長野県【美ヶ原高原美術館】 記念メダル

美ヶ原高原美術館 記念メダル アモーレの鐘
美ヶ原高原美術館 記念メダル ルート460
美ヶ原高原美術館 記念メダル 美しの塔

@美術館1階の休憩スペース
備考:入場しなくても購入可。販売機の管轄は、美術館でもなく、土産屋のレジでもなく、テラスにあるソフトクリーム屋さんなのだ!

山の上の奥だ(山上憶良のもじり)

 「道の駅 美ヶ原高原」に併設されている【美ヶ原高原美術館】は、「箱根 彫刻の森美術館」と並ぶフジサンケイグループ傘下の美術館である。神奈川県に住んでいたときは毎日「ポンキッキー」を観ていた流れでジョージ・ウィンストンの「あこがれ/愛」の曲とともに箱根彫刻の森美術館のCMを目にしていたので、「あんな感じの場所です」と一言いえば、関東圏の方々は容易に想像がつくことだろう。まさにあんな感じの場所である。「箱根 彫刻の森美術館」は行ったことないけど。

「マツコ&有吉の怒り新党」の方がメジャー?

 まず「道の駅 美ヶ原高原」は、道の駅の中でも非常に評価の高い、人気のスポットである。人気の秘密は、その特殊性にある。「日本一高い位置にある道の駅」というキャッチフレーズ通り、標高2000m級の山の中に位置するため、山の良さを設備の整った環境で「無料」で楽しめる場所ということになる。具体的には、広大な無料駐車場にトイレや自販機が備わっていて、さらには真夏でも涼しい気候、そのうえ景色(夜景)も絶景! ということで、知る人ぞ知る最高の車中泊スポットの一つなのである。

 私は昨今のキャンピングカーブームが始まる以前からキャンピンカーに乗っていたので、「車中泊」は私の旅の原点ともいえる。もっとも現在では道の駅での車中泊にはいろいろな議論があるのでここではこれ以上言及しない(例えば、道の駅が「車中泊禁止」を掲げていても、道の駅の「駐車場」は厳密には国土交通省の管轄なので、そもそも「道の駅」という施設がその駐車場での行為を禁止(あるいは逆に許可も)できるのか否かという問題があったりする。そして国土交通省の車中泊に対する公式な見解は「宿泊は禁止だが、仮眠はOK」というグレーを絵に描いたようなザ・お役所なものなので、議論を呼ぶことになっている。つまり、何をもって「宿泊」とし、どこまでが「仮眠」なのかという点で車中泊系YouTuberたちを中心として終わりなき不毛な論争が繰り広げられているのである)(そもそも国土交通省が「車中泊」という言葉を意図的に避けて回答しているところが問題を根深くしているという私見)

 が、ただの事実を事実としてのみお伝えすれば、真夏のシーズン中の夜は、まるでモータービレッジのような光景が広がることになる。眼下に広がる夜景と個々の車中泊中の車内から漏れ出る光がまた幻想的な雰囲気を作り上げるのである。

 もちろん車中泊だけではなく、ビーナスラインをツーリングするバイカーたちの目的地&休憩地の一つでもあったり、クルマのツーリングクラブが集まる場所であったりする。それだけではなく、もちろん家族旅行等の観光客も多いし、団体ツアーのバスが停まっていることも多い。メジャーな観光地として成り立っている場所なのである。

 そんな道の駅に併設されている【美ヶ原高原美術館】は、冬季は閉鎖されるので4月中旬から11月中旬までの期間限定施設となるのでご注意されたし。

ここで働かせてくださいって言うんだよbyハク

サンダルで来てはいけない

 ここは異空間である。

 美術「館」と名乗ってはいるが、屋外——もとい、山である。広大な山の風景の中に、異形の者たちが転々と存在する場所——それが【美ヶ原高原美術館】。あり触れた草原の風景の中に、明らかに常軌を逸した存在がポツポツと立ち並んでいるので、「今はやりの異世界転生モノか⁉︎」という気分になってくること請け合いである。

