高知県【足摺海洋館 SATOUMI】 記念メダル

【販売場所】
@入場してマジですぐ目の前(2023年6月現在)
備考:入場前に購入できるので「メダルだけ買って……」という悪魔の誘いが一瞬脳裏をよぎるが、ここまでの遠く長い道のりに思いを馳せてやっぱり入場しがち(長い「〜がち」)

龍馬より遠いとは……

いまいち全容が掴めないお花たちと共に

遠い

 この一言に尽きる。

 どれくらい遠いかというと、同じ高知県の記念メダルスポットである【坂本龍馬記念館】から車で2時間以上掛かる。かつて龍馬に会いに行った記憶から、平日金曜の仕事の終わりに出発しても「まあ夜のうちに近くまで行けるっしょ〜( ´ ▽ ` )」と軽い気持ちで出発したらまったく辿り着かなかったのでビビった。途中の四国上陸までは頑張ったが、あまりにも先が見えなかったので日が変わる前に途中のSAで車中泊したのだった。

この距離感を見誤った!
(Googleマップよりスクリーンショット)
この時の「あれ、意外と香川から近いやん!」という記憶がアダとなり……

 龍馬様は高知といっても四国の真ん中あたりにそびえ立っているのだが、「足摺」という地域は高知の西の西の岬にあるので、瀬戸大橋を渡って香川から高知入りした後にもとにかく長い長い道のりであったことよ( ゚д゚)

 四国の広さを舐めていたことをお天道様に謝り倒していたくらいで、ようやく到着。6月の初夏の日差しが私のアラフォーの肌をより一層ハリのないものへと劣化させていく、そんな日のことであった。

入り口になんかいたお方と。【くじら博物館】の前にもこんなポストがありましたな。
事情はまったく知りませんが、大規模リニューアルされて現在の水族館になったことが窺える自販機
入場したらソッコーで販売機と出会えるので、記念メダラー諸君は安心して館内見学ができる親切設計でございます。

 施設の第一印象はとにかく「綺麗」である。見るからにできたばっかりの施設であることがうかがえた。

 一方で、休日のお昼近くであるにも関わらず全くと言って良いほど人影が見当たらないことに一抹の不安を抱く。水族館といえば世間のご家族一行やカップルたちは休日ともなれば「とりあえず水族館か動物園に行っておけばいい」と思ってるかの如く、休日には人がごった返していると相場が決まっているのだが、ここ【足摺海洋館SATOUMI】には入り口近くに置かれたベンチで気だるそうにかき氷をつまむ父と子の姿しか見当たらなかった。なんか久しぶりにいわゆる”記念メダルに相応しいスポット”あるいは端的に”B級スポット”に訪れた様相をそこはかとなく感じた。思えば最近ではすっかり記念メダルも市民権を得たのか、売り切れを案じるような場所やイベントにばかり行っていたような気がする。この「誰が来るんや」&「誰が買うんや」という空気感は実に久しぶりであった。在りし日の記念メダル界隈。

 入場すると早々に、私が尊敬してやまない「さかなクン」の絵が飾られていた。全国津々浦々の水族館を期せずとも渡り歩く記念メダラーたちが実はよく目にするものの一つである。

さかなに精通しているだけではなくて絵も上手くてタレント性もあるという天が二物三物を与えている点がさかなクンがスペシャルな存在である由縁。

 傍目にもわかるほどにめちゃめちゃ綺麗な施設と、それに見合わない客入りの無さとのアンバランスさにいっそうの不安を抱えながら、それでも道中の苦労を思って期待に胸を膨らませながら、いざ見学へ! 「もう2度と来ることはないだろう」という想いを胸に、今からの体験をしっかりと噛み締める覚悟で足を踏み入れたのだった。

すギョ〜く楽しみにしていたさかなクンは、3年経った今、果たして来てくれたのだろうか?

地球は食べ物

熱帯雨林的演出

 さかなクン画の絵画と別れを告げると、まずエスカレータに乗って2階へ行くスタイルである。この構成や、薄暗く綺麗な雰囲気がやはり新しい水族館っぽくてなんとなく期待が高まる。が——どしょっぱつに展示されていた生き物が「サワガニ」であったことに、なんとなくこの先の展開に不安を覚えるのであった。

 サワガニに罪はないのだが。いやでも、サワガニですよ。一発目が。

生き物系YouTuberを観るようになったら、サワガニはもはや「素揚げにして食べられる存在」という認識になった。そう、私の感覚ではもはや水族館に毛ガニや越前ガニが展示されている感覚なのです!

 結論から述べると、私の「サワガニ予想」(なんやそれ)は的中することになる。

 要するに、どの展示も小粒な水族館なのである。料金が1200円(水族館にしては安い)であることを思えば、まあ妥当……といった感じではあるが、なんというか、「来て超楽しいタイプの水族館」ではない。各地にたまにある「大きい公園内にある無料の水族館」といった雰囲気とでも言えば伝わるだろうか。

 マジでこれはこのままでは難しいなと思った(個人の感想)。「すげー( ゚д゚)」とか「かわいい〜( ´∀`)」とか「楽しい〜( ・∇・)」とかそういった感情が湧きようのない小粒な展示が淡々と並べられているだけで、展示されている生物を淡々と見て終わる構成なのである。感想が「施設綺麗」以外湧きようがないというか……

