜しかいないらしい
昔は昼夜2部制だったらしく、記念メダルの図柄にもなっているナマケモノは夜の部にしか現れなかったそうな。現在は2部制が廃止されたらしいのだが、私が訪れたときはナマケモノはいなかった。夜行性の生物なので、夜までもうちょっと粘れば見られたのかな? ちなみにナマケモノはウ◯コするときに木から降りたところを狙われて捕食されるらしい。
駅ビルテナントの小規模水族館でありながら、結構珍しい生き物がいた印象がある。その点も個人的に面白く感じたポイントである。
テキトーに撮った写真をツラツラと。
水槽も綺麗だし、一つの水槽に変にうじゃうじゃといることもないし、結構珍しめの生き物が多いしで、私は文句なしで楽しめた。写真映えを狙っているであろう展示の仕方も多く、そこが水族館好きな方々にとってはハマらないところだと思うのだが、広くて開放的な水族館だと移動だけですっかり疲れちゃうようになったアラフォーのおじさんには結果的に全てがちょうど良い感じで収まっているのが好印象である。お値段も広さや展示数と比較すれば確かにお高いのだが、なんかもうそういうことも気にしなくなっちゃったよね、おじさんともなると。
記念メダル巡りの中で巡るべき施設の一つとして実にちょうど良い大きさ、という記念メダル基準で考えているせいかもしれない。
記念メダルについて
記念メダル的には最高レベルの施設であることは間違いない。デザインが至高といえば、もちろんオークコーポレーション系である。さすが過ぎて言葉がない。
ナマケモノは出会えなかったのでメダルとの比較はできなかったが、ピラルクー的な魚はたくさんいた。たくさんいすぎてどれがピラルクーなんだかわからないくらいだった。解説パネルないし。
このピラルクーメダルは現状、唯一無二の芸術的デザインである。芸術的すぎて好みが分かれるところだろうが、私としてはこういうデザインが記念メダル上で実現されているという点で深く記憶に刻み込まれた。多くの人はたぶんナマケモノメダルの方がウケが良いと思うが。
オークコーポレーションの挑戦を、これからも見届けていきたい所存である(何目線?)
オフィシャルショップが8階、水族館入り口が9階となっており、入場前にショップに来ることができる(なんなら入場しなくても購入できる)。私のようにとりあえず記念メダルを購入しておかないとソワソワして落ち着いて見学ができないという末期の禁断症状もちの方は、エレベーターは先に8階で降りよう。そして素直に購入してしまおう。さすればあらゆることを優しい目で見学できるようになることであろう——
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