メダル旅で勉強の日々
最初に宣言してしまうが、この記事は記念メダルの話はほとんど出てこない私の備忘録、かつ、自己顕示欲の塊である。資格試験に合格したからには合格体験記を書きたい! というブロガーのSA・GAを凝縮した記事であり、SEO的には「情報処理安全確保支援士 合格」みたいなワードを狙うものである。あんまりSEOを頑張る気はないけど。
YouTuberが何かにつけて動画を回したくなる気持ちがよくわかるぜ……
しかし、以後この記事からほとんどなくなるであろう記念メダル的な要素に先に言及しておくと、茶平公式通販の「寿メダル」の存在が、この記事を書こうと思わせた一つの要因ではある。このメダルはコレクター的には裏面をどういう形にして購入すれば良いのか悩む一品であるといえる。コレクターの弱点は「ご自由にカスタマイズ」なのである。
そこで、私は情報処理技術者試験の高度試験に合格したあかつきに、自分への合格祝いの証としてこの記念メダルを購入することにしたのだった。
が。
それは間違いだったかもしれない。なぜなら、私の本命である高度試験「ネットワークスペシャリスト試験」に落ちたからである。自分の意識高めの目標で自分の首を締めるのが大好きなのは、エセ意識高い系男子にありがちなことである。
「ネットワークスペシャリスト試験」(通称:ネスペ)は1年に1度しか実施されない試験なので、購入は最短でも1年後か……とがっくりしていた。ところが——
半年後に実施され、かつ、ネスペ試験に非常に関わりが深く、共通する知識も多いとされる「情報処理安全確保支援士試験」というものがある。これも情報処理技術者試験の中で「高度試験」の一つにカテゴライズされる試験である。
様々な逡巡の中、知識体系が重なる部分が多いという要素を加味し、ネスペ試験の勉強も兼ねて受験することにした。そして、「こ、これも高度試験だし、合格したら、メダル……か、買ってもいいよね⁉︎」という、誰にしているのかまったく不明な言い訳を脳内で作り出した。意識高い系男子は、自分自身に言い訳をして最終的に自分に甘くしがちである。
ただ、妙なこだわりから、赤ver.、紫ver.の2種類がある寿メダルのうち、いかにもおめでたい色で本命である赤ver.はやはりネスペ合格まで取っておこうという謎のハードルを自分に課した結果、この度の合格では、紫ver.の購入に至ったという次第である。そんなわけで、とってもめでたい裏面が完成された。
正直、私が合格するのが先か、旅行業界の景気が回復して茶平工業が通販事業をやめてしまうのが先か不安だったので(そんな情報は聞いてませんが)、少なくても無事に1枚入手できたことに非常に安堵した。ただ、やはり本命は、デザインにめでたさが爆発している赤ver.である。次こそはネスペ試験に合格したいものである。現在過去問に取り組み中であるが、まったく自信なし!
情報処理安全確保支援士試験とは
はじめに、私の仕事は完全なる非IT系である。例えば「ファイアーウォール」などいじったこともなければ、肉眼で目視したことすらない。また私の職場のITレベル感をいえば、Excelで簡単な関数を使用しただけ「あなたはそれで楽かもしれないけど、そのExcelファイルを引き継ぐ人が困るでしょ?」と怒られたことがあるくらいである。vlookupなんてもってのほかだし、マクロが使えたらたぶん神の領域に踏み込んだ悪魔である。
そんな私の職場環境及び仕事内容を踏まえて。
情報処理安全確保支援士試験がどんな資格試験かといえば、「合格する労力の割に、一般ピーポーにいまいち『すご〜い!』と言ってもらえない資格」である。なんじゃそりゃ。
これはひとえに、名前が悪い。この試験は2017年から開始された割と新しいものなのだが、その前身となった旧資格試験が「情報セキュリティスペシャリスト試験」という名称であった。
そっちの方がええやん( ;∀;)
と、私のような「資格をステータス(自慢)と考えてウェ〜イとやりたい民」の99%が思っていることだろう。なぜなら、IT関係にそれほど縁がない人に「情報処理安全確保支援士」と言うのと「情報セキュリティスペシャリスト」と告げるのとでは、相手の反応がまるで違うからである。前者は「ふ〜ん、知らないなぁ……(^_^;)ニガワライ」となる確率100%(当社比)であるのに対し、後者は「セキュリティのスペシャリストとかすげー∑(゚Д゚)」となること請け合いである。だから私は「何の資格取ったの?」とITにそれほど精通してなさそうな人に訊かれたときには、必ず「情報セキュリティスペシャリストです!(胸を張って)」と答えるようにしている。嘘ではない(と信じている)。
