※この記事では「蓋ノ屋」さんが販売するマンホールメダルシリーズの、「長野県」+「通販で販売」という条件に合致するものを対象としております。ただし一部のメダルは現地販売もされておりますが「通販」カテゴリーに入れております。
マンホーラーへの転職→レベル1
記念メダラーとマンホーラーとの架け橋となる存在、「記念メダル マンホールシリーズ」。
長野県に会社を構える「蓋ノ屋」さんがプロデュースするこのシリーズは、2021年8月現在のところ、「長野県シリーズ」と「北海道シリーズ」が販売されている。当記事は前者のものを追い求めた旅となる。
昨今では「御朱印巡り」と「マンホール巡り」が二大巨頭として君臨しており、そこに「記念メダル巡り」が割って入る余地はない(自虐)。では、マンホーラーもすなるマンホール巡りといふものを記念メダラーもしてみむとてするなり(土佐日記っぽく)——記念メダラー達がその一端を体験することができるのがこのマンホールシリーズとなる。無論、マンホーラー達がマンホールカードだけを受け取ってさっさと次の目的地へ行くこともあるのと同様に、通販でメダルを購入することのみとすることも全然、まったく、これっぽっちも問題はない。しかしブロガーとしては記事を書かねばならず(誰からも強制されていない強迫観念)、記事を書くからには何らかのイベントがないと難しいので、不慣れなマンホール巡りの旅へと出かけることにしたのであった。メダルのデザインだけを見て自分の人生経験になぞらえながらなんとなく記事を量産していると、そのうちネタが枯渇する——というか、もうしたのである。私の中に、もうネタのストックはない(絶望)。
そんなわけで、緊急事態宣言があけた2021年7月中旬、記念メダラーからマンホーラーへと転職をしてレベル1のひよっことなりながら、長野の地へと旅立ったのであった(ドラクエがわかる人にしか通じないネタ)。それにしても、夏の長野は暑かった。避暑地って何やねんと思った。軽井沢だけ別格で涼しいのか⁉︎
安曇野流域下水道
設置場所は、ネット上では「安曇野スイス村の前の歩道」と書かれている場合が多く、間違いではないのだが、実際は敷地内隣接施設である「『ハイジの村』前の歩道」と書いた方が直行できると思われる。安曇野スイス村に車を停めてこのマンホールを探すとそれなりに歩くことになる。真夏に歩くと汗ビチョビチョMAXとなり、誰にも求められていないシースルーTシャツの出来上がりである。第一マンホールで早くも私の乳首は間違いなく透けて見えていたであろう。
そんなわけで初っ端から真夏の炎天下を彷徨う事態となり、マンホール探索の厳しさを味わうこととなった。うむ、いと厳しき也、マンホール道。
しかしながら、発見したときの喜びは、宝の地図を見ながら財宝を探し当てたときのごとく、クセになる快感があった。リアル宝探しゲームが流行っている昨今、同じようにマンホール巡りが流行り出しているのも頷けるものがある。うまく言葉にできないが、「普通の路上にある」というのが、宝探し感を増幅させているような気がする。記念メダル販売機を発見した時とはまた違った快感が、間違いなくある。
安曇野という地には初めて足を運んだ。安曇野と聞くと私はフットサルの試合のときにファミリーマートで毎回購入していた「安曇野 天然水」という2リットルの水を思い出す。
今回の旅で、安曇野は長野県にあったのか( ・∇・) ということを海よりも深く学ぶことができた。また一つ、人生における知識が深まった。旅とは学びである。
ここ安曇野スイス村では、話には聞いたことがあったが今まで一度も目にしたことがなかった「田んぼアート」なるものと出会った。これは運命の出会いであると一方的に恋焦がれ、見学料を支払い、展望台へと登った。そしてそこには、想像以上の田んぼアートが広がっていたのだった。
私は正直大相撲には疎いので「白鵬の振る舞いはマジでクソだな」ということくらいしか存じ上げないのだが、海なし県である長野県出身でありながら、「海」を表し、かつ、代表的な山である「御嶽山」にちなんだ四股名を付けたそのネーミングセンスには脱帽である。この田んぼアートを見て以来、スポーツニュースで「御嶽海」の結果が気になるようになったのだから、人間とは実に単純な生き物である。
松本市汚水管
設置場所は「松本市美術館」の目の前の歩道である。
松本市美術館は、水玉模様でお馴染みの草間彌生ゆかりの美術館である。現在改装工事中だけど。
この美術館は正直楽しみにしていたので、改装工事にはマジでびっくりした。
しかし結果的にはその後の日程的にここでゆっくりしなくてよかったところがあるので、人生とはわからないものですな(知ったような口調)。リニューアルのあかつきに草間彌生記念メダルを製作していただければ、何のわだかまりもなく再訪することができます。蓋ノ屋さん、お願いします(無茶振り)。
こちらも近辺に何枚か同じマンホール蓋が見られた。
千曲川流域下水道
このマンホールの設置場所はネット上で複数確認されたのだが、一番確実にありそうな「アクアパル千曲」という下水処理場を訪問することにした。
下水処理施設でありながらテニスコートや体育館のレンタルもしている市民に歩み寄った公共施設であった。このような機会がなければ県外民である私が足を運ぶことなど一生無かったことだろう。が、マンホールの見本蓋が展示されていたり、マンホールカード配布施設であったりするので、マンホーラーのみなさんには有名な施設なのかもしれない。記念メダラーたちにとっての【あわしまマリンパーク】かもしれない。
注意点としては、マンホール巡りの利点には「閉店がないので時間に縛られない」というものがあるのだが、ここは公共施設であるが故にそれが適用されない点が挙げられる。ここだけは17時までに到着しなければならないので、夏で日の入りが遅くなっていることに油断してのんびりとやってくると、文字通りの門前払いを喰らうことになる。他の場所にも設置されているはずなので、気になる人はググってみてね!
