各県1校ではない本当の「選抜」 〜選抜総選挙のはしり(違う)〜
見出しに特に意味はないっす!(キリっ)
「選抜高校野球」はいわゆる「春の甲子園」というやつである。春の甲子園は現在では各地域代表として28校が選抜される。さらにそれにプラスして「21世紀枠」という出場枠があり、大体が「まだ甲子園に出場したことないけどそこそこ強いし勉強もできちゃう進学校」が3校選ばれる。
厳密には21世紀枠に選ばれる条件に「進学校」であることは明記されていないのだが、選出理由をあとで見ると大抵「文武両道」であることが重んじられている。ただし、「特進コースとスポーツ推薦をそれぞれ設けた結果、勉強と部活動の両方で良い成績を残している」という形での文武両道は認めない傾向がある。そうなると、公立の進学校は大抵部活動もそこそこ強い場合が多いので、「ちょうど良い感じの学校」が公立の進学校に必然的に決まってしまうところはあるように思う(過去一度だけ私立の学校が選ばれたが)。学力と運動の関係には諸説あり、またいろいろな意見があるので、私見を述べるのは火種になりがちなのでここでは控える。ただ一つだけ過去にサッカー部のコーチが言っていた言葉を借りて、ここに示す。対戦相手は地域No.1の公立進学校であった(サッカーも全国出場経験あり)。
「いいか、お前たちは勉強で勝てなくて、サッカーでも負けたら終わりだと思っているだろうが、それは違う。あいつらは中学時代オール5だったやつらだ。ということは、体育だって5だったんだ!(あつい口調で)」
マジじゃん! と天啓を与えられたかのような言葉だった。みな、世の理を釈迦に諭され悟りを開いたかのような顔をしていた。進学校の人たちは勉強も運動もできて当然なのである(もちろん体育が5でなかった人もいることは当時から理解してますよ! ただ、強豪サッカー部のレギュラーなら5である可能性の方が高くね?って話。揚げ足対策コメント)。
1978年にはもちろん「21世紀枠」なんてものはないので、各地域から秋季大会の成績を元に代表校が選出される。しかし春の甲子園はもともと出場校が最大でも32校しかないので(現在では「明治神宮大会枠」というのもあるので32)、必然的に出場校が1校もない県が毎回生じる。また逆に好成績をおさめている学校が複数ある場合は2校以上が選出されることもまれにある。このときも例えば「関東」からは群馬県から2校選ばれている(桐生高校と前橋高校)し、神奈川県からは1校も選ばれていない。ちなみに過去最大は4校選出!があったらしい(ウィキペディア情報。ただし、いつかは不明)。ちなみに2000年代では、2001年に茨城県から3校が出場した(常総学院、水戸商業、藤代)。秋季大会の関東大会は通常1県2校までしか出場できないのだが、開催県のみ3校出場できるらしく、茨城開催であったためこの3校が出場し、揃って初戦を突破したことが認められてこの結果となったらしい。
現在でも選抜の際に秋季大会の成績を参考にするときはまずは関東とか東海といった「地域」の大会結果から見ていくので、ある意味ではこの方が実力順の妥当な選抜であるとはいえる。しかしそれだと、秋季大会が本当にただの「春の甲子園への予選」でしかなくなるという問題が生まれる。規定には「年間を通して」「勝敗だけではなく、内容も考慮して」という項目があるので、単純に秋季大会で勝てば良いというわけでは一応ない。しかし、秋季大会で好成績を収めたチームが出場できず、それよりも劣る成績のチームが選ばれれば紛糾することは必至であり、実際揉めたこともある。予選が明確に規定されていないことの方がめんどくさい自体になりやすいともいえる。マラソンのオリンピック代表選考と同じように、一発勝負ではない方が不満が出やすい。人間の人生は一度きりだからね!
ちなみにこの年の優勝校は福井商業高校である。昔はなぜか商業高校の野球部って強かったよね〜。決勝の対戦相手も浜松商業高校だし。現在では商業高校というと「女子校」といわんばかりの女子ばっかりなイメージがあるのだが。
記念メダルについて
昔ながらの雰囲気が全開ながらも、なかなか良いデザインではないかと思う。特に裏面は、私の好きな「ちょっと工夫を凝らした裏面」である。ホームベースを模したものでありながらも、茶平らしさをまったく失っていない秀逸なデザインである。この「茶平らしさ」というものを失わずに裏面を凝ったデザインにするのはなかなか至難の業で、裏面に凝ったがために茶平製と現在では判断できないメダルもあるのではないかと考えている。後世の記念メダラーがパッと見てもわかる、かつ、他とは違う裏面デザインの探求というものを、いずれしてみたい。実は世の記念メダラー達の度胆を抜くようなメダルデザインをちょっと考えているのだが、もちろん予定は未定である。
おもて面も個人的にはなかなか好きなデザインである。この時代の記念メダルは人物をかっこよくとかかわいくとか描こうという気が1ミリもなく、かといってリアルでもなく、古い公民館の壁画とかで描かれるようななんともいえない雰囲気の人物画である。その中でもこのメダルのデザインはとても愛嬌がある方で、しかも何気に「バントをするシーン」という今までありそうでなかった場面を描いている。そういう地味な場面に目が向くこのメダルのデザイナーはなかなかセンスが良い(褒めてます)。「センバツ」の文字もなんかいいよね!
春の甲子園の記念メダルは少なくとも「第46回(1974)」から「第67回(1995)」までは毎年製造されていたのではないかと予想している。
なかなか長い年月をかけて製造されているシリーズだけに他のメダルもオークション等でちょくちょく見かけることがあるのだが、高校野球のファン層とかぶるのか、よく競り負ける。それなりに種類が集まったら「特集ページ」にでもしてまとめたいシリーズである。個性的で割と好きなデザインなんだよね〜現代ウケはまったくしないと思うけど。
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