奈良県【平城宮跡歴史公園】 記念メダル

平城宮跡記念公園 記念メダル 大極殿正殿

@天平みつき館
備考:10円単位の販売価格の始祖。この販売機が登場したときには「10円が使えるなんて!」と驚きでございました。隣の自販機では余裕で使えますが。

なっとう(710年)ぐるぐる平城京

 【平城宮跡歴史公園】は平成30年3月24日に開園となった、かなり新しい施設である(「平城宮歴史館」みたいな名前だった施設がリニューアルオープンした)。平城宮なのに新しいというのが、今までになく新しい(特に意味のない発言)。

 ここはかなりオススメ!

 いや、もちろん過度な期待して訪れるとがっかりするかもしれないが、「駐車料金以外全て無料」という大盤振る舞いな割には、かなり充実した施設である。新興施設なのでまだ発展途上の感もあり、これからの期待度も含めてかなりオススメである。私は事前情報なしで何も期待しないで行ったから、思いのほか楽しくて、帰りに京都に寄ろうと思って配分していた時間を全てこの施設で費やした。しかしそれに後悔が全くない。それくらい私の中で大ヒットであった。でも期待しちゃだめだよ(どっちやねん)。

 全体的な印象としては、とにかく規模がデカイの一言に尽きる。スケール感がハンパない。なんでも「平城京を再現する」という計画らしく、建設・開発途中のものを含めて土地の使い方がワールドワイドである。どれくらいがむしゃらな使い方をしているかというと、近鉄電車の線路があってもおかまいなしの拡張工事ぶりである。まったく誇張ではなく、朱雀門の前を近鉄特急が通るのである。夜な夜な現れる魑魅魍魎の百鬼夜行の列も、酔っ払いを多数乗せた近鉄特急に轢かれる運命にある。

 どうやら平城宮跡の発掘が行われる前に近鉄の線路を敷いてしまったためこのようになったらしいのだが、ぜひ移設などせずこのまま存続してほしいものである。別に鉄道ファンではないが、朱雀門と一緒に収まる近鉄電車は絵になるだろうし、逆に近鉄電車から眺める朱雀門や平城宮の景色もかなりオツなものであるだろう。頭が硬いお役人達がこの辺の機微を理解してくれることを祈るばかりである。平城宮に踏切がある光景はかなり笑えて良いと思うんだけどな〜

 平城宮関連のものは世界文化遺産に登録されているためか、国と県の力の入れようが尋常じゃない。この規模の施設を「無料」でどうやって維持していくつもりなのか心配になるくらいであった。これが完成したら名古屋城天守閣の木造復元なんて風の前の塵に同じである。

 そしてこの施設、かなりインスタ映えを狙った施設であるようにも感じた。とにかく何かとおしゃれで今風なのである。奈良の名物を使ったおしゃれなビュッフェや、お皿から内装から盛り付けまでかなりフォトジェニックなものを提供するかなりオシャレなカフェまで揃え、店だけ見るとターゲットにしている客層がカップルと女性客のみとすらいえる。いかにもバスツアーで来そうなおじちゃんやおばちゃんなど眼中にないのかもしれない。今時の施設らしく平城宮だけど全館フリーWi-Fiが飛んでるし。ここでSNSの更新をしてね! と暗に言っているとしか思えない。いまどきの平城京にはフリーWi-Fiが飛んでいるのである。魑魅魍魎どもも今では格安スマホで連絡をとっているのかもしれない。悩みとしては自撮り写真に自分が写らないことだろう。インスタには不利だね!

↓車で入る前からででーんと圧倒的な存在感でお出迎えしてくれる遣唐使船。ちなみにこの遣唐使船には乗り込める。インスタ映えだ! ただこの日は36度を超える猛暑日で、奴隷船に乗せられているかのような苦痛を伴った。

↓「朱雀門」と、その前に広がる「朱雀大路」という大通りである。まだ知名度がないせいか、PR写真引用でもないのにこのような人っ子一人いない写真が撮れるという残念さ。よく見ると門の下にいろいろ解説してくれるボランティアの人が立っているのが見えるが(門の巨大さがわかる)。忠実に再現した朱雀門は近くで見るとかなり圧巻。それぐらい素晴らしい出来。いや、まじで。