 しかもこの日は深く濃い霧が立ち込める中、人っ子ひとりいない敷地内をさまよったので、気分はすっかり『千と千尋の神隠し』である。

↓親の身勝手で異世界に迷い込んで風呂屋(風俗店)で働かされた話

 雨と霧の中に佇む巨大近代彫刻たちは、幻想的というよりも

化物

であった。以下、気になった作品(化物)を羅列。

また会ったな、兵器ブリオン(下記過去記事参照)
ワカメが地上に生えていると一気に異様になりますな
マックのポテトや!
ちょっとどうツッコんで良いのかわからないくらいカオスな状況ですな、上も下も
めくれたスカートをのぞくクマの後ろに見えるキャンピングトレーラーには、なんと1泊12000円で泊まれるらしい。いや、全然ありですな! 家族で〜というよりも、恋人と泊まりたい場所ですな。
幼稚園に展示してあったら園児の作品だと素直に思える首のないシマウマたち
守護念獣
異世界すぎてヤヴァイ
大コーンもご健在でした
ナナちゃん人形がこんなところにも⁉︎
どことなく腹立つ顔のグレムリン
仰々しいブラシ
貧弱な巨神兵
セクハラ意識が低かったバブル時代の罰ゲーム
計算ミス!
アマビエ!
ウオノメ!
倦怠期の夫婦が外出したとき
めっちゃバカにしてくる人(副題:映画だと最初に死ぬ人)
GANTZの星人として出てきそうな人
ここにも兵器ブリオンが!
「こんなところにバナナの皮捨てやがって!」
腹立つ
和式トイレで足を滑らせた悲劇
男が彼女に自宅でして欲しい格好No.1
かせい人
デカく作りすぎたハンドスピナー
高さを間違えたくす玉
「ねえ1回だけ! ちょっとだけで良いから! 大丈夫だから!」
前髪切りすぎちゃったイヤ〜ン
ストッキング芸人
動画でよく見るアングルですな

 写真だとやはりどうにも映え〜とならなかったが、リアルでは立ち込める霧の中を彷徨いながら異形の者たちとの邂逅があるので、異様に幻想的な体験であった。

 そして、全てを見て回ろうと思うと1時間近く歩き続けることになるので、言ってみれば異世界ハイキングが楽しめる場所なのである。ビバッ! 美ヶ原高原。私はこの施設、超おすすめである。デートにもよいと思います、いろいろと(何が?)。

記念メダルについて

悲劇の光景

 私が訪れたのは、新型コロナウィルス対策がなされていた2020年7月のことである。そのため、上記写真のような悲劇に見舞われた。すぐ隣にある飲料の自販機は全てバリバリ稼働していたのだが、記念メダル販売機のみコロナ対策がとられていた。正直その辺に矛盾を感じてしまうのだが、気持ちよく旅をするならば、そういうことにツッコんではいけないのである。「記念メダルなんかよりジュースの自販機の方がよっぽど触る人多いんじゃ……ていうかそもそも記念メダルなんて買うやついるのか……」などというのは心の中だけで思っておくべきことである(とここで書く)。そんなことは100万年前に議論し尽くされていて、それでもやらざるを得ないときがあるのがサラリーマンというやつである。

 今までの記念メダルを巡る長き旅の経験から、「まあ恐らく買えるだろう」という予測はついていた。ただ、お願いの仕方はとても大切である。やはり、「人がいないとき」「忙しそうにしていないとき」というのを見計らって、「無理を言ってごめんなさい」という態度で、丁寧にお願いしなければならない。そして何より重要なのは、断られたら素直に引き下がるという覚悟をしっかりもって交渉にあたらなければならないことである。論破がゴールの議論なんかになることが一番最悪のケースであるといえる。「議論に勝っても、相手の自尊心を傷つけるだけだ by 司馬遼太郎」である。

