香川県【丸亀城】 記念メダル

 

 香川県の【丸亀城】は、わりと最近になって記念メダルが販売され始めた、天守閣が現存する城である。城には「中身は鉄筋コンクリート製の博物館で外から見るのがテンションのピーク」という再建した城と、「城攻めを想定して造られた急勾配を登り切った先に建てられていて、中に入っても膝に悪い階段を幾度も登る」という天守閣が現存する城との2つに分かれる。現存天守は全国でも数えるほどしか残っていないので、それだけで――ただそこにあるだけで価値があるのである。

 大きさなんて関係ない! そこにあるだけでよいのだ! という街の想いを一身に背負って老体にムチを打つように小高い丘にそびえ立つ天守閣も少なくない。

 

 ↓丸亀城

 近所の城址公園にある城を模した公衆便所もこれくらいの大きさだったなぁ、なんてことは決して思っていない。そこにあるだけで、外観上の大きさ以上に大きな存在なのである。

 これは本当のことで、びっくりするような急斜面を登り切った先にある小高い丘からの眺望は素晴らしいの一言である。丸亀市内を見下ろすお殿様気分である。しかしこの急斜面は本当にびっくりするような急斜面で、言ってみればオールスロープの階段が一切ないバリアフリーの先駆けのような道なのだが、階段がなければいいってもんじゃないというバリアフリーの神髄を反面教師的に教えてくれているかのようであった。

 天守閣の中は見た目通りにこじんまりとしているためか、余計なものは一切置かないという割り切りが逆に好印象。城というものは何かと刀やら鎧やら掛け軸やらを展示しがちであるのだが、正直それらに興味がある人はほとんどいないだろう。城を見に来たのであって、刀を見に来たのではないのだから。唯一飾られていたのは、全国の現存天守の城の写真である。これを見ると、「姫路城」「熊本城」「松本城」は別格であることがよくわかる。城が取り壊された大きな理由の一つに「維持費」の問題があるので、残っているのは必然的に小規模な天守閣であるのは致し方ないことである。丸亀城は、そこにあるだけ大きな以下同文。

 訪れたときはくしくも丸亀城下で祭りの真っ最中であり、出店やら出し物やらで丸亀市民で埋め尽くされていた。高校生の演奏やらダンスやらが多かったのだが、丸亀城の隣には「かつて全国学力一位を誇った香川県にしてナンバーワン進学校」である県立丸亀高校があり、そこの生徒達と思われる方々の演武が路上で披露されていて、私は学歴や学力に関して重度のコンプレックスがあるので、ごく普通の「ソイヤ!」の披露でも、後光が差して見えた。 未来ある若者は眩しすぎて霞んで見えるのである。

 余談だが、丸亀城の石垣では、ハトが大量にたむろしていた。「石垣の上」ではなく、「石垣で」たむろしているのである。そう、石垣中のわずかな段差になぜか群がるようにいたのである。その様子はまるで、ロッククライマーが「それ休憩になるの?」というような場所で休憩する姿のよう、あるいは岸壁で大量にわしゃわしゃするフナムシのようであった。ぜひこの様子を写真に収めようと思いスマホをかざしたのだが――↓

 

 

 なんで? ってぐらい、まったく写っていなかった。辛うじて発見した一匹を〇で囲ってみたが、本当はもっと大量にいたはずなのである。

 あー、写真には写らないんだなぁ、本当のことはこの目にしか写らないんだなぁと思ったとさ。ちゃんちゃん。




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