飯山駅公共下水道
設置場所は飯山駅の目の前である。
飯山駅については【飯山駅観光交流センター】の記事に譲る。
戸狩処理区 特定環境保全公共下水道
設置場所は戸狩地区にある「戸狩温泉 暁の湯」敷地内の駐車場である。
このマンホールはカラー蓋が路上には設置されておらず、「アクアパーク戸狩」という下水処理場に展示蓋としてのみ存在するらしい。そんなわけで当初は「せっかくならメダルと同じカラーが良い」と思い件の施設に行ってみたのだが、とても気楽に入れる雰囲気ではなかった。
そんなわけで「暁の湯」へ足を運んだ。ちなみに公共交通機関でこの場所へ来るのはなかなか至難の業だと思われる。戸狩地区はもともとスキー場エリアであり、車で来ることを前提としている感がある。記念メダルスポットの多くは何らかの形で公共交通機関が整備されていることが大半であるが、マンホールは路上に設置されている関係上、そのような配慮がなされていないことも多いな〜と思うことが多々あり(別に見学施設ではないから当たり前だが)、なかなか大変な趣味だなぁと他人事のように思った次第である。転職したばかりのマンホーラーLv.1。
この後の旅程としては【別所温泉駅】に向かい、別所線開通100周年の記念メダル入手と別所温泉の満喫という行程を挟むのだが、別記事として挙げているので割愛(΄◉◞౪◟◉`)←唐突な腹立つ顔文字。
飯山から別所温泉(上田方面)へは来た道を戻るような行程となる。さらに翌日は小諸へと向かうので、途中の高速のSAにて車中泊(4時間程度の仮眠)をした。山であることが功を奏して夜は涼しく、夏の夜の車中泊も非常に快適であった。というか、たぶん2分以内に寝た。マンホール巡りの疲労、恐るべし。
私は車中泊が大好きなので、メダルにうまく絡めて、そのうち特集記事みたいな形で語りたいものである。需要がなくても。
小諸市下水道汚水
設置場所は小諸駅の近くの「相生町」交差点の歩道である。
マンホール旅の利点を生かして、朝6時ごろに到着し、人がいない間に撮影した次第である。昼になればなかなか活気のありそうな駅であった。実際、地面にしゃがみ込んでシーラカンスを設置するおっさんの姿を不審そうに眺めて通り過ぎていく部活に向かう途中であろう少年と目が合うくらい、休日の早朝にも関わらず人手はあり、立ち食い蕎麦屋にいたってはすでにオープンしていた。小諸駅は上田駅に次ぐ長野県の主要駅なのかもしれない——そうここは長野の渋谷スクランブル交差点なのかもしれないのだ。よく知らずに好き勝手言っております、はい。
この次は小諸駅から徒歩圏内の「高浜虚子記念館」に向かうことになるのだが、車で来ているならば車で行くことをお勧めする。徒歩圏内ではあるが、遥かなる坂道を登り続けることになるからである。夏だとTシャツシースルーコースである(2回目)。高浜虚子記念館には駐車場があるし。
小諸市 特定環境保全公共下水道
設置場所は「高浜虚子記念館」の目の前の歩道である。
私は曲がりなりにも文学部国文学科という将来何も役に立たない学問No.1に鎮座する学問を修めた身であるので、高浜虚子記念館にはそれなりに食指が動いた。が、朝早すぎるゆえ、当然オープンしていなかった。そして、この夏の日に、長時間オープンを待つほどに国文学への愛は私には微塵も存在しなかった。
高浜虚子とか正岡子規とかが夏井先生の本気の俳句を添削したらどうなるんだろうというのが気になる今日この頃。
諏訪湖流域下水道
設置場所は「セブンイレブン 岡谷湊5丁目店」の目の前の歩道である。
諏訪市のマンホールなのだがセブンイレブンはお隣の岡谷市に位置し、ちょうど市境に存在するようである。
実はここのマンホールは正確にはマンホールメダルの元となったマンホール蓋とはデザインが少し異なる。マンホール上部の「諏訪湖 流域」の文字が着色されているか否かの違いがあり、メダルと同一の配色がなされているマンホール蓋は「クリーンレイク諏訪」という下水処理場にのみ設置されているらしい。「せっかく行くなら〜」の施設としてもこちらの方がきっと楽しめることだろう。