 そんなわけでお願いしに行ったわけだが、まず2階の美術館受付では綺麗なお姉さんを「なんのことですか〜?」みたいな雰囲気で困らせてしまった。記念メダルなんて存在すら知らないんですけどと言わんばかりの空気が場に流れた。ごめんなさい。

 結局責任者的な方に出てきてもらって、「道の駅の管轄なので〜」ということで、1階の道の駅エリアに向かうことに。レジがなかなか空かなかったのでしばらく待ち、客がゼロになった瞬間に、明らかに記念メダルなんぞに指一本触れたことがなさそうな10代っぽい可愛い女の子に「あのー、記念メダルぅ……」と話しかける怪しいおっさんが一人。

 予想通り「まったく何言っているのかわからない。日本語?」と言わんばかりの困惑の笑顔を向けられたものの、横で話を聞いていた方が「道の駅の管轄なので、テラスのソフトクリームを売っているお店へお願いします」と助け舟を出してくれたおかげで、無事話が進んだ。というか、

道の駅の管轄がソフトクリーム屋さん

という衝撃の事実に面食らった。メダル販売機が故障したときに一発でここにたどり着くのはSランクのミッションであることだろう。きっとスネークでも難しい(メタルギアソリッドやったことないけど)。

 ちなみにこのソフトクリーム屋さん、Googleレビューで大好評を博していることを帰ってきてから知った。食べれば良かった! ガッデム!

 記念メダルとしては、古くからあるメダルであるが、なかなか秀逸なデザインであると感じる。長友佑都が「僕のアモーレです」と言わんばかりのアモーレの鐘がとても可愛らしく描かれている。が、実際のアモーレの鐘がどんな風であるかは意外と目視できない

ファ、ソ、羅〜
見えん
いや、見えん

 「美しの塔」メダルは、すぐ近くの【山本小屋ふる里館】でまったく同一のものを販売している。それどころか、ここにはない銀+カラーver.も販売しているし、そもそも「美しの塔」自体がそちらにあるので、そちらで購入するのが記念メダラー的には筋といえるかもしれない(もちろんどちらで購入するのも自由である)。

 私が2012年の5月頃に訪れたときには、「アモーレの鐘」メダルは販売終了しており、販売機にその姿はなかった。それどころか、現在でも公式HPの販売終了リストに記載されている。それがいつの間にやら音もなく販売が再開され、記念メダラーたちからはさも当然のような購入報告があげられるようになっていた。

 自分が訪れたときにはなかったものがその後販売されているというのは記念メダラーあるあるであり、この世界の不条理の一つでもある。しかし今回、そのおかげで改めて訪れるきっかけとなり、2度目ならではの骨の髄まで楽しみ尽くすような見学ができたので、それはそれで良かったと思っている。

 そして何より、記念メダラーという生き物は、メダルが手に入ればすべてのことに納得するようにできているのである。ある意味では人間のSA・GAの塊のような存在——

(過去記事)

怪しげなモノが点々としている光景

 この記念メダルは、基本的には美ヶ原の【山本小屋ふるさと館】という場所で販売されているものなのだが、私は【美ヶ原高原美術館】で購入したので、そちらの記事とする。記念メダルに描かれているオブジェもそちらにあるようだが、残念ながら私は【山本小屋ふるさと館】には行ったことがない

 この美術館はなかなか印象が深い。まず、五月に訪れたのにめちゃんこ寒くて、雪が数センチ単位で残っていたことを覚えている。当時は軽キャンピングカーに乗りしかもノーマルタイヤで行ったので、こりゃあ死ぬな~と軽く絶望した。山道は軽の箱バンにはとにかく馬力が足りず、アクセルべた踏みで時速30キロ前後であった。後続車があおってくるが、あおってくる気持ちが逆に理解できるというね。。。