↓朱雀門からみた朱雀大路。めっちゃ広い。サッカーがフルコートで余裕でできる。そしてこんなにも広いのに一人も人がいないという現状。みんな来てあげて〜。といってもこの写真を撮る直前にツアー観光客らしき団体が歩いていて、「これが夜な夜な朱雀大路を闊歩すると言われる百鬼夜行か!?」と思った。鬼に話しかけられて答えると相手に存在がバレて殺されてしまいますよ。いや、観光客じゃなかったらの話ね、これ。

↓朱雀門の近くになぜか「セグウェイ」に乗れるブースがあったので、迷わず体験。5分500円ナリ。かなり楽しめました(写真はいくらでも撮ってもらえます)。ちなみに、ここの係の人たちが平城宮内をセグウェイで移動しまくっていろいろな宣伝をしている。いまや平城宮はセグウェイで移動する時代なのだ。

↓まだしぶとく生き残っている「せんとくん」と奈良名物「大和茶」のソフトクリーム。せんとくんのう○こみたいという狙……いや何でもありません(猛暑日で汗だく、ソフトぽたぽたの中で考えついた残念すぎる発想)

↓昨年度まで仕事でペッパー君を扱っていたので、見かけるといまだに胸のボタン2度押しでスタンバイモードにしてやりたくなります。でも、胸のタブレットが私の職場にあった(いた?)ペッパー君と違い最新式になっているような……。時代が進んでいる!? ちなみにタブレットに表示されている控えめに言って特に面白くない館内案内アプリはオリジナル開発のもののはずなので、これだけでウン十万円単位の開発費用が掛かっているはず。そしてレンタルペッパー君はひと月10万円以上のリース代なのだが、さて、そのお金ははたしてどこから出ているのかな? 国営公園なんだよね〜ここ。

↓館内では遣唐使に関するアニメ動画が上映され、なんと「せんとくん」がしゃべります。そして何かとしゃしゃり出てきて遣唐使達に話しかけます。

↓主な遣唐使一覧。さて、この中に一人、大変問題な人物がおります。果たして誰でしょう?

↓もはや「鑑真が乗ると渡航失敗する説」。それを良い風に言うとこうなります。

↓ということで、正解はこの右の人です。といっても、実際のところ船そのものが難破したのは5回目と、渡航に成功した6回目だけなのだが(あとは鑑真と別れたくない弟子達が足を引っ張ったせいで失敗している)。6回目の渡航では鑑真は日本に来られたが、遣唐大使であった藤原清河が渡航に失敗し、生きて唐に戻ったものの、日本に戻れないまま客死した。鑑真のせいだ!(言いがかり)

↓展示物①ヘタクソか?

↓展示物②誰だエロ目で描いた奴は

↓壊れていた部分を壊れたまま復元するのは本当に復元なのかという問い

↓むしろ現代には「立ち小便禁止看板」などというものは存在しない(「犬のフンは持って帰りましょう」というのはあるが)。だからもしかしたら「最古にして最新」であるかもしれない、そんな看板

↓現代人による奈良時代における下級役人のイメージ「生まれをやっかむ」。

↓お前なんやねんと思ったので撮りました。ただなんとなくそう思いました。

↓キモっ! と思って撮りました。ただなんとなくそう思いました。

↓タブレット端末に万葉仮名をなぞり書きして遊ぶコーナーがあったりと、何かとハイテク機器が並ぶ現代の平城京。温故知新だ(違う)

↓超どうでも良い愛車の写真をちょっと大きめで。ちなみに隣のレクサスもオープンカーだが、値段が5倍くらい違う。ふざけたサンシェードがお気に入り。

記念メダルについて

 この施設は、私が知る限り初めて「10円単位の値段設定がされた記念メダル」を販売した場所である。それもこれも、最近の記念メダル自販機が「10円玉」「50円玉」対応をするようになったからこそ実現した値段設定である。その代わり1000円札が使えなくなったという弊害が存在するのだが……。恐らく多くの人は「なんでやねん!」というツッコミを入れると思うのだが、ただ実は自販機のアルゴリズムは一から考えてみるとかなり複雑なのである。1000円札投入を切ったのはその辺の事情がありそうな予感。またそう考えると今まで10円玉と50円玉が非対応だった理由が見えてくる。全ては「自販機も自社生産」というのがネックとなっていそう。その辺のことはいつか言及するかもしれないし、しないかもしれない。未来は不透明でなのである。そう、奈良時代の人々が「まさか平城京に近鉄特急が走るなんて!」ということなど予想だにしなかったように(もっともらしい話をしているが、めんどくさいだけ説)。




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