 むしろリニューアルしたばかりで施設が綺麗なせいで、その「何にも無さ」が際立ってしまっているというか。古い施設であれば「まあ古い水族館だから仕方ないね(^_^;)」というフォローが自然と見学者の心の内に芽生えるところが、新しくて綺麗なばっかりにそのフォローの余地もないという。。。

 忌憚なきことをいえば、いろいろな点が難しいな! と感じる水族館であった。

焼いたら美味しそうな魚がたくさんおりました。
川魚は焼くとレベチで美味しい
愛し合う二人
メダルの図柄に選ばれたカワウソさん。
ニホンカワウソは絶滅していて、1979年に高知県で確認された個体の姿が最後のものだったらしい。その辺りの事情がカワウソ推しである由縁であると推測。
タートル・トーク
マイタケ
ブロッコリー
SATOUMI生まれということは里の海に帰れずともSATOUMIにいるということ
いつも思いますがエビってカミキリムシ系のグロさですよね
こぶがあるセミみたいなエビだからコブセミエビ。名は体を表すの権化。
何かとトルネードにされがちなマイワシ
生物系YouTuberを観るようになると、サッポロ一番のダシとして使いたくなるカメノテ
一応、大水槽みたいなヤツもあったんですが、これがまたどう楽しんで良いのかわからない小粒な存在ばかりでね……
ほうれい線
ウツボって実は水族館で最もよく観る魚の一つよね
ずんだもち
クラゲに心ときめかない系の私です。世の水族館は何かとクラゲ推しで周囲を暗くしがちですが、全然良さがわかりません。
サカサクラゲは生態が好き。

 「水族館がめっちゃ好きー‼︎」あるいは「この世界で一番好きな人と一緒に来たから、この時間が1秒でも長く、いや、永遠に続けばいいのに……」という人以外がさらーっと見学すると、30分くらいであっさり終わってしまう可能性是レ有。

 記念メダラーとして数多くの水族館を見てきた者の感想としては、「他の水族館が力を入れて評判が良い展示の下位互換を集合させた感じ」である。綺麗で、雰囲気の演出があって、力とお金を掛けて運営されているのを感じるけれども、この水族館の目玉となるものは無い。全てどこかで見たことがあるような展示で、そしてその全てがその”どこか”よりも小規模なのよね……

 せっかく時間を掛けてやってきたのでじっくり見て回ろうと意気込んでいたのだが、規模が小さく、イルカショーやアシカショーがあるわけでもなく(←実は珍しい⁉︎)、これといった見どころや時間を消費するポイントがないので、本当にあっさりと見終わってしまった。これがウチの近所にあるのなら全然気にならなかったのかもしれないが、片道9時間以上掛けてはるばるやってきた場所だと思うと、「あれぇ?」となってしまうのであった。観光客なんて全然お呼びでなくてただただひたすらに地元の方々に向けた水族館なんだよー、中高生のデートスポットなんだよーというのであれば全然良いのだが。

 記念メダラーは記念メダルが買えればそれで良いという性質があるので(逆に言えば買えないとどんなに良い施設であっても”最悪の思い出”として刻まれるという諸刃の剣)、個人的にはこの遠征に関して全然不満はない。が、ただただ先行きというか行く末というかが気になってしまう超余計なお世話的な想いを胸に抱いて、出口のゲートを通ったのであった。

 しいていえば「これからに期待」である。「竹島水族館」あたりを参考にしていただいて。

健全な男子であればあるほど卑猥に見えるヤーツ‼︎

その他 気になった諸々

この施設にきて私が一番心が躍ったのはこの「かまどん」だ! MVP‼︎
施設は超綺麗なんだよなぁ……
サメなんていなかったけど、売ってたYO!
「足摺海底館」というのもありまして、昭和を感じる形状のあれです。
近くの道の駅で食べた「鳥ザンギ定食」が超絶うまかったのでご報告申し上げます。リピートしようと思うと片道9時間以上かかるのが玉にキズです。ちなみに「鳥ザンギって何?」って思いながら注文したんですが、下味をつけた鳥の唐揚げのことらしいです。ザンギエフとは違ってスクリューパイルドライバーで宇宙に行くことはないみたいです。
↑なんかAmazonに『足摺り水族館』なるマンガがあったので(Amazonリンク)

記念メダルについて

ラインナップ(2023年6月現在)

 記念メダルは「カワウソ」の1種類のみである。なぜカワウソが代表選手として選ばれたのかは不明。展示でも特に力を入れているという感じではなかったのだが……

 デザインとしては実は結構凝っていて、「金型」+「プリント」という”組み合わせメダル”である。

真ん中のプリントを変更すれば使い回し可能デザイン

 何気にお金が掛かっていそうなデザインなので、ぜひガンガン売れていただきたい。実際、一時期売り切れになったみたいで、私の心配をよそに実はすごく繁盛しているのかもしれない。

余談:2022年8月のお盆ごろに一度売り切れ報告がありました。

 もしも売れ行きが良ければガンガン新メダルを量産できるデザインなので、これからの売り上げに注目である。また買いに行くのはなかなかの難行であるが……( ;∀;)

実はこの案内がある施設は珍しい。刻印機の操作に慣れた人にとってはもはやまったく注目しない箇所なのだが、初めて操作する人にはかなり欲しい案内だと思うのです。普通に考えたら「だ、大丈夫かな?」と不安になる画面表示だから。




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