埼玉県【西武園ゆうえんち】 記念メダル

キティちゃんの遊園地に一人で訪れる(30代半ば♂)

——どうしてこんなところへ来たんだ?

「メ、メダルが! キティちゃんの記念メダルがぁぁぁ!」

——キティちゃんのグッズを買うために、一人で「メルヘンタウン」に入ったというのか?

「キ、キティちゃんのグッズが欲しかったんじゃない! キティちゃんのメダルが欲しかっただけだ!」

——……グッズじゃなくて、メダルね。その違いがいまいちわからないが、一応メルヘンショップの店員の証言もある。
「突然おっさんが入ってきて、脇目も振らずにレジの横まで来てジッとキティちゃんのキーホルダーを見ていた。スマホをあれこれいじりながら無言で長い時間居座っていて、何をしているのか分からなくて身の危険を感じた。店内にはそのおっさんとバイトの女の子一人と自分しかいなかったので、何かあったら自分がその子を守らなければならないと思った」
 とのことだ。この証言に何か異論はあるか?

証言者:メルヘンショップ内男性アルバイト

「ス、スマホをいじっていたのは、、2種類あるという情報だったのに1種類しかないと思って、本当に2種類あったかなとネットで確認しようとしただけで……」

——2種類あったではないか。

「ぱっと見、1種類しかないように見えたんだ! おっさんにはキティちゃんのメルヘン柄の違いがよく分からなかっただけだ!」

——違いがわからなかったねぁ……こうして見ると、私にもキティちゃんのポーズはだいぶ違うように見えるのだが。

「う、売り場で見ると同じように見えるんだ! それに、あの時は焦っていたし……」

30代半ば♂が「見分けがつかない」と証言する陳列棚

——ふむ、種類ごとに吊り下げられている段も分けられているし、値段が書かれたPOPにも「2種類」と書いてあるがなぁ。

「だから、焦ってたんだって! 気がつかなかったんだ! あとから写真をみて「2種類」って書いてあることに気づいたんだ! 本当だって!」

——写真を見てねぇ……そういえば店員はこんな風にも言っていたな。「写真を撮ってもいいですか? とか聞いてきて、キティちゃんのキーホルダーの写真を撮ってこのおっさんどうするつもりだ? と思ったけど、変に刺激して何かされたら面倒だから許可しました。まじキモかった」と。

「ぼ、僕だってめちゃくちゃ気まずかったさ! 女の子の店員さんには思いっきり引かれていることが見てもわかったし……」

——そう、だから君が不審者として名が挙がったわけだ。

「ち、違う! 誤解だ!」

——では、これを見てもまだ違うと……自分は不審者ではなかったと言えるのかな?

さあ想像してみよう、30半ばのおっさんが、キティちゃんのオブジェの前で自撮りをしている姿を‼︎

「そ、それは……」

——これは?

「せ、せっかく来たんだから、1枚くらい記念写真を撮ろうと……。入場料が1200円だった割に、駐車料金が1500円ということで、すぐ出て行くにはちょっともったいないかなと思って……。それにブログに載せる写真を……」

——もったいないという理由で、おっさんが一人でキチィちゃんと自撮りか。幸せなことだな。周囲にいた家族連れのお父さん、お母さん、ひいては小さな子供達の目からは、この姿がどう見えたと思う? ブログに載せる写真だ? どこの世界に、おっさんとキティちゃんのツーショット自撮りを見て喜ぶ奴がいるというんだ⁉︎

「う、うう……」

——夏休み、子供達は遊園地に来るのを楽しみにしていたことだろう。お父さん、お母さんもまた、子供が喜ぶ姿を見るのを楽しみにしていたに違いない。しかしそんな家族連れの夢が、一人のおっさんがやれ記念メダルだやれブログだと園内を躍動している姿に、さぞ不安を覚えてことだろう。
 なあ、もうおとなしく罪を認めて、楽になったらどうだ?

「う、ううう、うわぁぁぁぁぁぁあぁ!」

 以上、茶番終了。以下、なんとなく撮った写真。

閉ざされた入り口。メルヘンへの試練
大人にとってのメルヘンとは一番搾りのことである(メルヘンとは?)
懐かしのパンダカー。薄汚れているが、実はこれくらい汚れている方がリアルパンダであることを【アドベンチャーワールド】を訪れ知る。
首ニョーン
どこか中華クオリティのガチャピンとムック

記念メダルについて

 いやー、ほんとに見分けがつかなくて、焦ってしまった。上記写真のとおり、1種類は2019年8月現在残りわずかとなっていた。まあどちらも似たようなメダルであるといってしまえばそれまでだが……

「背景がほぼ同じ」&「どちらもキティちゃん」という点が、おっさんには見分けを困難としていると思われる。「若いアイドルはみんな同じ顔に見える」というオヤジ化現象のあれに通ずるものである。

 昔は販売機と刻印機のセットで売られていたようだが、今はどちらも撤去されていることを考えると、今後再販される可能性は極めて低いと思われる。なかなか一人では行きづらい場所ではあるが、今の世の中には「レンタルなんもしない人」等のサービスもあるので、ぜひ工夫を凝らしてメダルを手にしていただきたい。さて、メダルがほぼ入れ替わった【サンリオピューロランド】をどうしたものか……

発売元はオークだが、オークの一覧にはもう掲載されていない。




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