諏訪湖といえば、今や『君の名は』である。かの作品における聖地巡礼において、飛騨高山駅と並んで巡礼者がおとずれたことで有名となった。
そして、私がなぜこちらのマンホールに来たかというと、その諏訪湖が見たかったからに他ならない。それなのに、写真を撮り忘れるという大失態を犯したため、この話は特に広がりもせずここで終了なのであった。人生とはままならないものである。
諏訪市下水道
マンホールのお供がいきなりシーラカンスからパンダに代わったのは、別日に——というか、別旅程に撮影したからである。蓋ノ屋さんの長野県マンホールメダルシリーズでこの「諏訪湖と高島城」のメダルは、他の長野県メダルとは別で発売されたものであったため、購入し忘れていた次第である。北海道シリーズの発売と同時で、函館マンホールとかに紛れていたのですよ……
ということで、改めて購入してもう一度長野県くんだりをしなきゃな〜と思っていたところ、なんと【北斗の拳マンホールメダルシリーズ】の発売を記念して「マンホールメダルの現地販売を行う」という情報を得たのであった! そこで急遽その旅程にて本メダルを入手し、その足でマンホールの実物も見に来たというわけである。やっちまったと思ってたけど、結果良かったです( ´ ▽ ` )
設置場所は「JR上諏訪駅」の道を挟んだ正面歩道である。
駅前は意外と栄えており(失礼)、観光地と商業施設が入り混じりなかなか探訪しがいのありそうな様相であった。
が、しかし——
駅前商業施設の駐車場で「10分以内に出庫すれば無料」という文言を発見してしまった私は、ドケチの病に完全に冒され、時間ばかりを気にするつまらない人間と化してしまったのであった。。。
その後の行動が文字通りの駆け足となったことは言うまでもない。
旅を終えて。
諏訪湖にて、長野県マンホール巡りの旅はひとまず終了となった。しかし、げに恐ろしきは蓋ノ屋さんはまだまだマンホールメダルを発売する気満々な点である。ということは、きっと再びマンホール巡りに長野の地へ赴くことがあるだろう。
旅には行きたいんだけど、それには苦痛が伴うという感覚、記念メダラーの皆様ならば、共感していただけるところがあるのではなかろうか。そう、マンホールメダルの発売は待ち遠しのだが、同時に恐怖でもあるのだ。このアンビバレントな感情との戦いが、記念メダラーたちの内なる課題となる。新作メダルは常に期待しているが、行ったばかりのところで発売されると何故だか涙が出る——その涙の味は実にしょっぱい。
ということで、蓋ノ屋さん、じゃんじゃん発売していただいて結構でございます〜( ・∇・)
記念メダルについて
今回の旅で実際のマンホールと見比べることができたわけだが、その再現度には改めて舌を巻いた。プリントメダルは記念メダラーの間では概ね不評なのだが、プリントメダルであるがゆえの質感の再現みたいなものがあって、これ何なんでしょうね?(驚愕の語彙力の無さ)
たとえば同じ全面プリントタイプのメダルと見比べても、通常は「のっぺり」した質感となるのに、マンホールメダルは金属の質感が出ているかのような錯覚に陥る。マンホールの凹凸をも再現しているかのようなのだ。なぜ?
その辺にはこだわったというツイートを蓋ノ屋さん地震がされていたこともあるので、きっとマル秘の秘技があるのだろう。やはり記念メダル製作ではそれくらいのこだわりが必要なのかもしれない。毎回それくらいの情熱を費やすことができるか否かが、プロと素人とを分かつものなのだろう。私は正直、もう一度製作してみたい気持ちがある一方で、あの時の情熱はもう失われてしまった感がある。やり切る自信というか、時間がもうないというね……。人は変わってしまうのである。
記念メダルの新境地を開拓したマンホールメダルシリーズ。さらなる発展を願わずにはいられない。
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