山口県【吉田松陰歴史館】 記念メダル

吉田松陰歴史館 記念メダル
新旧記念メダル比較(【関西ライン】)。

@入り口横
備考:全国で4箇所ある「I LOVE YOU」メダルの販売場所のひとつ。つまり松蔭先生がみなさんをI LOVE YOUということだね!(特に意味なし)

人は死して神になる

 【吉田松陰歴史館】は「松陰神社」内にある。そういう基本的な事前情報を全く仕入れずに来たもんだから「松蔭、神なん⁉︎」と驚いてしまった。神対応の方の神ではなく、本物の神となった男、吉田松陰。幕末という日本の動乱期に数々の偉人を輩出した塾を開いたことが歴史にとっての神対応だったのかもしれない(うまいこと言ったつもり)。

いやー、まさか神になっているとは知らず。鳥居を見てビビったというね。鳥居みゆきを初めて見たときと同じくらいビビった。
神になられた松陰先生。吉田松陰も生前まさか自分を祀る神社ができるなど思ってもみなかったことだろう。菅原道真クラスになったということである。「いや、そんなつもりじゃ……」と内心思っているかもしれない。

 ビビりながらも記念メダラーとしては一にも二にも記念メダルが重要なので、どこにあるかなーと探すと、ででーんと屋外に置かれていた。何度も言うが、記念メダルは入場しなければ購入できない仕組みにした方がよい。記念メダルの設置を売り上げに繋げなければ! この設置はいかにも入場はごめんなさいを許さんばかりの構図である。

左隣にはチケット売り場のボックスがある。建物の雰囲気からしてメダル購入だけして立ち去りそうな予感。すれ違う恋の予感(無関係)。

 ここは刻印機の見本として有名な「I LOVE YOU」メダルが販売されている4箇所のうちの一つである。実は私、初めての「I LOVE YOU」メダルの入手である。このメダルは「どこでも販売できる用」の汎用メダルとしてデザインされた物で、昔はフェリーでよく売られていたらしい。しかし現在では昔のように「フェリーに乗れば記念メダルがある」という時代は終わったため、それに伴って全国でも4箇所のみの販売となった(華厳の滝、福山城、吉田松陰歴史館、雲仙ロープウェイ)。

↓昔の方が「I LOVE YOU」の愛の形が生々しい。

 私はもちろんきちんと入場した。ほとばしるほどのB級感がこれぞ記念メダル販売所という今となってはなんだか懐かしい気持ちにすらなるノスタルジーが心の奥底から湧き上がってきた。最近は記念メダルがすっかりメジャーな物となってしまい、その要因は間違いなく【スカイツリー】と【国立科学博物館の特別展】であると思う。特別展メダルなど「早く買いに行かないと売り切れちゃう!」なんて焦りすら生じる。「えっ⁉︎ 記念メダルですよ⁉︎ 売り切れるの?」と思っていた日はもはや遠い日の思い出である。

 館内は薄暗く、真夏日であったので蒸し蒸しのジメジメで激アツであった。エアコンなんて甘っちょろいものは設置されておらず、熱風を撒き散らす扇風機が所々に置かれていた。実に男らしい松陰先生(扇風機関係ない)。

顔が長い松陰先生。
いや、どういう状況なんすかね松陰先生。勉強を教える場所に見境いがなさ過ぎる。
籠の中の小鳥ならぬ松陰先生。
いや、誰だか知らないけどなぜだかすげー腹立つ表情だったので……
誰? という伊藤博文初代内閣総理大臣。ふさふさの髪だった頃。
誰だか忘れちゃったけど、誰だかは問題ではなく、言いたいことは「着物がめくれてるよ」ということである。以前、目の前を歩いていた女子高生のスカートが背負ったバッグに挟まって捲れていて、これは果たして教えてあげたほうが良いのか否かを非常に考えたことを思い出した次第。結果、追い抜くというこの世で一番無難な選択肢で逃げたつまらない&薄情な人間、私です。
まさにインプットしたことをアウトプットして実にするという読書ブログの基本を実践していた松陰先生。まあ私の読書ブログは決して要点を書き取っているわけではないのだが。
いや、そこは待ちましょうよ松陰先生。脱藩の理由「待ちきれなくて」
現在なら炎上するだろう手紙。
このような年季の入った場所にも飛んでいるソフトバンクWiFi。ソフトバンク最強説。ドコモユーザーの私はとんとWiFiに巡り会えず旅に出るとあっという間に速度制限の憂き目に遭う。

 歴史資料館を出てたら、ぜひ「松陰神社」の散策も忘れずに。私は10月に資格試験があるので、こと学問に関してはめちゃくちゃご利益がありそうな松陰神社をお参りした。ばっちりお賽銭もはずんだ。松陰先生に二礼二拍手一礼をしてきた。しかしその後、「松下村塾」跡地の説明にて吉田松陰が「享年三十歳」であることを知り、年下やんけ! と驚愕し「こんな若造に頭下げて頼むなんて……不覚」なんて思った私を松陰先生はきっと見放したに違いない。二十六歳で開塾したとのことで、そう考えるとこの人のカリスマ性ってほんとにすごいよね。現代なら「26歳で個人塾経営」って聞いても「嫁にはやらん!(誰を?)」としか思わないが、この若さで大人相手の塾で実績を出したのだからすごい話である。私が26歳のときなんて社畜であることになんの疑問も抱いていなかった。自分は使われる人間だということを微塵も疑っていなかったことよ。

これがあの「松下村塾」だ! って読めねー!
松下村塾の中。まあもちろん後世の人が良かれと思って置いたのだと思うが、当時からこんなにも自分の掛け軸やら置物やらを飾っていたのだとしたら、自分のこと好き過ぎだろというそしりは免れない。しめ縄で自分をあがめちゃってるし。
これ、なんて読むんですかね? 「怒」じゃないし。

 というわけで、【吉田松陰歴史館】は「松陰神社」とセットで楽しめるこれぞ記念メダルスポット! という場所なので、ぜひお参りをしてほしい。私事ながら、この後に高知県の【坂本龍馬記念館】に行ったので、相乗効果でなかなか感慨深いものとなった。松陰先生には数々の無礼を働いてしまったが、そこはぜひ神様になった身として、広い慈悲の心で許していただきたい(慈悲は仏の領分だが)。




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