邪道【中日ドラゴンズリーグ優勝 1999年】 記念メダル

中日ドラゴンズリーグ優勝 1999年 記念メダル
中日ドラゴンズリーグ優勝 1999年 記念メダル 星野仙一監督

試合中に怒る人、キライ

 私は試合中に怒鳴り散らす人が好きではない。つまり、一般的な運動部活動の顧問みたいなイメージの人は嫌いである(クラブチームでももちろんいるけど)。練習ならまだしも、試合中にガーガー言われてもうるさいだけである。そういった人にはぜひ、「あなたの日々の指導の結果が、今目の前で起こっていることなんですよ」と懇切丁寧に教えてあげたい。

 1999年の中日ドラゴンズは、2回目の星野仙一監督体制4年目のシーズンで、セ・リーグ優勝を果たしたシーズンである。が、日本シリーズでは、福岡ダイエーホークスに1勝4敗で特に良いところもなくあっけなく敗北した。

↓1999年の福岡ダイエーホークスリーグ優勝メダル

 2000年前後のプロ野球の歴史を「記念メダルで」振り返ると、星野仙一監督の名がよく出てくる。ということは、この方はよくリーグ優勝していたんだなぁ、本当に名将だったんだなぁということを認めざるを得ない。好きじゃないけど。どこに行っても結果を出すというのは、本物である証拠である。好きじゃないけれど。選手ではなく、監督の力で優勝に導いているといっても過言ではないからである。好きじゃないけど。ええ、好きじゃないけど。

 また、星野仙一監督が優勝すると、記念メダルが作られる傾向が強い。ということは、2013年の楽天リーグ優勝&日本一のときなども記念メダルがあるのかしら。知っている方いたら情報求む(松本徽章工業製の記念メダルがあるのは把握している)。

 1999年に関しては、私は大学受験の真っ最中であり、プロ野球観戦といった娯楽(と言ったら怒られる?)とは全く切り離された生活を送っていたので、このシーズンの記憶は全くない。ただあの時の心境でいえば、どんなテレビ番組であろうと——それこそNHKの夜7時のニュースであろうと面白く感じていたので、「空腹は最高のスパイス」とは言い得て妙であるとしみじみと感じた。プロ野球観戦をしていたら、野球に全く興味がない私でも恐らく全戦観戦してしまっていたかもしれない。

 1999年はノストラダムスの大予言で人類滅亡が予言された年であり、「7月に世界が滅びたら、今している受験勉強も全てが無駄になる」という言い訳のもとダラダラと勉強していたらあっさりと8月になり、これはいかんと横浜の予備校に夏期講習に通う毎日であった。その頃、中日は前半戦を首位で折り返し、「過去6度、前半戦を首位で折り返して優勝を逃している」というジンクスと戦っている真っ最中であり、その後、7度目にしてついにジンクスを打ち破ることとなる。中日が優勝している頃には受験勉強も佳境となり始め、「ノストラダムスの大予言はむしろこのことだったのではないか?」と思うほど辛い(というか眠い)毎日であった。

 何が言いたいかというと、この頃の世の中の記憶はあまりない、ということである。自分=世界であり、「自分の問題が世界の問題だと感じる」という若者の特権(by宇多丸)をフル活用していたときである。

 そんな折でも、世の中は自分とは関係のないところで動き、プロ野球は行われ、私の知らないところで優勝が決まったり最下位が決まったり、クビを切られたり莫大な移籍金で選手が異動したりしている。

 記念メダルは、自分が知る由もなかったそんな世の中を動きを、静かに語りかけてくるのである。という綺麗なまとめ方ね、これ。

記念メダルについて

 1枚目の優勝メダルはよくヤフオク!やメルカリ等でよく見かけるメダルである。こちらはメダル的には特筆すべきようなことはあまりない。「今だったらドアラが描かれるだろうな〜」というくらいである。

 2枚目の星野仙一メダルは、今まで全然見たことがなかったのに、2020年に突然出現したかのように一時期数枚がネット上で売買された。実はこういった現象はたびたび起こる。毎日のようにメルカリやヤフオク!をチェックしている邪道系記念メダラー達でも見たことがない出モノが突如として現れるときには、まるで息を合わせたかのようにその後続々と同じメダルが出品され、その後しばらく経つと流行病が収束するかのように再び目にすることが激減する。この現象は本当に謎である。

 星野仙一メダルですぐに思い浮かぶのは、阪神ver.の方ではなかろうか。

2003年も優勝してますな〜

 顔が同じなのは当然であるが、構図から表情からコンセプトに至るまでほぼ同じであるといえる。帽子のマークが「D」→「H」になったくらいの変化しか感じられないくらいである——と思ったら、並べて比べてみると結構いろいろと違う。

ダブル仙ちゃん

 何より感心するのが、「1999」→「2003」という時の流れを経た分だけ、きちんと歳をとった雰囲気が出ている点である。ほうれい線が深くなった⁉︎

 全体的なメダルの作り込みははっきりいって阪神ver.の方が上である。中地にver.はユニフォームや帽子のシワ、表情、顔の作りこみがいまいちですな〜

 裏面は、前年の【横浜ベイスターズ日本一 1998年】のメダルを踏襲している。デザインした人が同じなのかな〜

刻印部がないといまいち記念メダラーからは不人気だ!

 この頃はプロ野球メダルが盛り上がっていた時期だと推測されるので、もしかしたら他にもまた発掘されるメダルがそのうち出てくるかもしれない。

 プロ野球関連の茶平メダルが見られなくなって久しい。【ナゴヤドーム】にメダル販売機が常設されていることを考えると、中日が優勝すれば高確率でまた優勝メダルが発売されるのではないかと踏んでいる。が、それは現状、プロ野球の優勝メダルが発売される可能性が低いということと同義であるという話でもある。

 メダルのためにもぜひ中日ドラゴンズにはがんばっていただきたい(どこかピントのズレた迷惑な応援)。




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