邪道【アポロ11号】 記念メダル

 この記念メダルに関しては、詳細不明である。ただ、1975年開催の【沖縄国際海洋博覧会】と、それに伴う【アメリカ建国200年祭】の宣伝?との関連性について何度かブログ内で述べてきた。私の予想ではこの記念メダルも【アメリカ建国200年祭】関連のものなのではないかと考えているのだが、残念ながらそれを調べ尽くすような手段はない。

 まさか宇宙船の中で販売されたわけではあるまい。

 ただ、メダルの素材、メッキの素材(特に刻印部分)がどうも75年よりも前の素材である気がする点が気がかりである。素材としては70年の【大阪万博】時代のものと共通で、アポロ11号の人類初の月面着陸という偉業があった1969年とも大体一致する。そして、世界各国のこの偉業に関する切手やメダルを発行したらしいので、もしかしたらそうしたものの一つかもしれない。まさに「記念メダル」である。

 だれか何か知ってたらぜひご一報を。

 アポロ11号は初めて人類を月まで運んだ宇宙船である。正確には月着陸船「イーグル」が月面に降り立ち、司令船「コロンビア」が上空からそれを見守った。月面に降り立ったのは三人の宇宙飛行士の中でアームストロングとオルドリンの二人で、「どちらが先に宇宙船から出て月に降り立つか」で揉めたらしい。まあそりゃ揉めるよね。その後の歴史でアームストロングの「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」というセリフが永遠に残ることになったことを考えると、この「どっちが先に降りるか問題」は人類にとっては些細ないさかいであったが、二人にとっては大きな運命の分かれ道であったといえるだろう(←うまいことを言ったつもりでいる)。宇宙開発史にはもちろん二人の名が残っているだろうが、人類全体の歴史にはアームストロングの名だけが大きく刻まれている。

 ちなみにこの「じゃない方」のオルドリンは、月面作業後、月着陸船に戻ってきたとき、エンジンのスイッチを壊すというのび太くん並の大失態をやらかしている。いや、そもそもそんな簡単に壊れるような素材でそんな大事なスイッチを作っていること自体が大問題だが、これもまた時代であるのかもしれない。このスイッチ壊しちゃった問題は、ボールペンの先っぽを駆使してスイッチを入れるという家庭の知恵袋的な方法で事なきを得て、無事にエンジンを点火したらしい。うまくいかなかったら宇宙船内で壮絶な殴り合いが起こっていたことだろう。

 またオルドリンは、許可を得ずに月面上で聖餐式というキリスト教の宗教的儀式を一人で行った。「宇宙飛行士は宇宙にいる間は宗教的活動を控えるべき」という通達が出ていたため、オルドリンは妻に対してもこの実行計画を秘密にし、また帰還後も何年も打ち明けずにいた。この事実がわかったのはオルドリン自身が著した「月からの帰還」という著書の中での告白によるものである。いるよね、こういう奴

 やめておいてねと言われていることを、自分が信じる大義のために「やったもん勝ち」的に実行し、しばらくは秘密にしておいたけれども数年経ったらもう時効だね的に我慢できずに自分で言っちゃう奴。「もう時効だから言うけど」と言いながら秘密の告白をする人に言いたいのは、その時効を決めるのはあんたじゃないということと、秘密は墓の下までもってけ、吐いて楽になるなということである。宇宙空間で宗教的活動を行う是非に関しては正直全く興味はないが、組織人間の私であるので、組織がダメだと言っていることをやるからには、その十字架は自分で処理しろと言いたい。校則で禁じられていたアルバイトをしていたことを卒業後に「実はずっとバイトしてだんだよ~」と悪びれずに担任に告白する母校に遊びに来た大学生と同レベルの行いである。正直に告白して許してもらおうと思うくらいないら、初めからダメだと言われていることなどしなければよい。するなら許してもらもらおうなどと甘いことを考えてはいけない。自分のことは自分で背負わなければならないのである。ボーっと生きてんじゃねーよ!

 

↓唐突なチコちゃん

 

 ただこれは、キリスト教における「懺悔」的な意味合いがあるのかもしれない。ないのかもしれない。無宗教な私にはその辺がよくわからない。とりあえず私の指導方針は「正直に話したからって許すとは限らない。許すかどうかは内容次第である」である。そうすると大抵私に過去の過ちを告白することはなくなるので、お互いにハッピーである(ハッピーなのか?)

 一方、アームストロングに関するエピソードとしては、着陸船「イーグル」が「静かの海」と名付けられた場所に月面着陸した際、着陸船の名称を勝手に「静かの海基地」と何の前置きもなく改名し「こちら静かの海基地」とヒューストンに連絡したため、管制センター全体が一瞬「?」となったらしい。いるよね、こういう奴

 こういう感じで悦に入られると、「そういうのやめて」という言葉が届かなくなる。「こっちの方が良いと思ったから、そうしました」的な相手には、どのような言葉も伝わらないのである。同じ言語を話しているはずなのに、お互いの言葉はすれ違うばかりとなる。

 ヒューストン側の反応が実際のところどうだったのかはわからないのだが、月面着陸の瞬間は非常に重要な場面であるので、そうした遊び心は結構ウザかったんじゃないかな~と思うのだが、どうなのか。キャパの少ない私が連絡を担当していたら「そういうの、今はいいから」と言ってしまいそうである。でアームストロングは「なぜダメなんだ? 素晴らしい偉業にふさわしい名前にしただけなのに(心外だ!)」とか言いそうである(偏見)。

 ただ、ハリウッド映画を観るかぎりは、仕事ができるアメリカ人はウィットに富んだ人が多いので、おしゃれな返答をしたのかもしれない。心が狭小住宅よりも狭い私は「ちゃんとやって」と言ってしまうこと間違いなしである。

 その後アポロ11号は無事地球に帰還した。「家に帰るまでが遠足」理論も無事達成した。その後もアポロ計画は継続され、なかでも「アポロ13号の危機」は映画化された。私はこれを中学生のときに学校の理科室で観た記憶がある。経緯は忘れてしまったが。

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 私がトム・ハンクスの大ファンになったきっかけである作品なので、未見の方はぜひご鑑賞を。アメリカ人は宇宙空間で死にかけていてもウィットに富んでいる姿が観られる。




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