旧名称の「スペシャリスト」の文字が語る通り、情報セキュリティの分野では一応最難関の国家試験とされている。「一応」なんて付けているのは、「情報セキュリティ分野の最難関であっても、最難関のIT系国家試験ではない」ということを強調したいからである。上記の図のように情報処理技術者試験の中で「高度試験」に区分される試験は9種類あるのだが、この中で間違いなく「情報処理安全確保支援士試験」は最も簡単である。例えば「他の試験は年に1回しか実施されないのに、支援士試験だけは年2回ある」といったチャンスの多さという点だけ見てもそうであるし、そもそもの問題の内容も、一番平易であるといっても過言ではない。事実上、高度試験の入門編という位置付けである。ネット上の記事によっては税理士試験の難易度と同列に扱うものも目にしたことがあるが(ウィキペディアとか)、それはさすがに税理士の方々に失礼な話だと思います、はい。
そんな試験なので、試験内容としては当然「情報セキュリティインシデント」(例:誰かが持ち込んだUSBからウィルス感染したし!)への対応といった、事例説明文から適切な対応を考えて論述する問題となっている。つまり、会社の情報システム部の平々凡々とした日常を打ち破るトラブルが発生したことが長々とした文章で語られ(A4で数ページ)、部門責任者のY部長(上司)と、情報システム部員のB君(あなた)がこのトラブルにどう対応していくかを答えていくのである(実際は「こう対応したけれど、それはなぜか?」みたいに訊かれることが多い)。
実際に起こり得る情報セキュリティインシデントに対して適切な対応ができるか——という実務的な能力を問う試験となっている、というのが建前である。が、実際には国語力の問題である要素はかなり大きい。情報セキュリティに関する知識をある程度有していることはもちろん大前提なのだが、市販の参考書にほとんど載ってないような技術や知識は問題文で丁寧に解説してくれている場合が多く、暗記量を問うというよりも、思考力という名の「国語力」を問う試験である、という印象がかなり強い。なぜなら、解答に必要なことは問題文中に書かれていることが大半だからだ。
例えば「傍線部①とあるが、それはなぜか? その理由を30字以内で述べよ」みたいな問題なのである。これって国語の長文読解問題じゃん、と思ったそこのあなた。その通りでございます。文系国公立大学の一般入試でよくある形である。今までの人生でそういう試験に馴染みがあった人の方が有利なのは言うまでもない。例えば、理由を問われているなら「〜だから」と書くとか、どういうことかと問われているなら「〜ということ」と答えるとか、そういう国語の論述問題における基本的なところが抑えられているかどうかだけでも、試験に対する難易度の印象も変わってくることだろう。
つまり、「書いてあることが読み取れない」or「書いてないことを読み取ってしまう」という、Twitter等のSNS界隈でよくトラブルの原因となる「国語力」がそのまま試される試験となっている。もちろん、「解答に必要なことが問題文に書かれている」と理解するには、それ相応の情報セキュリティの知識が前提となっている場合が多い。ただ、必要な知識は実は非常に単純であったり、一問一答形式でその知識が問われればそれなりに勉強してきた人なら余裕で答えられるようなものであったりと、「最難関国家試験」と銘打たれるほど難しいわけではないことがほとんどである。
