邪道【石廊崎ジャングルパーク】 記念メダル

ジャングルパーク 記念メダル

ジャングルは何処へ

海と山とお日様の美しすぎる一枚。ジャングル? 何それおいしいの?

 【石廊崎ジャングルパーク】は、静岡県伊豆半島の最南端にかつて存在し、2003年に廃業した植物園である。ちなみに「石廊崎」は「いろうざき」と読む。「いし」と入れた時点でナビには出てこない(私です)。

 廃業後はリゾート地あるあるの御多分に洩れず、解体作業とその費用に関して運営していた会社と自治体とが長年揉めていたようで、そのことがこの後の伝説へと繋がってゆくことになる。

 現在はその跡地に「石廊崎オーシャンパーク」として新生し、かつてジャングルだった面影をほとんど残すことなく新しい歴史を刻み始めている。びっくりするほどジャングル感のない、さわやかな施設へと様変わりしていた。

【ジャングルパーク】からの「オーシャンパーク」なので何となく語感を残しているのは、せめてもの武士の情けか⁉︎
海と空の青のコントラストで美しい情景が広がっておりますが、実際には12月の海風は強烈でガッタガタに震えながら撮影した一枚

 ネットで調べてみると、【ジャングルパーク】は廃墟のメッカとして有名だったらしい。というのも、施設内の熱帯植物を全て放置したまま廃業したそうで、置き去りにされた植物達が逞しく立派に育った様子がネット上にはいろいろと落ちていた。昨今ではYouTuberたちの廃墟侵入問題が取り沙汰されていることもありここに廃墟探訪者たちのリンクを載せるようなことはしないが、気になる方はぜひご自身でググってみていただきたい。長年放置されて成熟した熱帯植物たちと、廃墟となり朽ち果ててゆく建物とのコラボレーションは、想像以上に逞しい姿となっていた。全然廃墟に興味ない派であるが、これはぜひ見てみたかった。。。(もちろん不法侵入してはいけませんYO!)

わずかに残るジャングルだったときの香り(まったく別で植えたと思うけど)

 そんなわけで私が訪れたのはすっかり綺麗な姿となって生まれ変わった「石廊崎オーシャンパーク」ということになる。ときは2021年12月25日、岬と呼ばれる場所は、ただただ風が強く、寒かった。好きな人と来ていたならば、それは君の右手を僕の左ポケットにお招きするためのこの上ない理由になるだろう。しかしパンダと来たので、パンダが飛んで行かないように私のポケットに収納されただけであった。

あまりの寒さに食べてしまった「ジオのりラーメン」。伊豆はジオパークですからな!
味はびっくりするほど普通です。
この先に灯台があることを現地にて初めて知る。それがメダル旅だ!
日本の灯台には父がいたことを初めて知る 
灯台の父ブラントンさんは遥かなる時を超えて灯台そのものとなる
ということで、建物内を通り抜けると灯台へ続く道が続いている。いざ行かん。

冬の岬は寒い——それは真理である

哺乳瓶型灯台

 どこまでを「石廊崎オーシャンパーク」と呼ぶのかは微妙に不明なのだが、建物を抜けると寒風吹き荒ぶ岬へと続く道を進むことになる。つまり、それこそが「石廊崎」である。

長年放置され朽ち果てた歴史を払拭したいかのように綺麗に整備された石畳の道
様々な理由にて鳥居をくぐれない方々には通りにくい道となっている。お隣の便所がまるで社のようだ。
鳥居を抜けると唐突にオーシャンビュー! つまり、激寒だっ!
錠前で閉ざされた撮影スポット。本当にご自由に入って良いんですよね……?(入ってません)

寒いっ((((;゚Д゚)))))))ガクブル

 写真ではお伝えできないのが本当に残念でならない。「石廊崎」の感想は、寒い寒い寒いである。寒い。

 私は山登りをしていても自分が自分自身に対して驚いたように、綺麗な自然の景色を見て感動するタイプの人間ではないので、眼前に広がる光景が確かに綺麗だな〜とは思うのだが、同時に「だから?」とも思う、ミスター台無し野郎なのである。綺麗な景色は、それ以上に綺麗だと思う人と一緒に見て初めてその美しさを本当に理解できる(キモっ)。パンダとじゃわからなかったわ、この良さが。

その綺麗な景色がこちらです。このとき私が感じていた気持ちは「寒い」です。
縁結びの神と名乗ってくれていなければちょっと縁結んでくれそうだとは思えなかったかもしれない祠が岬の先端にありました!
崖の下にある小屋がいわゆる社務所となっている。つまり「鳥居」「祠」「社務所」の関係から、この崖全体が一つの神社となっているともいえる。ここはぜひお守り型記念メダルの販売を……
この伊豆七島の中で、一番左の伊豆大島にはかつて記念メダルがあったんだな〜

 観光スポットとしては正直パンチが一つ足りないな〜というのが正直な感想である。ここは一つ、東尋坊のように

船越英一郎に来てもらう

 しか術はない。犯人にはぜひ東尋坊ではなく石廊崎に逃げてもらおう。

新旧の灯台を勝手に比べてみました。
木造からコンクリに作り直しても、なんとなく形を寄せてつくるところに好感度大。

記念メダルについて

溢れ出すジャングル感

 デザインについて、おもて面に関しては当然のことながら面影を残すものは現存していない。最近ではこういう愉快な図柄のメダルが本当に少なくなってしまったので、マニアとしては一抹の寂しさを感じる次第である。トーテムポールが自分達を置き去りにした運営会社や行政に対して牙を剥いているデザインである(違う)。

 裏面は石廊崎の灯台がデザインされており、当時からこの場所の観光スポットの一つとして売り出していたことが窺える。ジャングルからの灯台・石廊崎コースというのが全然イメージつかないのだが、きっとみな足を運んだのだろう(適当)。

  このメダルを手に入れなければ絶対、一生訪れることはなかっただろう場所である。このメダルを発案・企画した人も、まさか今になってこのメダルを見て石廊崎にまで足を運んでくる酔狂な人間がいるなどと夢にも思っていないことだろう。

 メダルに導かれし者たち——




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)