 【美ヶ原高原美術館】には「ビーナスライン」と呼ばれるクルマ好きのメッカのような道を通ってやってくることになる。そのため、広大な美術館駐車場には必然的になかなかいかついスポーツカーが集まっていた。美術館とはいっても、併設されている地域のお土産屋さんのようなところもあり、道の駅のようなテイであった。このクルマたちが、ビーナスラインで私をあおっていた奴らだ~~むしろ邪魔してごめんなさい。

 この美術館は「箱根彫刻の森美術館」みたいな、屋外展示型の巨大オブジェを鑑賞して回るタイプの広大な美術館で、山に作られているため勾配があり、サンダルで訪れることはあまりおススメできない。私は半袖半ズボンのサンダルという超ナメた格好で行ったため、入場口の係員は恐らく「ナメんじゃねぇ」と思ったに違いない。

 ここの展示物で目を引いたものを少し。

↑ドンタコス
↑進撃の巨人
↑ハウルの動く城
↑兵器ブリオン⁉︎
参考資料:『HUNTER×HUNTER』より

 さて、ここでは非常に印象深い出来事に遭遇した。あまりにも不思議で、いろいろな人にこの不可思議な出来事話しまくってしまったくらいである。前職の職場で、たぶん200人近くに同じ話をしたと思われる。誇張無しで。

 何が起こったかというと、とあるオブジェの前で、ある少年が母親と何やら揉めていたのである。その少年は、その巨大オブジェを指さし、「だいこんだよ! これはだいこんだよ!」と、半ば半べそで強く強く母親に訴えていた。母親はというと、その剣幕と言葉に困惑気味で、何度同じ言葉を重ねても一向に自分の主張を曲げない息子を半ば恐れるような顔で見つめるのみであった。母親が息子に掛ける言葉は、一点のみであった。「これはとうもろこしでしょ?」

 で。

 その問題のオブジェは↓である。

 そう、つまりは、どう考えても母親の言葉が正しいのである。これを「歯並びの悪い金歯と歯茎」に間違える人間は65億人中1人くらいはいるかもしれないが、「だいこん」と間違える人間は後にも先にもこの少年一人であっただろう。しかも少年は必死であった。金塊を目の前にした人間くらい、バーゲンセールを目の前にした大阪のおばちゃんくらい必死であった。あれを俗に「ムキになっている」というのだろう。このオブジェを「だいこん」であると必死に訴えかけていた。

 珍しいものを見たものだ――そんなことを思いながら、帰りの車、ビーナスライン下りでホイールベースが短いくせにどアンダーステア出まくりの軽キャンピングカーに悪戦苦闘しながら、はた、とそれは天啓のように閃いたのだった。

大コーン

 少年は、「大コーン」と言っていたのではないか!?

 突如として、私の脳裏はその考えに支配された。少年は、冗談を――いわゆる「親父ギャグ」というやつを言っていたのではないか。親父ギャグを言ったのに理解されなかったので、それであんなにもムキになっていたのではないか。

 親父ギャグを言ったのに「えっ? それどういうこと?」と理解されないことほどいたたまれないことは他にない。少年は、己の脳裏に浮かんだ些細な考えを述べたにも関わらず、想像を遥かに超えるほど理解されず、いたたまれず引き下がれず、だからこそあれほどまでに理解してもらおうと必死だったのではないか。

 しかし、すでに私は帰路につき、この考えを、当の母親に伝える術はなかった。否、たとえ仮にあの場でこの考えに至っていたとしても、見知らぬ親父が「お母さん、息子さんはこれを大コーンと言っているのですよ」と爽やかな笑顔で伝えたところで、悲鳴を上げられるだけであったろう。

 山の上の美術館に、この謎はそっと置いて来ることにした。明かされない方が良い真相というのもあるのである。

雪の上にシマウマの大群がいるというのもよく考えるとシュールな光景である




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