私が落ちたネスペ試験とこの情報処理安全確保支援士試験との難易度の違いは、この「前提となる知識」の必要量の違いが圧倒的に違うという点である。あくまで主観であるが、ネスペ試験はネットワークに関する知識をかなり深掘りしないと解答の根拠となる箇所を問題文から見つけ出すことができないし、「そんなことまで考え至らないよ〜」と泣きそうになるほど深い解答を求められることがある。が、情報処理安全確保支援士試験は、それがかなり浅い。なんなら常識の範囲でも「そりゃあかんやろ」という行動を取った人間が出てきたりして(例:USBメモリを使い回しているとか、よくわからんサイトからファイルをダウンロードしたとか、なんか変なことになったけど問題ないと思って報告しなかったとか)、説明文を読んでいるだけで「ここ、後で訊かれるな」とわかることが結構ある。もちろんそういった問題のみが解けただけでは合格点には届かないだろうが、ネスペ試験の過去問を初めて読んだ時の「何がわからないかもわからない」といった絶望感は、少なくても基本情報技術者試験や応用情報技術者試験に合格している人ならそんなにはないことだろう。
勉強時間
私がこの試験に対して費やした勉強時間は、諸々含めて約150時間くらいである(スマホアプリで勉強時間を管理しております)。ただその半分以上は、通勤での電車内での勉強時間であったり、YouTuberが製作した試験対策動画を聞き流したりした時間であり、机に向かって「さあやるぞ!」といかにも「勉強」というテイで臨んだ時間は40時間くらいであった(記録によると)。
恐らくIT系の仕事に従事する等で元々この分野に知見がある人なら、もっと少ない勉強時間でも合格できることだろう。私自身を振り返ってみても、過去問演習に取り組み始めて割とすぐに、(60点で良いという条件なら)恐らく合格できるだろうな〜と漠然とした道筋が見えた。実際は午後Ⅰ試験が64点というギリギリの点数で慢心以外の何者でもなかったわけだが……
また私は、不合格であったとはいえ、まがりなりにもネスペ試験の勉強を割とガッツリと経験した身なので、その時の知識と経験がかなりこの試験にも好影響をもたらしたことは実感としてある。やはり知識体系がかなり共通していて、何より「ネスペの簡易版やな( ´ ▽ ` )」という実感をもてたことが大きい。必要以上に恐れず、また勉強の初期の段階からかなり参考書の内容が理解できていることを実感できた。
また後述するが、応用情報技術者試験や基本情報技術者試験のネットワーク分野、セキュリティ分野の問題にも取り組むことになったのだが、それらの問題を「めっちゃ易しいなぁ、息抜きにちょうどいいわ〜♪(´ε` )」といつの間にやら楽しくすら思えるようになっていたのは、恐らくネスペ試験の勉強によって知識の底上げができていたからだと推察される。
つまり私の勉強時間は、過去のネスペ試験の勉強の上で成り立っているものであるといえる。例えば応用情報技術者試験に合格した次のステップとしてこの試験を受験しようと考えている非IT系の人が必要な勉強時間は、ガッツリとした体制での勉強が100時間以上は必要であると考えた方が無難である。特に基本情報、応用情報でネットワーク分野を避けて来た人だと、100時間程度では厳しいかもしれない。そんな人は受験しようとも思わないかもしれないが(倒置法)。
参考書と問題集
ネスペ試験は左門至峰先生という偉大なるお方が著した『ネスペシリーズ』と呼ばれる至高の存在が君臨するので参考書に迷うことはほぼない。その左門先生が新たなシリーズとして支援士シリーズを刊行するようになったので、これ買えば良いんじゃね? と何となく思っている。読んだことないが。
情報処理安全確保支援士試験は、高度試験の中で最も受験者数が多いことが影響しているのか、色々と参考書と問題集が乱立している印象がある。正直、どれが最も優れているのか今もって不明である。
私が主に使用したのは以下の2冊である。しかしながら、単純に、ただ使用したというだけであって、別にオススメというわけではない。オススメできるほど吟味していないし、繰り返しになるが、この試験への前提となる知識の多くはネスペ試験の勉強で得たものが多く、それらの参考書はここに含まない。つまり、この合格体験記は本当に役に立たない体験記であると胸を張って言える。私は正直者である。
情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ)
これはいわゆる「テキスト」という位置付けで使用した。これを選んだ理由は、「応用情報技術者試験」に合格したときに使用した「重点対策シリーズ」に好印象を抱いていたからという、シリーズもの出版における出版社の戦略にまんまとハマった結果である。出版社が同じというだけで、著者は別人であるのに。
