【販売場所】
@2階展望フロア
備考:夏休み期間に営業してないのはつらいな~
期間限定常設記念メダルスポットという稀有な存在
【出水市ツル観測センター】は毎年11月1日~翌年3月の第四日曜日までの期間のみオープンする、「期間限定」の記念メダルスポットである。今回の九州旅行を年度末という本来はクソ忙しいときに決行した大きな理由の一つに、この場所の存在がある。休みが取りやすいゴールデンウィークやお盆付近ではダメなわけである。さりとて一泊二日程度の小旅行で行ける場所でもなく(まあLCCとか使えば行けないこともないけど)、そもそも「九州のメダルは一気に、短期に、完璧にやり遂げる!」というこんまり流片付けメソッドのような考えでいたので、長期休暇を取得→九州制覇の旅! という前提を覆すつもりがそもそもなかった。
↑我が人生のバイブル。部屋片づけてマジで人生変わったと思うもの。
となると年末年始にかけての比較的休暇を取りやすい時期か、そんなもん関係ねーと有無を言わさず取ってしまうかの二択となる。そして、車中泊旅行しか考えていない私にとって、冬に巡るという選択肢はハナからないのである。冬の車中泊は寒くて難易度高めなのである(FFヒーターとかあれば楽勝だけども)。また、年末年始は言うまでもなく記念メダルを置いているような施設は休業するところが多いだろうという予測もある。そんな頑張らないよね、記念メダルスポットは……
ということで、長年の計画をついに実行に移すためにも、年度末ではあるものの光の速さで仕事を片付け、ついに秘奥義「怒涛の有給休暇連発」を発動したのであった。一応、「春分の日」と土日を挟みつつ取得して被害を最小限に抑える努力をしたが、もちろん仕事の電話は掛かってきた。
「いま、いい? 何してる?」
「記念メダルを買いに来てます。そこでツルを見てます」
「あー……」(電話の向こうで苦笑いしているのが見なくてもわかる「あー」)
日頃の根回しが大切である。
「記念メダル」の一言で全てが片付く――それが記念メダル道をゆく者の道理(世間的には一般に「呆れ」と言われる現象)。
もちろん仕事の話はしたが、電話で片付くようにしておく下準備をしておいたのが功を奏した。職場の仲間に感謝である。そう、記念メダル道は決して一人では歩き続けることができないいばらの道なのである。みなさん、お土産を買って帰りましょう。
周囲を田んぼ?に囲まれて
私の現在の職場は割と田舎にあるので、周囲を田畑に囲まれている。休憩時間にはその田んぼのあぜ道を延々と5キロほどジョギングして過ごすことが多いのだが、何が言いたいかというとそんなところにあるよ【ツル観測センター】ということである。B級スポットが多い記念メダルスポットの中でも、かなり上位に食い込む辺鄙な場所にある。イメージ的には「田んぼ道を行く」というより、もはや「田んぼの中を行く!」という方がふさわしいほど辺り一面何もなかった。
施設としては結構ショボいところで(率直)、入場料が確か200円ちょっとだったのだが、どう考えても人件費をペイできない感じの「客が来ない小さな施設に職員5、6人」というよくある人余り状態であった。いや、ツルの飛来シーズン真っ只中だともしかしたら必要な人員なのかもしれないけれども。公共の施設なのでそういうことはあまり考えてませんみたいな香りがプンプンしていて、公務員への憧れは強くなるばかりである(県庁とかで働いている人は死ぬほど忙しいと思うけど)。
なんだかんだと言ってしまっているが、「飛来した野生のツルが見られる」という施設は他にはないので、貴重な経験をしているという満足感はものすごくあった。来て損は全くないと断言できる。なぜなら、この世の人間を「野生のツルを見たことがあるか、否か」に分けたら、私は人類の総数からしたら圧倒的に少数派である「見た」側の人間になれたのだから。
このような施設が存在すること自体に感謝をしなければならない。いや、マジで。
何かの機会があったら「えっ、野生のツル見たことないの? 渡り鳥の? ダサっ」と言おうと思う(アリよりも小さい人間性)。
記念メダルについて
こうした「期間限定常設記念メダル」は、形は違えど他にも存在する。例えば、有名なのは【JRタワー札幌】の「冬季限定メダル」である。
記念メダル自体は通常の物が常に販売されているのだが、その名の通り、冬季にならないと販売されない&「冬の北海道に行くのか……」というハードルの高さから、地元民以外はなかなか入手が難しい一枚である。
また、同じカテゴリと考えるのかはまだ微妙なところだが、山形県【道の駅 寒河江チェリーランド】の「やまがた雪フェスティバル」のメダル(未所有)も雪フェスティバル開催期間のみの販売のため、毎年入手できる時期が限られている(今のところは発売開始から毎年販売されている)。これもフェスティバル期間中しか販売されない&「冬の山形に行くのか……」というハードルの高さから、なかなか入手が難しい。北海道に比べればまだチャンスは大きいようにも感じられるが、【JRタワー札幌】は政令指定都市の中心駅にあるので、実は交通の便に困ることはなかったりする。一方で【道の駅 寒河江チェリーランド】は道の駅なので、雪の時期以外に車で訪れる分には何も不便がない代わりに、冬の車旅では雪国住まいではない人間からしてみると、結構怖い(何たって「雪フェスティバル」だし……)。では公共交通機関で〜と思っても、公式HPに最寄駅として掲載されている「JR寒河江駅」からは4キロ近く離れているため「雪の中そんなに歩くの無理じゃね?」と思ってビビっている。3月の中旬頃でもまだ販売されている情報がネットにあげられていたので、どうにか「雪のない冬季」に行くしかないかな〜となんとなく思っているのだが、一体いつになったら行けるんでしょうね(遠い目)。
そんなこんなで販売終了(施設閉鎖)二日前に訪れて無事入手できた記念メダルなので、なかなか感慨深いものがある。よく考えてみればイベント限定メダルの方が販売期間的な要素ではよほど入手は難しいのだが、「東京とか大阪とかは日帰りで行けるけど、鹿児島はムリ」という距離的要素が非常に大きいので、入手できた時にはかなりの達成感があった。
そんな色眼鏡があるせいか、ツルのカラーメダルはかなりのお気に入りである。
いや、美しい……。プリントではなく昔ながらの注射器による着色メダルであるのだ、色彩が非常に豊かで、色が映えている。アニメのセル画のようだ。
実は入手前からメダルの図柄は把握していて、その頃から気に入っていた。昔ながらのシンプルタイプの図柄であるにも関わらず、ここまで目を引くデザインは珍しい。これをデザインした人はマジ天才なのではなかろうか(べた褒め)。
ということで、いろいろな要素が絡み合い、記念メダルには大満足であった。記念メダルに満足できると、他のことにも満足できる——それが記念メダラー。時期的に目をみはるほどの大量のツルは見ることができなかったが、非常に良い思い出として心に残った施設の一つとなった。
旅は記念メダルありき!
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