@天守閣入場してすぐ
備考:意外と立派で意外と人気(失礼)
一夜の関係
岐阜県にある【墨俣一夜城】は、いわば伝説上の城である。しかも、城といってもかの有名な「真田丸」的な、戦での戦略上での城であり、お殿様が権威を誇るために築いた城とは異なる。それなのに、ここを訪れると立派な城が立っている。この立派な天守閣はもちろん鉄筋コンクリートで再建された博物館(資料館)で、しかもその外観は大垣城を模している。大垣城は大垣駅前に立派にそびえ立っているので、岐阜県には実質二つの大垣城が存在することになる。
【墨俣一夜城】は、織田信長がまだ藤吉郎時代の秀吉に築城を命じたら、「一夜にして建てた」的な伝説としての城である。しかし、その存在は文献上でしか確認されておらず、その文献の真偽自体もかなり怪しいといういわくつきである。それでも強行して再建したのだから、行政の並々ならぬ意欲がうかがえる。地方行政は、何かと城を建てたがりがちである。やはりその地のランドマーク的なものが何か一つ欲しいのだろう。ランドマーク=城orタワーである。安易。
しかしながら現在の【墨俣一夜城】は、桜の名所として市民に親しまれている。そういう意味では行政の試みは一定の成果を挙げているといえる。城≒桜である。おかげ桜の時期は大変な賑わいを見せているし、某ランキングでは「岐阜県の桜の名所といえば?」で1位となっていた。私が訪れたときもちょうど桜が舞う美しい時期で、見事だった。普段はどうなのかわからないが、この時期だけに関していえば、伝説上の城を半ば強引に再建(しかも外観は別の城)した行政の、行政らしからぬ政策が成功していたように思う。ポイントは桜もセットにしたところである。
清州城あたりも、その辺のノウハウを取り入れていればもっとにぎわったであろうに。行政とは縦割りだなぁ。
↓城と桜のコラボ。まあ桜が咲ききってないけどね! 城と枝のコラボだけどね!
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