ただ、このテキストに書かれていることを完遂すれば、恐らくこれ一冊で合格することも夢ではないと思う。「このテキストを全部やれば」ではなく、「このテキストに書かれていることを完遂すれば」という点がミソだ。
実はこのテキスト、収録されている過去問題だけでは完結しない仕様になっている。例えば「この単語が出てきたらこのワードをすぐに思い浮かべろ!( *`ω´)ゴルゥァッ」というような一問一答式の暗記を課してきたり、指定された過去問をIPA(試験の主催者)のHPからダウンロードして解くように指示されたりするのである。指定される過去問は、基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト時代のもの等、多岐に渡る。それらの過去問を「解説なしでも良いから解け。なんなら解答を見ながらでも良いからとにかく読め!」みたいな指示がされる。このことの意図には「情報処理技術者試験は良問揃いで、問題文はそのまま技術の解説文になっている」という前提がある。このことに、実は異論はない。情報処理技術者試験は、どの試験であれ、過去問に取り組むことで、試験対策云々を抜きにして、自分の知識がどんどんアップデートされていくことを実感できる良試験である。それが私がライフワークの一つとして情報処理技術者試験を受け続けている理由でもある。
そして各分野の最後の仕上げとして、本試験の過去問題が掲載されており、この過去問解説もそれなりに充実している。この参考書を一読した後に時間を取って別の問題集等で本格的に過去問に取り組む予定であるなら、ここに掲載されている本試験の過去問ですら、問題文を読み、解説を読むだけで十分であるかもしれない。つまり、完全にテキストに扱いするということである。
もちろんこの本1冊で完結しようと思うなら、この本試験の過去問はきちんと時間を測って取り組んだ方が良いだろう。私の場合は、勉強量的に不安もあり、過去問の問題集を改めて別に購入して取り組む予定だったので、ここは設問を考えながらも解答を紙に書くようなことはあまりせず、頭の中で考えた答えを、模範解答と照らし合わせて答え合わせするみたいな感じで、基本読むだけで済ませてしまった。それだけでもそれなりに効果があったことは、この後改めて過去問演習に取り組んだ際に実感できたところであったので、繰り返すようだが、過去問集を別で購入して改めて取り組むなら、読むだけで良いと思う。
完全なる余談だが、IPAから過去問をダウンロードして印刷するのは、めんどくさい上にかなりの枚数になる。そして印刷枚数の割にはすぐに終わってしまう分量なので(1問につきA4で4枚くらいあるのに15分あれば終わる)、こういう時はiPadにPDFとしてダウンロードして直接書き込むスタイルの勉強法に慣れている現代っ子の方が色々と効率的だなと思った。
徹底解説 情報処理安全確保支援士 本試験問題 (本試験問題シリーズ)
これは最も重要な過去問演習用の問題集として購入した1冊で、何のひねりもなく、過去3年分の過去問が収録されている。大学受験のときから、私は問題集を購入するときは「問題よりも解答解説の方が分厚い」という条件を課しているのだが、その条件にギリギリ合致していた(ように見えた)。
この問題集では、収録されている午前Ⅰ・Ⅱ試験に関してはまったく手を付けていない。そのため、その解説の充実具合もまったく見ていないので不明である。午後Ⅰ・Ⅱ問題のみ、全ての問題を1周したときにちょうどよく試験の日を迎えた感じである。解説の充実度としては「まあまあ」といったところで、基本情報、応用情報のネットワーク分野をすっ飛ばしてこの試験を受けようと考えている人にとっては、ちょっと厳しいかもしれない。良くも悪くもない「普通」といった感想の過去問題集であった(面白味のない感想)。正直、この問題集でなくても全然問題ないと思う。
ではなぜこの問題集を選んだかといえば、上記掲載の参考書を最初に購入したので「なら問題集も同じ出版社で……」という超安易な考えからである。だから本当に、別にこれでなくても良いと思う。全然別ので良いと思う(くどいくらい言う)。ただの何の変哲もない過去問問題集である。収録問題も上記参考書と一部被っているし、当然解説も似たようなものとなっている。ただ、私は合格したので、結果的に何の不満もない。
情報処理安全確保支援士過去問道場
午前Ⅱ試験に関しては、「過去問道場」一択である。
上記掲載参考書でダウンロードできる午前試験問題集とやらでも良いのかもしれないが、利用していないのでわからない(宝の持ち腐れ)。まあ情報処理技術者試験の択一式問題は過去問道場で全然良いと思う。これをスマホでひたすら解く。隙間時間に1問でも良いから解く。私の場合、スーパーのレジ待ちの時間に1問でもいいから解くといったことをしていたら、レジで待つ時間がまったく苦痛でなくなったので、世界に対して優しくなれた気がしたんだ(ミスチル風に)。
掲載されている過去問を全て、1周だけで良いので完走すれば、さすがに午前Ⅱ試験で落ちることはないだろう。本番では絶対に過去問と同じ問題が合格点分は出題されるし、その問題は色々な年の過去問に幾度となく出題されているだろうし、その時には選択肢の番号すら同じである。はっきり言って本番のときにはたとえ計算問題であっても計算することなく解答できるようになっていることだろう。午前試験の鬼門はどちらかといえば午前Ⅰ試験だと思うので、素直に応用情報技術者試験に合格して「午前Ⅰ免除」を獲得してから受験するのが吉であると思う。試験勉強の負担、当日の負担、どちらをとっても全然違うし(相当軽くなる)。
試験のコツ
ネット世界の皆さんがいろいろとこの試験のコツを語っているので今更私が語ることなどないと思うのだが、やっぱり語りたいので語ってしまうのであった。ブロガーとはわがままなのである。
まず大前提として「午前Ⅰ免除」を獲得しておくのは必須である。「応用情報技術者試験 合格」or「高度試験の午前Ⅰ通過経験」のどちらかで免除を得られるが、個人的にはやはり「応用情報合格」を勧めたい。というのも、応用情報のセキュリティ分野とネットワーク分野に手も足も出ないようなら話にならないからである。
もちろん応用情報を受験するならその他の知識も必要になるわけだが、どんな仕事であれ決して無駄にはならない知識である(「人日」の計算であるとか)。ポジショントークなしで、「自分がどういう計算の上でその場所に配置されているのか」ということなどがなんとなく見えてくる、社会人にとって見える世界が広がる試験となっていると考えている。
また、午前Ⅰが免除されていれば、単純に集合時間にかなり余裕が生まれる。「どんなに寝坊してもさすがに間に合うだろう」という時間に行けばよくなるので、この心のアドバンテージはかなり大きい(住んでいる地域と受験会場によるかもしれないが)。
もちろん午前Ⅰも受験した上で合格した人もネット上で何人も見かけるが、単純にそれはその人達がすごいと思う。あなたは自分がすごい人だと思うんですか? ということを自問して、どうするかを考えたいところである。午前Ⅰ免除を獲得することは、回り道なのではなく、王道なのである。午前Ⅰを含めて受験することこそが危険を伴う特別な近道であることを認識されたし。
その上で、コツとしてはやはり「過去問に取り組む」という超ありきたりな回答となってしまう。これはどの合格体験記、ブログ記事でも100%語られる話である。そういった記事で理由はいくつもあげられていて、かつ、取り組んでみると実際「その通り( ´∀`)」となる。が、私なりの独自視点を言えば、勉強は「問題に取り組んでいる時の方が時間が流れるのが早い」「問題に取り組む方が楽しい」という2点を利点として挙げたい。
勉強って実際、「どれだけやったか(時間)」で己の中の満足度がかなり左右されると思うのである。それを「自己満足」の一言で片付けてしまえばまったくもってその通りなのだが、まあ大人になってからの資格取得なんてつまるところは「自己満やん( ´ ▽ ` )」と思うのである(会社に資格取得の褒賞制度があるなら別だが)。つまり、自分が満足感を得られるかどうか——ひいては自己肯定感が高まるかどうかなところがかなりあると思うのである。その満足感を得られる目安の一つに、「取り組んだ時間」がある。要するに「今日は3時間も勉強しちゃったよ〜、俺、社会人なのに〜(ドヤァ)」と自分の中で思いたいわけじゃん?(鼻につくフランクさ)。
で。テキストを読むだけの1時間半はかなり辛く、読んだ端から忘れていっていることを若干自覚しつつダラダラと過ごしてしまうのだが、過去問を解いて答え合わせをして解説まで読み込む1時間半は、本当にあっという間に過ぎさる。というか、1時間半では全然足りない。
そして何より、暗記のような作業をするより、謎解きに取り組むように問題の答えを考えている時間の方が断然楽しい。逆に言えば、過去問に取り組めるくらいになるまでの前提知識を詰め込んでいる期間が勉強において一番辛い時間だと言えるかもしれない。
そういった意味で、資格試験のアドバイスで「何冊もテキストを読むより、一冊のテキストに一通り目を通したらさっさと過去問に取り組むべき」という、好きな女の子の前で突然普段のキャラにはないほどのイキりをかまし出して仲間内から生暖かい目で見られる男子生徒よりよく見るヤツは、理に適っているといえる(たとえが長過ぎて言いたかったことがなんだったのかわからなくなる文章)。
その上でさらに付け加えるならば、「国語の長文問題・論述問題」に対する免疫力向上が必要である。遠回りのようだが、この力が培われていないなら、ここから始める必要があると切に感じる。冗談抜きで、林修先生の講義を受けることが実は近道なのではないかと考えている。林先生の講義受けたことないけど。
私は大学時代、文学部国文学科という世の中に一ミリも貢献することのない学問を学んできた身なので、国語の長文及び論述問題にはかなりの免疫力がある方だと自負している(解けるとは言っていない)。が、それでも午後Ⅱ試験の問題文の分量はかなりしんどい。問題文と設問の読み進め方とか、解答の書き上げ方といったことに対して、自分なりに確立したものがないと、苦痛を通り越して絶望である。理系のみなさんをはじめとして、人生において国語の論述問題に接して来なかったような方々は、どうやって対処してるんですかね?
この辺のことをどうにも確立できず、伸び悩んで迷っている方がいたら、素直にアイテック等の資格予備校の対策講座を一度受講してみるのも良いのではないかと、別に案件ではないのにおススメしてしまう次第である。というのも、私の長文読解及び解答作成力は、大学受験時代に予備校の講義を通して身についたものだと自覚しているからである。そういう受験テクニック的なものは、少なくても私が通った高校(ギリ進学校だけど東大とかに行く人は皆無。早慶も厳しいけど地方国公立は2、3人いるみたいなレベル)の授業ではまったくと言って良いほど身に付くものではなかった。高校の現代文の授業とか、一体何の意味があったのかいまだに謎である。
何が言いたいかというと、「解法テクニックはやはり必要だ」ということである。で、解法テクニックを身に付けることは、自然と国語力をも伸ばすことに繋がると思うのである。いや、マジで。
理由を訊かれているのか事象を訊かれているのかとか、書かれていることから考えて書かれていないことを勝手に読み取らない(創り出さない)とか、そういった力を養うことは、Twitterでトンデモなリプライや引用リツイートをしないためにも必要な力ではなかろうかと思う日々である。Twitterの世界ってどうしてあんななんすか?(国語力がまるで感じられない問い)。
そしてやはり、最後は神頼みである。みなさん、試験の前にはお参りをしましょう。
最後に
以上、何の参考にもならない「試験のコツ」でございました。
読み返してみて、ここまで何のためにもならない文章が書けるという自分の才能に驚きを隠せない。
繰り返しになるが、「情報処理安全確保支援士試験」もIPA主催の情報処理技術者試験の中で高度試験に区分される試験の一つである。だから、「もしかしたらこれに合格したら満足するんじゃないか?」とちらっと考えていた自分がいて、長く続く勉強生活からの解放が待っているのではないかとちょっとだけ期待していたところがあった。
が。
そんなことは1ミリもなく、やはり「ネットワークスペシャリストと名乗りたい!」と夢見る自分がいるのであった。
「おまえじゃなきゃダメなんだ」
と、思いを新たにした合格体験であった。
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